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【読書感想文】 広告コピーは現代の「和歌」だと思う『毎日読みたい365日の広告コピー』

「広告コピー」と聞くと、皆様はどのような印象を持たれるでしょうか?

商業主義?
大げさ?
消費者を騙す?
うさんくさい?
炎上?

そんなネガティブ印象を思い浮かべた方。
そんな方にこそ、ぜひ読んで欲しい一冊があります。


この本は、珠玉の広告コピーを集めた一冊。

365日、その日その季節にぴったりの
「広告コピー」を並べてみたら、
大切なことを思い出せる素敵な名言集ができました。

と「はじめに」にあるように、1日1コピー、365日分紹介されています。

パラパラと1ページずつ見ていくも良し。
今月のコピーを見てみるも良し。
自分や誰かの誕生日を見てみるも良し。

月毎に紙の色が違い見た目にも美しく、また各ページにミニコラムなどもあり、隅から隅まで楽しめます。


広告コピーは、現代の和歌だと思う

ページを捲っていくと、本当に素晴らしいコピーは「文学」なんだと言うことを強く実感します。

短い文字数で本質をとらえ、見る人の想像をかきたてる広告コピー。
学生時代に日本古典文学を専攻していた私は、広告コピーって現代の和歌みたい、と感じました。

人々の心を振るわせ、時が過ぎれば儚く消えていってしまう。
その様もまた、和歌のようです。

広告コピーを集め、テーマ(季節)によって並べたこの本は、さしずめ「和歌集」といったところでしょうか。
色とりどりのページが、歌を贈るために使う美しい色の和紙を想像させます。

私も仕事でコピーやリード文など短めな文章を書くことがありますが、本職のコピーライターさんのような「歌人」の粋に達するには、ことば選びのセンスが圧倒的に足りません…精進します。


私の心に響いたコピー10選

最後に、今私が読んで心に響いたコピーをご紹介。
時期によって、また人によっても響くコピーは変わります。
何の広告なのか?はぜひ本書で確認してみてください。

また、フォント、段組、紙色によってより伝わってくるものがある気がします。
ぜひ書籍版で見ていただきたいです。



仕事に響くコピー

近道ばかりしていると、顔にでる。
               (1月10日)

伸び悩んでいる日々も髪は毎日伸びている。
ワタシという生き物は、案外しぶとい。
               (2月16日)

群れに答えはない。
               (7月4日)

ママ業に響くコピー

すべてのママは、働くママだと思う。
               (1月15日)

あなたの思い出す私の顔が、いつも笑顔だといいな。
               (3月13日)

ずっと一緒にはいられないから、
今はずっと一緒にいよう。
               (7月27日)

人生に響くコピー

帰りたい夏は、いくつあってもいい。
               (7月16日)

人生が長い道なら、その道草が旅なんだ。
               (8月12日)

壊れないヤツより、立ち直るヤツのほうが強い。
               (11月24日)

生まれ変わるなら、生きているうちに。
               (12月31日)

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