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小説

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モンキーパンツの書く拙い小説です。
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【3分小説】リコとキヨミの日記

【3分小説】リコとキヨミの日記

2024年6月2日
リコの日記

今日はもう超大変だった💦
3対3の合コンで、まさかの全ての男達に言い寄られた💕

クールだけど笑顔が可愛いエリート会社員
ポジティブで話が面白いカフェ店員
蚊に刺されたことないのが長所の僧侶

みんな俳優顔負けのイケメンだったけど、どいつもこいつも下心見え見えで萎えて帰った😱⤵⤵

家に帰って田舎で暮らすキヨミに電話したら元気でた✨

2024年7月20日

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【5分小説】何千回もとおったこの道で

【5分小説】何千回もとおったこの道で

ある日、朝目覚めると
目の前に私の寝顔があった。

スヤスヤと気持ち良さそうに眠っている。

もう1人の自分が
同じベッドに眠っているという摩訶不思議なことが起きる時はだいたい夢に決まっている。

もう1度寝ることにした。

しばらくして
ジリジリと大きな音を立てて目覚ましが鳴った。

眠い目をこすって目覚ましを止めると誰かと手が重なる。

手の持ち主を確認すると
やっぱりもう1人の私だった。

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【1分小説】note物語

【1分小説】note物語

東京都在住 20代男子大学生 
【クリエイター名】けんけん

【タイトル】
九州に住む婆ちゃんが難病になりました

【コメント】
裕理子>私も亡くなった父が難病になり、苦しむ姿を見ることしかできなくて今も悔やんでいます。
けんけんさんの優しい心は、きっとお祖母様に伝わっていると思いますよ。

静岡県在住 50代主婦
【クリエイター名】裕理子

【タイトル】
いつもの散歩道で…

【コメント】
ピヨ

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【5分小説】駆け抜けて聖夜

【5分小説】駆け抜けて聖夜

彼の名前は、ケイイチさん。

とても素敵な方です。

いつも真面目でクールだけど
時には、おっちょこちょいでユーモアに溢れていて、一緒に暮らして全く飽きません。

そして、何よりも
いつも私を褒めてくれるのです。

少し、独特な褒め方だけど
「君の足音は、天ノ川のように素敵な声をしている」とか
「君の髪は、カシオペア座のブランコが揺れた時のように美しい」とか
ケイイチさんは、私のことが大好きなんだ

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【1分小説】流れ星に願いを込めて

【1分小説】流れ星に願いを込めて

「おばあちゃん、今日はなんちゃら流星群らしいよ」

家のベランダから星空を眺めながら
詩子(ウタコ)が言った。

「そーか…」

おばあちゃんは、ベッドで横になりながら
目を開けることもなく、消えてしまいそうなほど弱々しい声で返した。

静かな夜の住宅街に
電車の音が遠くで響く。

「てか、おばあちゃん。テンション低すぎぃ!
なんかよくわからんけど30年ぶりらしいよ。
次のなんちゃら流星群の時は、

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【5分小説】シュージとアキラ

【5分小説】シュージとアキラ

日本一のお笑い芸人になるはずだった。

こんなはずじゃなかったんだ。

何度も何度も芸人辞めてやろうと思った。

でも、あの日の輝いていた僕が
僕を見張っているから
どんなに苦しくても
どんなにバカにされようが
どんなにつまらないって言われようが
続けている。

挫けそうになる度に
ポケットにしまってある
高校生の頃にシュージからもらったネタ帳を広げて、15年前の楽しかった日々を思い出す。

シュ

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【2分小説】おかえり

【2分小説】おかえり

俺は地元が大嫌いだ。

なぜなら何もないからだ。

オシャレなセレクトショップもない。

美味しいコーヒーが飲めるスタバもない。

夢や希望が詰まった高層オフィスビルもない。

こんなとこにいるとちっぽけな人間で終わっちまう。

できることなら一生地元になんか帰りたくない。

ところが、今回実家に置いていたこち亀がなぜか無性に読みたくなってやむを得ず帰ることにした。

もう1度言うが本当に帰りたく

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【2分小説】イタズラ少年とお騒がせお嬢さま

【2分小説】イタズラ少年とお騒がせお嬢さま

 

