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【書評】宮部みゆき「火車」 「証拠写真」は「思い出写真」にならなかった…
自宅の本棚をごそごそと探っていたところ、この「火車」が目に入ったので、もう一度読んでみました。
で、感想を書いてみようと思います。
著者・宮部みゆきさんの代表作であり、社会派ミステリーの傑作と名高い本作ですが、もう30年前(1992年発売)の作品なのですね。。。
ということで、簡単なあらすじです。
「火車」のいいところ
この「火車」はいいところがいっぱいあります。
箇条書きで挙げてみます。
【書評】江戸川乱歩「孤島の鬼」 「影のラブストーリー」に涙する
江戸川乱歩の「孤島の鬼」(1930年発表)は、前半は推理小説であり、後半は冒険小説であり、全体を通してラブストーリーであり、そして、とてつもなく切ない。
個人的には江戸川乱歩の最高傑作だと思っています。
と、最初に言いたいことを全部言ってしまいました。。。
というのも自分はこの作品が大好きで、この作品の魅力をどうにかして伝えたいと思うのですが、好きすぎてどこから書いていいか分からない状態です。
書評「モルグ街の殺人」
著者:エドガー・アラン・ポー 1841年発表 短編
「モルグ街の殺人」を読みました。で、感想を書いてみようと思います。
先日、書店をふらふらしていると、この小説が目に入りました。
実はこの小説、ミステリー界では結構有名な本なのです。
なぜなら「世界初の推理小説」と言われているからです。
自分は「中の上」くらいのミステリー好きで、これまで古今東西のミステリー小説を読んできました。
この作品の存
【書評】「青豆とうふ」
2回目の投稿です。
「青豆とうふ」というエッセイを読んだので、その感想を書いてみようと思います。
著者は安西水丸さんと和田誠さんです。
ご存じの方も多いと思いますが、二人とも有名なイラストレーターです。そのお二人が「テーマのしりとり」をしながらエッセイを書いています。(おひとりのエッセイの最後のテーマと同じものから、次の方が話を始める、といったものです)
エッセイなので、中身はとりとめのない(