みい

FF7の二次創作小説や考え事の他読書感想文などを雑多に投稿しています。お気軽にお声がけください☺️ waveboxはこちら! https://wavebox.me/wave/ekua0b04iu9c0ex1/

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  • FF7二次創作クラウド編 Road to Nibelheim

    FF7の二次創作小説のまとめです。クラウドの心の軌跡を追っています。クラティ前提です。 時系列: 秘密基地→霧の底→an old vintage→彼方から吹く風 ジャンル:Final Fantasy 7 分  類:二次創作・小説 テイスト:スライスオブライフ・クラティ 更新頻度:新作掲載未定

  • 悪食 FF7二次創作小説

    FF7の二次創作小説『悪食』(あくじき)のまとめです。エバークライシスのバハムート衣装から着想を得て書きました。2024年10月現在連載中です。話が一体どこに着地するのか!? ジャンル: Final Fantasy 7 分  類: 二次創作・小説 テイスト: グロとお耽美を主成分とするSF・文体硬め 更新頻度: 不定期(目標は週一回)

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悪食(1) FF7二次創作小説

──彼らは一対の翼を分け合って生まれるという。両の翼を備えるは、選ばれし者のみ。その者は全ての軛から解放され、真の自由を得る── どんどん胎動の間隔が速くなる細長く巨大な卵を大写しにする画面を、僕は呼吸も忘れて凝視していた。卵のすぐそばに映る靴の大きさからすると、卵の長径は90cmを下回ることはないだろう。 薄暗い部屋で僕が画面の中の光景に釘付けになっている間、教授は革張りの椅子に浅く腰掛け、僕の古い学位論文のコピーに目を落としていた。年代物のエアコンが、死にかけの牛の呼

    • 【FF7二次創作】 秘密基地

      小さな集落と木立の間の空白にポツンと濃い影が一つ。影の主は、ひょろりとした一人の少年だ。 先ほど降った通り雨が嘘のように空は晴れ渡り、天頂にある太陽が容赦なく地表を灼いていた。むっとした熱気が纏わりつき、その少年は不快げに顔をしかめた。少年の肌は白く、淡い色合いの金髪に深い泉のような青い瞳と相まって、一見儚げな印象を見るものに与えるかもしれない。だが、よく観察してみれば、例えば引き結んだ唇や眉間のちょっとした筋肉のつき方に彼の頑固さが表れていた。 夏の盛りに生まれた彼は、

      • 【FF7二次創作】 霧の底

        谷の底は乳で満たされていた。いや、乳ではない。霧だ。鬱蒼とした森の樹々が巧妙に隠していた突然現れたすり鉢状の谷──モンスターの群れから逃げる間にクラウドが迷い込んだのはそんな場所だった。 先のミディールを襲った大地震の影響か、この辺はあちこちで地割れができていると聞く。地表近くのライフストリームの溜まりなんかに落ちてしまえば一巻の終わりだ。クラウドは鋭くあたりを見回した。 分厚い雲の向こうから差し込む弱々しい太陽光が霧に散乱し、あたりは乳白色の光に満ちていた。視界は最悪だ。

        • 読書感想文楽しいな!!? 読んだ本の備忘録を兼ねてちょっとずつ書いていこうかな😙

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        悪食(1) FF7二次創作小説

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        • FF7二次創作クラウド編 Road to Nibelheim
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        • 悪食 FF7二次創作小説
          8本

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          【読書感想文#2】 荒木飛呂彦『荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方』

          前回の宣言通り、『荒木飛呂彦の漫画術』を読んだ次の日に早速こちらも読みましたッ! 大まかな内容としては前作と変わりなく、荒木先生のブレない哲学をさらに掘り下げる内容となっています。 本書を読むとわかるんだけど、「悪役=悪人ではない」んですねえ。 あくまでも、悪役とは「主人公の前に立ち塞がる異なる価値観・行動原理を持った障壁」である、と。 荒木先生のストーリーの基本は、主人公がどんどんプラスに向かっていくアゲアゲな流れを守るというもの。悪役が立っていれば立っているほど、主人

