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弱さを知るおじさん
2023年11月23日 09:27
瀬尾まいこさんの「そして、バトンは渡された」を読んだ。家族って素晴らしいな。大切に思える人がいるって幸せだよなと、改めて感じました。そして、今の自分がいかに幸せな状態にあるのかを、思い出させてくれました。自分以外の誰かと過ごすことは、一方で苦痛を伴うものかもしれません。不快な感情を味わうこともあるでしょう。でも、きっとそれを塗り替えてくれるくらい大きな大きな喜びが、そこにはあると思う
2023年11月18日 18:40
町田そのこさんの「宙ごはん」を読んだ。人間色々あるよなと、改めて思った。人と人との関わりの中で、苦しみが生まれる。苦しむ人を可哀想だと思うけど、その人を苦しめる人もまた、苦しみを抱えている同志なのかもしれない。誰かに苦しめられる時、その人の背景を少しだけ想像できたらいい。この人がこんな行動をとることには、何か理由があるのだろう。善意のかけらも見られない人間だけど、本当のこの人は
2023年11月12日 08:51
宇佐見りんさんの「かか」を読んだ。私自身の母に思いを馳せた。産み育ててくれてありがとうと感謝の気持ちが止まらない。物語に出てくる「かか」は、苦しみを抱えている。そんなかかとの関係性に、主人公も辛さを感じる。母の偉大さは、大人になってから気づく。数えきれないほどの、想像もできないような苦しみがあったでしょう。私を育てることで、大きな負担を感じることもあったでしょう。それでも私を
2023年11月11日 16:03
芦沢央さんの「夜の道標」を読んだ。単なる軽やかなミステリー小説なんかじゃない。人間が抱える苦悩が描かれた、とても深い物語だ。苦しみの中にいる時、人はつい、自分以外の存在に人生を委ねてしまいたくなる。占いに頼ってみたり、転職の判断をよく分からない会社に委ねてみたり。大体そうやって責任を放棄した決断の中では、その後の人生はうまく進んでいかない。自分で決断することを大切にしたい。そ
2023年11月4日 16:23
住野よるさんの「恋とそれとあと全部」を読んだ。単なる恋愛小説じゃなく、もう一つのテーマとして「命」や「生死」といった重いものが重なり合っていて、とても面白かった。主人公が死に触れることで喜びを感じている描写がある。なんかわかるなと、共感してしまった。近所の葬儀屋さんの前を通る時、見ず知らずの人の名前が書かれた看板を見て、「あ、人生はいつか終わるんだ」と安心できたりする。一方で、ヒロ
2023年11月3日 09:06
綿矢りささんの「私をくいとめて」を読んだ。独身の主人公女性が仕事や恋愛に向き合い、悩み、それでも前を向いて生きていく姿が描かれている。主人公は悩んだ時や行き詰まった時、脳内の「A」という存在と会話する。Aは自分自身であり、脳内の自分と会話している感覚に近い。面白いのが、恋愛に踏み出して他者との関わりが色濃くなってくると、Aが現れてくる機会がグンと減ってしまう点だ。主人公はそれを悲し