瑞珠

京都で珠数職人をやっています。製作記録用としてnoteを始めてみました。日々、珠数つな…

瑞珠

京都で珠数職人をやっています。製作記録用としてnoteを始めてみました。日々、珠数つなぎをしながら思うことなど、まいぺーすに書き綴っていこうと思います。まだまだnoteの使い方を分かっていません。♡や💬もらえると嬉しいです。

最近の記事

安い?高い?「値段は関係ない」と言われて反省したこと。

こんにちは。 京都で珠数職人やっています。 珠数をつくって売っている私が、こんなことを言ってはいけないのかもしれないけれど、墓終い、仏壇終い、寺離れなんて言葉をよく耳にするようになった昨今、珠数にお金をかける人っていないと思っている。 だから、お客様が店に珠数をお買い求めに来られると、ついつい安いものから紹介してしまう…これが悪いクセになっているのかもしれない、と思うことがあった。 だって、いきなり「高っ!」って絶句されるのもイヤだし、高いもの売りつけられているとも思われ

    • 物語を持っている人~ヒマラヤ診療所日記~

      前回からのつづき 勢いで頂いてしまった本。 今まで、こういう本は読んだことがない。 山登りに関心を持ったこともないし、 日記や随筆って作家に興味を持って読むことが多い。 およそ自分と関わりのない世界の話って、きっかけがないと読まないな。 今回は偶然、著者と出会ってしまった。 内容は、まさに日記。 ポジティブなこともネガティブなことも、脚色なく素直に書かれている感じで読みやすかった。 地名とか私は読み飛ばしていたけれど、きっと山好きの人はより楽しめるのだろうな。 私が行った

      • 物語を持っている人

        高校2年生の時の担任の先生は、北海道で暮らしていたことがあり、よくその時の話をしていた。 私は、そういう話を聴くのが好きで、今いる場所ではない所に行くのも良いな…と思い、高校卒業後、神奈川から京都に来た。 14年前に友人と一緒に起業した時に、その先生が教えてくれた言葉。 「若い時旅を致さねば、老いての物語がない」 色々な人が色々な言い回しをしている言葉のようだけれど、先生が教えてくれたのは「磁石」という狂言の一節だとか。 旅とは、冒険であり、決断であり、非日常。 妥協の道

        • 珠数つなぎから「大麻合法化」議論の見方が変わった。

          もう何年も前に、ある芸能人が「大麻合法化」を訴えているのをネットニュースの見出しか何かで見て、ちゃんと内容も見ずに、 別に無くても困らないものを、わざわざ合法化しなくても…と思っていた。 その後、はじめて「医療用大麻」という言葉を耳にした時、 あぁそうか、必要としている人がいるのか…だったら制限すべきところは制限し、必要な人たちには届くようにしてあげればいいのに…ぐらいに思っていた。 その程度の認識だった。 春頃に懇意にしているお寺のご住職から 「境内の木を剪定したから、

        安い?高い?「値段は関係ない」と言われて反省したこと。

          お客様は神様ではないけれど。。。

          やりきった!!依頼があったのは7月末。 お盆明けまでに珠数1200連。 同僚が電話で話しているのを横で聞きながら、いやいや無理でしょっ(苦笑)…と。 材料をそろえるだけでも2週間はかかる。 通常であれば納期は、余裕をもって1ヵ月半~2ヵ月ほしいところ。 でも、無理だと思っていも「できない」と言ってスグには断らない。 できる限りは、やろうとする。 できない理由を探す。 できない理由が出て来ると解決方法を探す。 これを何回か繰り返していると・・・できてしまう。 最初から「でき

          お客様は神様ではないけれど。。。

          合歓

          すっかりサボり癖がつき、久しぶりのnote投稿となってしまった。 私は、京都で珠数職人をやっている。 職人と名乗ってはいるものの、極極小さな会社をやっているため、 営業以外の何もかもを自分でやっている(営業は同僚の担当)。 発注、接客、電話番、出荷、合間にECサイト…雑用。 珠数をつくる仕事が好き。 好きな仕事をするために、好きではない仕事もやっていたら、 何もかもやることになってしまったわけだけれど、こんな生活をなんとか10年以上続けている。 会社を続けていく上で絶対

          私の思うパワーストーンの力

          本日の珠数つなぎ ゴムが古く劣化していて修理のために、うちの店でお預かりしたブレスレット。 「私が病気になった時、友人が私の健康を願ってプレゼントしてくれたものだから、切れて失くす前に直しておきたい」と。 ちょっとした会話、 その話を聞いたからといって私の仕事が変わるわけではないのだけれど、 こういう話を聞くの、私は好き。 パワーストーンとかパワースポットなどと言われる「パワー」に、 どれほどのパワーがあるのか、私には分からない。 でも誰かの幸せを願う気持ちが込められ、

          私の思うパワーストーンの力

          暑い。。。

          暑い、ここ最近、ホント暑い。 朝、起きたら既に暑いし、 仕事に行っても午前中は社内がなかなか涼しくならないし、 午後からは外の気温が上がって、やっぱり社内が涼しくならない。 夕方になって、ようやく社内が涼しくなってきたと思ったら帰るために外へ出ると、蒸し暑い。 そして、自宅に帰ると昼間の熱気がこもって外より暑い…一日中、暑いって言っている気がする。 ダラけないように、なんとか仕事に集中。 本日の珠数つなぎ手元を涼しげにしてくれる水晶切子。 女性用の珠数のイメージがあるけれ

