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元々は

 先日「こども医療センター」から「高等学校」まで、一気に投稿しましたが、この勢いで執筆するのは多分無理です

 実はこれ、一年半ほど前に勤務先で開催された「特別な支援を必要とする子の育児」を抱えている社員向けの「研修会」の際に、本社人事部の健康・厚生担当課から「体験談」を話してほしい、と言われて作成した「読み原稿」みたいなものが基になっています。

 持ち時間は20分ほどしかなかったのですが、慣れない「PowerPoint」の資料を作成しつつ、これが本当に20分に収まるのか、という検証のために書き起こしてみました。
 割合と「マシンガントーク」が可能なタイプなので、A4版の紙に少し大きめの文字で「1ページが約1分」という計算をしたのですが、とんでもないページ数(約120ページ)になってしまい、大幅に端折りながら構成しました。

 そもそも「読み原稿」があると却ってやりにくいというキャラクターです。
 その場で資料を見ながら、思いついたことを話すほうが得意ですので、基本的に「読み原稿」を用意することはありません。
 ただ、その研修会は時間的な制限がかなり厳しい、と思ったために、時間配分の都合上、仕方なく作成したに過ぎません。

 これまでも、人前で話す、という機会は、かなり多かったです。

 若い頃に「塾講師」をしていたことは書きましたが、その他にも某プロ野球チームの私設応援団に十数年いました。不人気球団でしたので、応援団が一人だけ、という状況も少なくなくて、演説してから一人でトランペットを吹いて旗も振る(右手で楽器を操りながら足で竿の元を押さえて左手で旗を振る)、という芸当もやったことがあります。
 仕事柄も「説明会」的なことが多い部署が長かったのですが、つい今さっき渡された資料を見ながら「あたかもじっくり読み込んできたかのように説明」するのは得意中の得意です。

 そんなキャラクターなのですが、人生で一度だけ「読み原稿」を用意したことがありました。

 十数年前に、当時の部下が結婚することになり、披露宴で「新郎側主賓」としてスピーチを頼まれた時です。
 そんなものやったことがないので、これは流石に、と原稿を用意することにしました。
 結果として「要らなかった」と悟りました。
 原稿があると、どうしてもそれに「引っ張られて」しまいます。自分のペースで喋ることが難しくなり「間」の取り方なども不自然になってしまいます。

 これは応援団での「演説」からの「経験則」ですが、場を盛り上げるための「つかみ」で笑いを取ろうとするならば「練りに練って用意したネタ」よりも、その場、その直前で「ひらめいたネタ」のほうがウケる、という気がしています。
 結婚披露宴でウケを狙うのは「余興」だけでいいと思うのですが、自分の性格的にも「予め用意した言葉」より「その場で頭に浮かんだ言葉」のほうが、より「自分の言葉」になる、と思っています。

 そう言えば先日、息子の高校の「入学予定者説明会」でPTA活動についての説明を、そういうものが苦手な会長に代わってすることになりました。
 その時も「PowerPoint」の資料は用意したのですが、話す内容はその場で考えながら、でした。

 高校などの項で触れたように「クリエイティブスクール」ですので、色々な「背景」を抱えた生徒が多いです。生徒本人だけではなく、家族にもいろいろな事情があることも少なくありません。
 そんな前提ですし、定員割れでしたから、受検した生徒は全員合格してはいるのですが、他にも「定員割れの高校などいくらでもある中でこの学校を選んだ」ことは間違いないのです。

 また、PTAも「委員決め」の強制はやめ、「やれる人がやれる時にやれることを」をスローガンにしています。

 なので、こんな話をしました。

 入学する生徒の皆さんは、いくつもある高校の中からこの学校を選びました。
 この学校でやりたいことがある、この学校でならできることがあるかも知れない、そう思って受検して入学したと思います。
 高校生の間にしかできないことが、たくさんあると思います。
 保護者の皆さんも、委員・役員だけではなく、学校行事の際のボランティアとしてでも構いません。
 高校の3年間にしかできないこと、できる時にできることだけでもいいので、一緒にやってみませんか?

 これは、用意した資料的にはあまり登場しない内容でしたが、入学予定者説明会の流れの中で、こういう話をしておこう、と浮かんだものでした。
 ほんの短い時間で、頭の中で考えを組み立てたのですが、伝えたいことを端的に盛り込めたのではないかな、と思っています。

 筆者も既に書いたように、小学校でのPTA活動については懐疑的でした。
 高校でPTA活動に参加してみようかと思ったのは、中学3年生で大きくその後の進路が変わって行った息子が、本当に高校でやって行けるのか、という不安もあったことが大きいです。
 参観日などもない高校の場合、保護者が学校に行く機会などほとんどなく、普通は「入学式」と年1回の「三者面談」、そして「卒業式」くらいです。3年間で「たった5回」ですよ。
 もし、それ以上行かなければならないとしたら、多くの場合は学校からの「呼び出し」です。ないほうが有難いやつです。
 そんなわけでPTA活動に参加したのですが、息子はきちんと通学できているので、そちらは杞憂に終わりましたが、先生達と話をする機会が多いのは良かったと思っています。

 話がどんどんと逸れて行きましたが、それでも、以前にまとめて書いておいたものを、ダイジェスト版的に「編集」する以前の状態で残しておいたことで、ベースにできるものがあったからこそ、一気に投稿することができたと思います。
 話すための「原稿」としてではなく、その時考えていたことを「文字」「文章」として書き残すことは、後から「活用」することもできる「材料」「素材」を残すことにもなります。

 元々の文章は、息子が高校1年生の年末年始くらいの時点の内容でしたので、それから約1年半が経過しており、その後も含めた形に「再構成」はしました。
 でも、約16年にわたるそれまでの部分は、事実として変わる訳ではないので、ほぼ、そのまま使えます(勤務先固有の話題などは除いています)。

 そうでなくても、現在では多くの社員が育児や介護、本人の疾患などの「事情」を抱えています。
 そんな中で、特に「特別な配慮を必要とする子の育児」に関しては、周囲への相談もし辛く、また周囲の認知度もかなり低いため、相談する先もなく「手探り」で続けている人が少なくありません。また、昨今の「晩婚化」や「出産の高齢化」もあって、親世代の「介護」との「ダブルケア」に直面するケースも多くなってきています。

 この「研修会」を企画・実施した健康・厚生担当課では、最近ではこの「特別な支援を必要とする子の育児」にもスポットを当ててくれるようになりました。
 もっとも我が家では「峠を越えた」時期に当たりましたが、経験者としての情報や意見を提供する立場で、可能な限り関わりを持ちたいと思っています。

 でもこれは、何も社内に限った話ではなく、世間一般、あちこちに転がっている課題だろうと思います。
 そのため「一般的」な内容として再整理したうえで、ここに投稿することにしました。

 とは言え、筆者は別にこの分野の「専門家」というわけではありませんので、筆者自身の知り得る範囲の情報に限られますし、制度的にも地域ごとに違いがある中、実際に居住していたり、関わりのある地域の事例しか紹介することはできません。
 それでも、筆者自身が情報を探している時にも、他都市の事例から「何か同じような制度はないか」と探すきっかけになったこともありますので、何かの参考にはなるのではないか、と思っています。

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