じゃねえから 渡辺ペコ『恋じゃねえから』を皆で読みたい考えたい
それは表現ですか? 表現ですか。
そうですか。
その表現は誰かを傷つけていませんか?
それは恋ですか?
恋だったのですか。
そうですか。
相手もそう思っていますか?
相手の身体や尊厳をおかしていませんか?
それにすら気付かなかったり、
気付く気付かない以前に酔ったり思い込んだりして
気付こうともしてはいなかったりしませんか?
例えば、あなたがそうしたことやそう言ったこと、それは他者への想いからですか?
自分のためですか相手のためですか?
相手のことを思っての言葉や行動ですか?
あなたがそうしたそれは、どうなった、どう伝わったか、どう思いますか?
自分がいる。誰かがいる。
相手がいる。自分がいる。
自分は自分でしかなく、相手は相手でしかなく、
別のからだを持ち、別のからだの中に別のこころがある。
意思があり、感情があり、そのひとがそのひとであるためあるからの心と体がある。
あるんだ。あるんだよ。あるのに。あるけど。
『恋じゃねえから』(渡辺ペコ・モーニングKC・講談社)
〝じゃねえから〟 このタイトルをつけた著者の気持ちと覚悟を思った。
覚悟という言葉は適切なのかただしいのかは、ちょっと悩んでしまうのだけれども。
著者の作品を手に取ったのは初めてで、
知ったきっかけは1巻が出た際に読んだ方たちのSNSへの投稿だったかな。
先日最新巻が出たばかりだが、
ものすごい気持ちで送り出し送り出し続けている作品だと感じ、読んでいる。
込められた気持ちは、怒りなのか、悲しみなのか。やはり怒りなのか、どちらもか。
でもこの作品は著者はそれらの感情に流されず、感情があるから感情だけじゃなく、
ひたすらに真摯に冷静に、
多方向多角度から考えよう提示しようとされているようにわたしは感じる。
だから問いと想いが、「作品」を通して、「作品」から、冷静にもまっすぐに、届けられているように感じる。
感じて、痛くなる。
痛みと共に。
時にちょっと絶句するような突き付けられ方に、いろいろなことを思わされたり、考えさせられたりする。
どうする?
あなたはどう考える?
ネタバレや、
前もっての情報を入れずに触れることが、
触れることがだいじなんじゃないかな、
と、この作品に対してわたしは、思った。
これはいつも表現物に対して思うことで常に葛藤はあるのだけれど、
こういった作品この作品の場合は、なんというか、改めて、思わされた。
そして、だから、こういう書き方というか、紹介(?)の仕方となった。
はっきりとした言葉や用語を使うこと、それはそれもまた固定観念や押しつけや決めつけになるんじゃないか、なりかねないな、と、わたしは考えもするので。
(例えば用語などを使わない書き方をしたものやするひとを「ふんわりした」なんていう言葉でばかにしたり笑ったりすること(最近よくみる傾向?)、それもまた、ひとつの暴力ではないかと、考えることも多い)
正しさってなんだろう。ないのかもしれない。いや、きっとそんなことはない。
きれいな言葉や綺麗事や耳障りの良い言葉や整った言葉で言い切ること終わったことにすることうやむやにすることきれいな思い出きれいな出来事としておくことが、あっていい訳が、ねえ。
「じゃねえから」
そのタイトルに込められた想い。想いは。想いは?
◆◆
【略歴や自己紹介など】
構成作家/ライター/エッセイスト、
Momoこと中村桃子(桃花舞台)と申します。
旅芝居(大衆演劇)や、
今はストリップ🦋♥とストリップ劇場に魅了される物書きです。
普段はラジオ番組構成や資料やCM書き、
各種文章やキャッチコピーなど、やっています。
劇場が好き。人間に興味が尽きません。
舞台鑑賞(歌舞伎、ミュージカル、新感線、小劇場、演芸、プロレス)と、
学生時代の劇団活動(作・演出/制作/役者)、
本を読むことと書くことで生きてきました。
某劇団の音楽監督、
亡き関西の喜劇作家、
大阪を愛するエッセイストに師事し、
大阪の制作会社兼広告代理店勤務を経て、フリー。
lifeworkたる原稿企画(書籍化)2本を進め中。
その顔見世と筋トレを兼ねての1日1色々note「桃花舞台」を更新中。
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