          暑い。。。

          本日の珠数つなぎ

          京都で毎日、珠数つなぎしている珠数職人です。 仕事の記録用にnote書いています。 仏教における聖樹のひとつに、お釈迦さんがその下で悟りを開いたといわれている「天竺菩提樹」がある。 表面に細かな美しい模様があり、お坊さんに人気の素材。 永く丁寧に使い込むほど光沢が増し、綺麗な飴色に変化していくのが魅力。 経年変化がみられるというのも、お修理品を扱う面白さの一つ。 良い色!丁寧に使われているなぁ~と嬉しくなる。 こちらもお預かりした真言宗念珠の御修理品。 おそらく栢(カヤ

          本日の珠数つなぎ

          本日の珠数つなぎ

          京都で珠数職人やっています。 日々の仕事を記録しておきたくてnoteつづけております。 瑪瑙は、微細な結晶の粒々があつまってできた潜晶質。 この性質を活かして様々な色に染色加工されるので、カラーバリエーションが豊富。 産出地域によって特徴的な模様もあったり、まさに色々。 黒縞瑪瑙はカラフルなものは苦手、でも真っ黒では物足りないという方にはオススメ。 縞目の出方で印象もだいぶ変わるので、お好きなものを見つけてほしい。 一般の方が使う珠数としては、かなり大きめ。 持つと、ずっ

          本日の珠数つなぎ

          猫つよし。

          先日、京都市内のお寺でお檀家さんたちに、お線香づくり体験をしてもらった。 私は留守番。 行った同僚の話では、お盆に自分で作ったお線香を供えよう!という企画だったのだが、(得手・不得手、色々な人がいるので)お線香を上手く作れない人用に、念のため抜き型をいくつか用意。 そこに、ニャンコさんがいた。 一番人気はニャンコさん。 「他の抜き型も用意したのに…」とボヤく同僚。 「そりゃぁそうでしょう!ニャンコさんと肉球は強いよ‼」と私。 お線香づくりの後片付けをしながら、余っている

          猫つよし。

          天台宗の珠数

          京都は祇園祭りで賑わっている。 今夜の宵山は大丈夫みたいだけど、昨日は結構キツく降ってたな。 近所の八百屋のお兄さんが「これから祇園祭りなんですよ~」と言って、 冷やしパインくれた。 これは食べ歩きに良いな。 宵山は夕方からとはいえ、京都の夏は日が沈んでも蒸し暑さが残っている。 雨、大変だっただろうな…と思いながらクーラーのついている会社内で、美味しくいただきました。 明日17日は山鉾巡行、 中継やニュースを見る度に、あの場所にいる人たちは猛者だと思う。 明日も湿度が高そう

          天台宗の珠数

          どうしてる?「命の教育と終活」

          一昨年、父が他界した。 葬儀の時、小学生だった姪っ子は、怖がって棺に近寄りたがらなかった。 実家に帰った時も、仏壇を怖がっていた。 仕事柄かな、、、ちょっと悲しくなった。 でも、そんな姪っ子を見て思い出したのが、 私も子供の頃、誰かのお葬式でお焼香を断固拒否した記憶がある。。。何が嫌だったのだろうか。 ちょっと検索してみると、お仏壇やお墓を怖がる子供は結構いるらしい。 死や幽霊なんかを連想させるのかな…それとも見慣れていないだけか。 物心ついた頃には私の家には仏壇があったし

          どうしてる?「命の教育と終活」

          #毎日noteで、やりたいこと

          noteはじめて2週間、最初の1週間は勢いと迷い。 その後、#毎日noteはじめて1週間。 役に立った。 京都で珠数職人をしている。 これまで自分は、どのくらい珠数をつくってきたのだろうと思い、 これからつくる珠数の製作記録用としてnoteはじめてみた。 今の仕事をはじめた頃に、よく悩まされていたのが、 お客様の「前に買ったのと同じものが欲しい」というご注文。 「前」っていうのが2・3日前なら良い、1年以上前なら覚えているわけがない。 スマホがなかった頃は、ひたすら手書

          #毎日noteで、やりたいこと

          海外からのお客様を見ていて思うこと。

          あっと言う間に、お盆の季節、と言っても旧暦の話。 全国的には新暦の8月13~16にお墓参りをする人が多いはず。 地域によっては旧暦のお盆ということで7月にお墓参りする人もいるので、この時期は、ふらっと線香や珠数を買いに来てくれる人がいる。 私は京都で珠数職人をやっている。 うちの店にも、色んな人が珠数を買いに来てくれる。 「急な不幸があって、すぐ使うから一番安いものを…」 珠数を持っていかなきゃ!って思ってくれることが、まず有難い。 「息子が社会人になるから、一応、大人

          海外からのお客様を見ていて思うこと。

          「上流階級 富久丸百貨店外商部1・2」全ての物は見る者の心によって全く違うモノとして現れる

          今さらながら読んでみた。 だいぶ前に本屋さんのおすすめコーナーで見かけて、知ってはいたのだけれど素通りしていた。 今の仕事をやるようになってから時間がないという理由でシリーズ物は読まなくなっていたし、タイトルからして自分には関係のない世界の話だろうと思い込んでいたから。 それなのに今頃になって読み始めたのは、noteの影響。 フォローしているnoterさんが他のnoterさんから薦められて読んでいるという記事を目にして、1巻だけでも読んでみようかと。 読書日記ではないので

          「上流階級 富久丸百貨店外商部1・2」全ての物は見る者の心によって全く違うモノとして現れる