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風花 朋(Kazahana Tomo)
2021年8月29日 13:38
父について語ることは容易ではない。あまりに思うことがありすぎる。普段の生活のなかで父のことを思い出すことはほぼないが、ふとした瞬間に思い出したときの、あの苦々しいような重苦しいような、そんな気持ちはたぶん一生消えないのだろう。私が9歳のとき両親は別居。10歳のとき離婚。父と最後に面と向かって会ったのは12歳。その後、19歳のときに一度電話で話すも、そこからは一切連絡を取ることもなく、私が2
2021年11月28日 14:52
この世に生まれて初めて接する大人の男性。それが父親だ。私の父は、自分が絶対の人だった。そこに歯向かう人は、彼にとって悪で、必要のない者だった。7つと6つ年の離れた姉たちがちょうど反抗期に入り自分の思いどおりにならなくなった頃、私はまだ6才で、親の言うことになんの疑問も持たずに生きていた。そんな私を見て、父のターゲットは姉たちから私に移ったのであった。父の理想の子供というのは、どうやらよ