ここでは原則として「障害」で統一することにします。 最近では「害」という字に違和感を覚えるのか「障がい」とか「しょうがい」という表記をよく目にします。 古くは「障礙」とか「障碍」などという表記も使われていたのですが、常用漢字ではないことから「障害」へと「書替」が行われた結果、こうなっています。 筆者自身は、日常的に「障礙」と「障害」を使い分けていますが、かなりややこしくなるので、現行の法律などで使用されている「障害」に揃えることにします。文字の「意味」だとか「見た目
以前記した「ボウリングというキーワード」のその後について、少し書いておこうと思います。 中学2年生になる頃から、少し本格的に「ボウリング」を始めた息子ですが、高校入学と同時に、その高校のボウリング部に入り、何度か「全国大会」にも出場するまでになりました。 この高校のボウリング部は、「ボウリング業界」では知らない人がいないと言っていいほどの存在です。野球に例えると「甲子園の常連校」みたいな感じです。 しかし、息子の一学年下では入部者がいなかったので、部活動そのものが
娘は大学受験をするつもりのようですが、息子は「就職したい」と言います。 双子ですので、二人とも受験だとそれはそれで大変ではあるのですが、片方が受験で、もう片方は就職活動となると、これまたちょっとややこしい。 ■ 高校新卒の就職活動 そもそも、自分も妻も高校卒業時に就職活動をしていません。 身の回りにも、そういう親戚はあまりおらず、思い付くのは自分の母とかだったりしますので、あまりにも時代が違います。 そのため、高校を卒業してすぐに就職する場合の「段取り」について
先日「こども医療センター」から「高等学校」まで、一気に投稿しましたが、この勢いで執筆するのは多分無理です。 実はこれ、一年半ほど前に勤務先で開催された「特別な支援を必要とする子の育児」を抱えている社員向けの「研修会」の際に、本社人事部の健康・厚生担当課から「体験談」を話してほしい、と言われて作成した「読み原稿」みたいなものが基になっています。 持ち時間は20分ほどしかなかったのですが、慣れない「PowerPoint」の資料を作成しつつ、これが本当に20分に収まるのか
■ サクラサク 大幅に定員割れしたくらいでしたので、息子は問題なく「合格」になりました。 もっとも、入学後に授業などについて行けるかは、別問題としてあります。 娘も、無事に県立高校も合格。 二人揃って県立の高等学校に入学することになりました。 なお、娘が「確約」をもらい「授業料相当の奨学金」も対象になっていた私立高校は、入学金等を実際に納めるのは「県立高校の(一次募集の)合格発表翌日」が期限でしたので、受験料だけしか支払っていません。 県内の私立高校には、こ
■ 「受験」と「受検」 細かいことですが、本稿ではよく「受検」という表現が出てきます。一般的には「受験」という文字を見慣れているのではないかと思います。 「高校受験」というくくりでは、そのとおり「受験」でいいと思います。というのは、入学者選抜の方法が「検査」だけではないからです。 例えば、神奈川県内の公立高校入学者選抜については「学習の記録(評定)」(いわゆる「内申点」)・「学力検査」・「面接」・「特色検査」(一部の高校のみ)という「選考基準」があります。 平たく
■ 「もしも」の備え 中学校の特別支援学級の担任からは「高等特別支援学校等」も「インクルーシブ教育実践推進校」も駄目だった場合のことも考えておいたほうがいい、と言われていました。 と、言われても、そんなに「選択肢」がある訳ではありません。 実は、以前の職場での事業で知り合った、ある高校の先生から、定時制の高校生が、あるイベント」をやりたい、と考えているので(筆者の経歴と関係のある内容が主でもあり)協力してもらえないだろうか、という依頼がありました。 この時に「定
■ 障害の有無を問わない「(特別)支援教育」 ここまでに記した「特別支援教育」の枠組とは別に、神奈川県独自の制度として「中学までに能力を発揮できなかった生徒が『学び直し』によって高校卒業生として社会に出るために必要な知識と能力を身に着けること」を目標に、2009年度から既存の高校を改組して始まった制度です。 大阪府にも「クリエイティブスクール」という制度がありますが、これは神奈川県でいう「フレキシブルスクール(通学時間帯が選べる単位制普通科高校)」や「フロンティアスク
