さよ

イギリスで子育て奮闘中。 現代美術史修士。 職歴は金融とチャリティーで少し。 何処かで誰かのお役に少しでも立てれば♪

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最近の記事

寛大などんぐりの木

夏の終わり、どんぐりの木に大変お世話になった。連日、大喜びで登らせて貰った。待っている親は太い枝に座って荷物まで掛け、大木に癒される。以前どこかで、木登りは知能の発達にも心にもとても良いと読んだ。大人も登るべきだと書いてあった。木に申し訳無いなぁと思いながら、少し登ってみる。下手すぎて、猿が羨ましい。遊び終わり、どんぐりの実を取る。リスさんの食事だから少しよ、と注意しながら。木は寛大だ。 昔、どの小学校に行きたいか聞かれて、どんぐりの木があった学校を選んだ。何歳になっても、

    • 菊になったカブ

      独身時代、会社の昼休みにカウンターで良心的なランチを頂きながら、板前さんが夜のお会席の支度をしているのを見せて貰うのが好きだった。見事な包丁捌きで、蕪が菊の形になったりする。芸術だ。 結局、真似できるようなことはあまり無かったけれど、学んだことはある。一流のプロでも、丁寧なお料理はひとつひとつ手間暇かけて、作っているということ。そして、その美しさ。 野菜を切りながら思い出す。芸術的な飾り切りを。ジャズと共にゆっくり流れる空間を。今は小さな子供達がいて、バタバタで、時短料理

      • りんごジュース記念日

        バイキング式の朝食は、幼児を抱き上げて食べたいものを選ばせながら、家族分の飲み物や食べ物をとりに何往復もする。ホリデーの朝からけっこう疲れるので、自分で選んでよそって運べるように成長するのは助かる。 ジュースディスペンサーを気に入った次男。昨日は自分のりんごジュースを注いだ後、自主的に私のも注いでくれた。そして、両手にひとつずつグラスを持ち、トコトコとテーブルに2人分を運ぶ。若干危なっかしかったが、こぼさなさそうだったので後ろから見送り、私も子供のホットチョコレートと自分の

        • とりあえず窓を開ける

          長期的な目標は 子供達を心身強く幸せに育てることだったり もっと社会貢献することだったりするけれど この瞬間の目標は 目の前をうろうろ飛んで外に出してとアピールしている名も知らない小さな虫を外に出すことなので 取り敢えず窓を開ける 人生ってこういう微小な目標で一杯だなぁ 超短期的な良いことがたくさんできたら 良い人生かもしれないなぁなんて考えていたら いつの間にか虫が見えなくなったので窓を閉めた

        マガジン

        • あ、アート
          6本
        • noteのおかげで
          3本
        • イギリス
          5本
        • 幸せになぁれ
          5本

        記事

          漫画「ワンピース」のお陰で日本語がペラペラになった

          長男が漫画「ワンピース」にハマっている。繰り返し何度読んでも楽しそう。各巻のストーリーを記憶している。ロンドンのバス停やバスの中でも読んでいると、メキシコ人の親が 「僕も若い頃読んだ!」 香港人の親も、夫婦で読んだと言っていた。日本の誇りだ。 おかげで、息子の日本語はぐーんと一気に上達した。普段の会話で「俺」とか「お前ら」とか言ってしまうのは、随時直してきた。 家族でハマっている。次男には、私が読んであげる。毎日、読んで貰えるか聞いてくる。「いいよ」と言うと、大喜びで

          漫画「ワンピース」のお陰で日本語がペラペラになった

          大仏と女神

          鎌倉に行くまで、大仏がこんなに好きになるとは思わなかった。 銅で見事に描いた、透き通るようなドレープの衣。あまりにヘレニズム(古代ギリシャ彫刻の全盛期)のドレープに似ている。初期のギリシャ彫刻も古代エジプト彫刻の影響を受けているし、ミロのビーナスなどギリシャの女神達から約1400年後(?)に、日本の大仏がギリシャの影響を受けていることも多いに考えられる。調べてみたら、予想以上の関係があった。 アレクサンドロス大王はインドまで遠征。最初に仏像が作られた北インドのガンダーラも

          大仏と女神

          息子たちは私を名前で呼ぶ

          幼い息子達が私を名前で呼ぶのを聞いて驚かれることがよくある。日本でも、海外でも。その度に説明する。 10代の頃、近所に住んでいた小さな子供達が親を名前で呼んでいた。アーティスト&建築家のお洒落で斬新な一家だった。幼児にも対等に接するのを見て、将来私にも子供ができたら、名前で呼ばせようと思った、と。 赤ちゃんは普通「ママ」と呼び始める。しかし、それは言語的に発達途中だからであり、最初は意味のない喃語のようだ。 周りの人達が名前で呼んでいれば真似し出すが、その時大抵の親は「

          息子たちは私を名前で呼ぶ

          いいんだよ

          子供達が眠る前、 「今日も怒っちゃってごめんね。」 と謝ると、 「いいんだよ。ママは、せいいっぱいがんばったんだから。(It’s ok because you were trying your best.)」 と4歳の次男。英国の学校の幼児クラスで、自分のベストを尽くすようにと常に言われているからだろう。人と比べない、各自のベスト。ちびちゃん、ありがとう!先生たちも、ありがとう!それでも良くないことは分かってるけれど、心が軽くなった。 「いつもお返事できて偉いね」

