特別支援学級教員の考え方 認知処理、あの子はどっち?
こんにちは。子どもとマイクラを始めたら、父親の方がハマってしまい、ゲーム用コントローラーを買ってしまいました(笑)Mr.チキンです。
今日は、認知処理のクセについてお話をします。
いきなりですが、質問です
いきなりですが、質問をさせてください。
思い出してもらうだけで結構ですが、
メモ帳を準備してもらってもかまいません。
どうですか?
「思い出せない!」は抜きにすると、大体二通りのタイプになるかと思います。
例えば…
という順序立てて思い出し、説明するタイプ・・・①。
それから、
と、結論やイメージを先に説明するタイプ・・・②。
大きく分けるとこの二つのタイプになると思います。
実は、これは物事を脳が理解するときのクセとかかわっています。
つまり、認知処理のクセです。
継次処理と同時処理と呼ばれています。
①順序立てた方が認知しやすい:継次処理
順序立てて認知することが得意な認知処理のクセを継次処理と言います。
継次処理タイプの方は、時系列で物事を考えることが多いです。
部分を積み上げていって、結論に達します。
また、一般的に、聴覚が優位だとされています。
つまり、文字やイラストで伝えられるよりも、口頭で指示された方が認識しやすいでしょう。
②イメージや結論が先行した方が認知しやすい:同時処理
イメージや結論から認知することが得意な認知処理のクセを同時処理と言います。
同時処理タイプの方は、全体を最初に知りたいことが多いです。
口グセは「で、結論は何?」でしょうか・・・
一般的に、視覚が優位だとされています。
なので、口頭で指示されると分からないことも、文字やイラストで伝えられると認識しやすいでしょう。
認知処理の偏りについて
定型発達者と呼ばれる人や、大人はこれらの同時処理と継次処理をうまく使い分けながら生活をしています。
ただし、子どもや、いわゆる発達障害と言われる方々は、認知処理に大きな偏りがあることがあります。
ですから、授業を際には、その認知の偏りに注意する必要があります。
※自閉スペクトラム症の方は同時処理傾向が強いと言われていますが、教科書通りにいかないのが難しいところです。
特別支援学級教員の考え方①この子はどんな傾向だろう
特別支援学級教員は、まず、その子の認知特性を見ます。
もちろん認知処理だけを見るのではありませんが。
総合的に判断するための一つとして、同時処理か継次処理かを見るのは重要です。
WISCやK-ABCなどの結果から、認知処理の特性を見ることもできますが、
一番大事なのは子どもの表情です。
特別支援教育コーディネーターとして通常学級で授業を見るときなどは、黒板側の出入り口あたりに陣取って、子どもの表情を見ていきます。
口頭指示が10分以上続いた時の、同時処理傾向の子の表情は非常につらそうなものになります。逆もしかりです。
でも、30人以上いるクラスの担任に一人一人の表情を見てくれと言うのはとても無理難題です。やはり、特別支援教育コーディネーターなどの第三者が見る必要があるでしょう。
特別支援学級教員の考え方②このクラスはどんな傾向だろう
特別支援学級教員は、次に「このクラスはどんな傾向だろう」というのをまず捉えます。
例えば、同時処理傾向の強いクラスだったら、板書はほとんどイラストで埋まります(笑)教師の言葉はできるだけ少なめに絞ります。
同時処理と継次処理、極端に偏っている子が複数いる場合は、同時処理の子向けに板書にイラストをたくさん描き、継次処理の子向けに口頭でしっかりと説明します。
必要な情報を、適切に伝えると、理解が進む子が増えます。
これはもちろん、特別支援学級だけではありません。
認知処理のクセを知って適切な支援を!
以上、今日は同時処理と継次処理という
認知処理のクセについて整理しました。
本当に、この二つのクセを意識するだけで、子どもの食いつきが変わってきます。
そして、これ、実は大人でもクセが残っているので、
何か新しく学習を始めるときなどは意識してみると、
効率が上がることもありますよ!
ぜひ、試してください。
では、またね~!