大仏と女神
鎌倉に行くまで、大仏がこんなに好きになるとは思わなかった。
銅で見事に描いた、透き通るようなドレープの衣。あまりにヘレニズム(古代ギリシャ彫刻の全盛期)のドレープに似ている。初期のギリシャ彫刻も古代エジプト彫刻の影響を受けているし、ミロのビーナスなどギリシャの女神達から約1400年後(?)に、日本の大仏がギリシャの影響を受けていることも多いに考えられる。調べてみたら、予想以上の関係があった。
アレクサンドロス大王はインドまで遠征。最初に仏像が作られた北インドのガンダーラも、アレクサンドロス大王が築いた帝国の一部だったようだ。
「お顔は古代エジプト彫刻に似てるかも!」と調子に乗って調べてみたが、こちらは何も見つからなかった。
それにしても、ギリシャの神々とは対照的に平和な仏像。左右対称で、11メートル以上の高さでも凄い安定感だ。穏やかで、子供のように純粋な表情。すっかりファンになってしまった。拝観前は「怖くないかなぁ」と心配していた幼児の息子まで「僕、好きだ(I like it!)」。大仏様の中にも入った。
猛暑でなければ、もっとずっと観て、瞑想でもしたかった。丸ごとお供えしてあったスイカは夏ならではの風情を醸し出していて可愛かったが。スイカがあんなに小さく見えたのは初めてだ。サムネで見えるだろうか?
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