■ 「共生社会」に向けた取組 神奈川県が最近始めた制度で、2017年度入学生から、県中・西部の3校で試行的な「パイロット校」を指定したのが最初です。 3年間の試行を経て、2020年度からは県下14校(11校追加)に指定を拡大して、全県的に本格実施されるようになりました。 2024年度から更に4校が追加指定され、現在は18校あります。 ☆ 「誰もが大切にされ、いきいきと暮らせる『共生社会』をめざして、知的障がいのある生徒が高校で学ぶ機会をひろげながら、みんなで一緒に過
■ 特別支援学級(中学校)卒業後の選択肢 中学校の項でも触れたとおり、特別支援学級(個別級)に在籍していた生徒にとって、まず最初に考えられる「進路」としては、特別支援学校の高等部(高等特別支援学校を含む)になると思います。 これも既に述べたとおりですが「高等特別支援学校」は、一般的に「知的障害教育部門」の「高等部」のみの「特別支援学校」を言います。東京都では「都立◯◯学園」という名称の特別支援学校に、これに当たるものが多いようです。 多くの場合、知的な遅れが少ない生
いきなり突然、これまでとは無関係そうな単語が出てきて面喰らうかも知れません。 でも、息子の進路選択を振り返ると、これは「避けて通れない」ものなのです。 ■ きっかけ 息子は結局、中学校では特に部活はやりませんでした。 が、週末などに、ちょくちょくボウリングをするようになりました。 たまたま息子が小5の頃に、筆者が「競技ボウリング」(マイボールとマイシューズでやる奴です)を始めたのですが、これに時々ついて来るようになったのが発端でした。 そもそも筆者自身が「消
■ 高等特別支援学校 息子は結局、小学校入学から中学校卒業までの9年間、ずっと特別支援学級(個別級)の在籍ということになりました。 横浜市内の場合、「知的」または「情緒・自閉」の障害があるとして特別支援学級に在籍している「療育手帳」の交付対象になる生徒の「中学校卒業後の進路」は、概ね次のようになります。 知的な遅れが小さい生徒の場合には、市立の高等特別支援学校(ほぼ同様の若葉台特別支援学校高等部「B部門」を含む)に進学して「障害者枠」での一般就労(障害者雇用に該当
■ 特別支援学級 小学校卒業後は、娘も息子もそのまま自宅学区の市立中学校に進学し、息子は引き続き特別支援学級(個別級)に通うことになりました。 小学校の間に、どこかで一般学級に移れるタイミングが来ないかな、と思わなくもなかったですが、正直なところ、4年生以降は一般学級と個別級の学習進度(特に算数)の差がかなり拡がるため、相当にハードルが上がると思います。結局、その「タイミング」は逸してしまいました。 お世話になった放課後児童クラブの学区は違う中学校になるため、学童で
■ 「居場所探し」再び 小学校卒業に伴って、息子は「スイミング」と「空手」をやめてしまい、放課後児童クラブも「卒所」になってしまったため、中学進学後の「放課後」の過ごし方が「課題」になりました。 中学生なので、放っておいても大丈夫……とはいかないのが「発達障害」のある子供です。 娘は「吹奏楽部」に入りましたが、息子にできそうな部活動は、入学した公立中学校にはありませんでした。 そもそも、いわゆる「文化系」の部活動は数少なく、運動部が大半なのが実情です。 余談で
■ スイミング 小1の夏に、宮古島で泊まったホテルにオプションで付いていたアクティビティから「シーカヤック体験」を選んでみました。 最初、息子は、物凄く抵抗していましたが、いざやってみると、透明度の高い海の中を泳ぐ、色とりどりの魚に目を奪われ、終わった後も、歩いて海に入って行こうとするほどでした。 泳げるようになったら、もっとよく魚が見えるよ、ということで、小2の頃から、近くのスポーツクラブで週1回、娘も一緒にスイミングを始めることになりました。 実はこのスポー
■ 就学前相談 小学校入学に際して、身体障害・発達障害、双方の観点から「横浜市特別支援教育総合センター(特総センター)」で相談と検査をすることになりました。 障害がある児童であっても、全て一般学級で、という希望であれば、この「就学前相談」は必要ありません。しかし「特別支援学校」「特別支援学級」「通級指導教室」いずれかの利用を希望する場合には、必ずこれを受ける必要があります。 基本的には、これらの「特別支援教育」が「不要」(そもそも意を決してこの相談に行くような場合が