          いいんだよ

          イギリスとフランスの救急病院に行ってきた

          イギリスでは、夜間急に診察を受けたい時など救急病院に行く。住民でも旅行者でも無料なのは素晴らしいが、ロンドンの都心部では7時間待ちということも。本当に緊急の場合は直ぐ診て貰えるのだろうが。結局、我慢して一旦帰り、翌朝の診療に戻った方が良かったりする。代わりに24時間対応の電話相談(111)を使うことも。例外は妊娠中で、夜でもほぼ直ぐに診てくれた。子供は待ち時間が少し短いが、それでも数時間のことはある。 南フランス旅行中、抗生物質が必要になった時も救急病院に行くしかなかった。

          イギリスとフランスの救急病院に行ってきた

          言葉が助けてくれることって本当にある

          体調不良で、周りにも迷惑をかけてしまい、心身疲れていた朝。友人からのメッセージに癒された。 自分でも気付かなかった状況を言語化して貰い、スッキリ。流石、お医者さんで3人の母だ。フラストレーション(=挫折感、失望など)の理由を指摘して貰ったこと、誰かに理解して貰えたことに泣けてきて、気分が晴れた。 何年か前にも、他の友人からの返信に救われたことがある。感染症に感染していることを知らずに会ってしまった人達みんなにお詫びメールをしながら落ち込んでいた時。 なんて寛大なんだろう

          言葉が助けてくれることって本当にある

          消費者も投資家もできる反戦

          米コロンビア大学から始まった、世界各地の大学の反戦デモ。主な要求のひとつが、イスラエル軍を援助している企業からの投資撤退だ。例えば、アマゾンやグーグルもイスラエル政府と契約していて、マイクロソフトのサービスは同国の国防庁にも使われているらしい。他にも、様々な大企業。自分もこれらの株は手放した。数々の大企業のサービスを使わないのはハードルが高いが、出来る限りエシカルな中小企業を応援するなど、消費者の私達も平和に繋がる選択をしていくべきだろう。 参考にした記事:

          消費者も投資家もできる反戦

          期待しない

          他人に期待しない。 家族に期待しない。 自分に期待しない。 期待するから落胆する。 期待するから怒る。 期待するから体調を崩す。 その瞬間を生きる。 マインドフルネス。 予期せぬ時に訪れる喜び。 新年の抱負を公開したら効果があったので、新年度の抱負も書いてみた。だけど、既に「期待しない自分」を期待しちゃってるなぁ。 ——————————————— 岸見 一郎さんの記事、参考にさせて頂きました。心が少し楽になり、有難うございました。

          期待しない

          note10周年、おめでとうございます!

          自由に発信できて、高頻度で「おめでとうございます!」「すごい!」と明るく励ましてくれるnoteのような親になれたら、子供のやる気も出るだろうな、と常々思ってます。 読んで息抜き、便利な情報満載、マイペースに書けて、幅広く出会って交流し、嬉しいサプライズがいっぱいのnote。海外にいても、日本の文化を味わえる。何処にいても、世界を旅できる。 数十年前の留学時は、故郷の友人と手書きで文通したり、雑誌社に随筆文を送ってみたり。その後、こんなに便利な時代が来るとは!素人でも不特定

          note10周年、おめでとうございます!

          象を守る卵たち

          今週末はイースター(復活祭)。ロンドンの至る所に巨大なイースター・エッグ🥚が出現した。中でも、ロブ・ライアンというアーティストの作品が可愛かったのでご紹介。タイトルはThe World to Be(あるべき世界)。 アーティスト等が1人1作品ずつデザインした巨大な卵の数々は、後にオークションで売られる予定だ。売上は、アジアゾウなどの野生動物や環境を保護するチャリティーに寄付されるらしい🐘

          象を守る卵たち

          池に放した亀の名前を呼んだら、沢山の子亀を連れて泳いできてくれた

          小学生の頃、道路を横断していた亀を拾った。車が危ないので、家に連れて帰る。母が動物園に電話したりして飼育法を調べた。インターネットが普及する前の時代だ。いつの間にか「カメさん」と呼ぶとこっちに来るようになった。それが名前になり、家族の一員に。 私はカメさんを眺めているのが好きだった。石をひとつずつ頭で押して、水槽の片側から反対側へ運ぶ。全て運び終えると、今度は逆方向に再び全ての石をひとつずつ戻す。小さな水槽の中でも、ちゃんと毎日働いていた。退屈だ、なんて言わない。禅の心を教

          池に放した亀の名前を呼んだら、沢山の子亀を連れて泳いできてくれた

          避難階段

          モダンなマンションの廊下の隅にあるドアを開けると、質素な避難階段がある。憂鬱な時、特に外出したい天気や時刻でもない時、私はそこに行く。無心に上り下りして息切れする頃には、僅かに気分が晴れる。それでも未だ帰りたくなくて、階段に座ってオーディオブックを聞いたりする。自動の電気は消え、暗闇が心地良い。時々、私の動作で電気がついては、また消える。しかし、数十分後にはもう戻らなくちゃと立ち上がり、再度ドアを開けて派手な廊下に戻る。深呼吸をして、部屋の鍵を開ける。 さっきまで私をクタク

          避難階段