亡きトウメイを追いかけて(1)
初めての馬券
2024年11月10日
今から半世紀も前の話。
私の両親は競馬をしなかった。
ところがある時から茶の間で毎週日曜日の昼間、テレビで競馬中継を観るようになった。
当時私はまだ子どもだったけれど、歳の離れた兄がいて、彼がバイト先で覚えた競馬を家に持ち込んだのだ。両親は競馬という賭けごとに難色を示すことなく、すんなり受け入れ、兄と一緒に楽しみだした。
私も日曜日には両親、兄と一緒に競馬中継を観ていた。タニノムーティエは母のお気に入り。父はアカネテンリュウ。兄はいろい