父親の顔は見たことがない、母親は流行り病で死んでしまった。

天涯孤独というのは俺のことを言うのだろう。生きるために毎日盗みを働かせる日々。大人達は俺を見てみぬふりをしてばかりだ。

だから俺は誰かに存在を証明したくて
毎日大人達にイタズラをした。

馬糞を溜めた落とし穴に落としたり
あることないことデマを流したり
建物や待ち行く人の洋服に落書きをしたりした。

イタズラをすれば大人達は怒っ

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【1分小説】記憶を彷徨って

【1分小説】記憶を彷徨って

ここはどこ?

わたしはだれ?

まさか自分の人生に
これを言う日が来るとは思わなかった。

いったい俺はどこに来てしまったんだ?

辺り一面田舎の
のどかな景色が広がっている。

そして、何よりも
自分が誰なのかもわからない。

もうずっと
この何もない田舎を歩き続けている。

歩き疲れて休憩していると
小学生ぐらいの男の子が突然、声をかけてきた。

「よっ!マサくん!」

マサくん?

俺のこ

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TOKYO〈β〉様に感謝を込めて-非公式-

TOKYO〈β〉様に感謝を込めて-非公式-

~皆さん夢はありますか?またはありましたか?~

子供の頃に様々な夢を持ったことがあると思います。

空を自由に駆け巡るパイロット
大歓声の中でスーパープレイを繰り出すスポーツ選手
人に勇気を与えるミュージシャン
誰もが笑顔になれる美味しいスイーツを作るパティシエ

どれも素敵な夢です。

誰しもが夢を持つ権利があるのです。

そして、ここにも夢を追う1人の少女がいました。

彼女は誰にも言えない

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【2分小説】幽霊船と兄弟

【2分小説】幽霊船と兄弟

中2の夏、僕は海で溺れた。

意識が朦朧としていって、
このままあの世に行くんだと思っていたら
死んだはずの兄貴が助けてくれた。

なんで3年前に死んだ兄貴が目の前にいるのか意味不明だった。

でも、もっと意味不明なのは
兄貴が「今は幽霊船の船長になっている」と言い出したことだ。

兄貴の話によると
死んだと思っていたら、なんだかわからないけど突然海賊の格好をしたガイコツ達が現れて「センチョーヲヤ

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【1分小説】タエ婆ちゃん

【1分小説】タエ婆ちゃん

ある田舎の小さな村にタエ婆ちゃんという
腰の曲がったお婆さんが住んでいました。

タエ婆ちゃんは、いつもいつもニコニコしていました。

近所の子ども達がタエ婆ちゃんの家に遊びに行くと、タエ婆ちゃんは冷たい麦茶とスイカを振る舞ってくれました。

隣家の若い夫婦が喧嘩すると、タエ婆ちゃんは夫婦の愚痴をいつも優しく聞いてあげてました。

村の足腰の悪い老人達の家に行くと
タエ婆ちゃんはいつもニコニコして

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【2分小説】ある公園の昼下がりで

【2分小説】ある公園の昼下がりで

「は~~~っ」

大きなため息をついた。

俺は、平日の昼間だというのに
ピカピカな似合わないスーツを着て公園のブランコに座っている。

本当は、スーツなんて一生着る予定なんてなかった。

子どもの頃から憧れた
甲本ヒロトのようなロックンローラーになるのが夢だった。

でも、彼女が3ヶ月前に妊娠していることがわかり、俺のアルバイトでの収入では生活するのが難しくなった。

プライドを捨てて
30才で

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【2分小説】君と手を繋いで

【2分小説】君と手を繋いで

僕は、モテない。

めちゃくちゃモテない。

彼女ができても、すぐフラれる。

努力をしてこなかったわけではない。

経済力がある男がモテると聞いて
意中の人を高級ディナーに連れていったことがある。

でも、なぜかお会計時
僕の財布を見た途端にフラれた。

グルメな男はモテると聞いて
女性を、座敷タイプの美味しい居酒屋に連れて行ったことがある。

でも、僕が靴を脱いだ瞬間に居酒屋から一目散に出てい

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