          【読書感想文#2】 荒木飛呂彦『荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方』

          悪食(8) FF7二次創作小説

          FF7エバークライシスのバハムート衣装に着想を得て書いた二次創作小説です。第一話のリンクはこちら。 第八話 ラボにずらりと並んだ細胞培養器──その何台かは僕のサンプルが占拠している。 新しく細胞を播種してから今日で3日だ。実験がうまくいっているかどうかは今日の観察で大体わかるだろう。 見たい、と同時に見たくない気持ちが僕の中で押し問答をしている。結果を見なければ、自分のアイデアにうっとりする時間が延びるから。だが、こうしていても先へは進めない。僕は、一度大きく深呼吸してか

          悪食(8) FF7二次創作小説

          【読書感想文#1】 荒木飛呂彦『荒木飛呂彦の漫画術』

          これはすごい。ページを繰る手が止まらず、買った日のうちに読んでしまった。面白いのはもちろんのこと、とても読みやすいです。ご本人の中に確たる哲学があるのでテーマが全くぶれないし、どの文をとっても一読しただけで一意に取れるので、読んでいてストレスがない。 こりゃあおすすめですわ。 こちらの本、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの作者荒木飛呂彦が漫画を描く上での王道(黄金の道)を伝授してくれるという内容です。 「良い漫画」は、キャラクター・ストーリー・テーマ・世界観のバランス

          【読書感想文#1】 荒木飛呂彦『荒木飛呂彦の漫画術』

          【雑記#5】 同人誌を物理でつくる!??

          こちらのnoteを拝見して、物理同人誌(物理?)が思ったより気軽に作れることがわかりました! 300ページでも1冊2000円しないくらいでできるんですねえ!! 別の印刷所さんに頼んで表紙を凝りに凝っても5000円くらいかな🤔 A6か?やはりA6がいいのか!?文庫本サイズ! 自分の本棚の中に忍ばせておいたらテンション上がりそう〜〜!!! でもA5の方が装丁の遊びの幅がありそう!箔押し!箔押しに憧れがあるぅー! 文字数から大体のページ数がわかるから、脳内でイマジナリー印刷で

          【雑記#5】 同人誌を物理でつくる!??

          感想いただけて嬉しい!嬉しい…!😭

          感想いただけて嬉しい!嬉しい…!😭

          悪食(7) FF7二次創作小説

          FF7エバークライシスのバハムート衣装に着想を得て書いた二次創作小説です。 第一話のリンクはこちら。 第七話 僕はバハムートのことをもっと知らなくてはならない。彼らの細胞の、隅から隅まで。 早朝、僕は自分のデスクに辿り着くなり、「よし」と呟き、気合を入れた。そんな自分がおかしくて、僕は小さく笑みをこぼした。 そういえば──この時間に研究所周辺を散歩コースにしている黒毛のドーベルマンが、いつもみたいに無視するのではなく、耳を伏せながら低く唸ってきたのだった。わずかな怯えを滲

          悪食(7) FF7二次創作小説

          すごい。私しか楽しくない話をこんなに一生懸命書いてるなんて🤣 需要ゼロだろう。これ。うーん、趣味どまんなか。

          すごい。私しか楽しくない話をこんなに一生懸命書いてるなんて🤣 需要ゼロだろう。これ。うーん、趣味どまんなか。

          【FF7二次創作】 彼方から吹く風

          風の強い土地だと改めて思った。 伸びっぱなしの茶色い髪が風に舞う。デンゼルは鬱陶しそうに顔をしかめ、視界を遮る髪の毛を帽子の中に押し込んだ。 周りには見渡す限りの雪の原と葉を落とした冬の木々、そして厳しく聳える山肌。 ここがニブルヘイム──クラウドとティファの、故郷。 雪に半分埋もれた案内標識が、ここが道であることを教えていた。とはいっても、どこもかしこも分厚い雪の層に覆われており、自分が立っているが道なのかそうでないのかは判別できない。 道は、密度の高い木立の外周を

          【FF7二次創作】 彼方から吹く風

          新作小説がじわじわ見てもらえている気配! 嬉しい☺️

          新作小説がじわじわ見てもらえている気配! 嬉しい☺️

          悪食、グロいダメな人が見てしまわないように、危険な箇所にはちゃんと注意書き入れておきますね〜

          悪食、グロいダメな人が見てしまわないように、危険な箇所にはちゃんと注意書き入れておきますね〜

          【雑記#4】 やる気スイッチ

          わあ、なんかやる気出るなー! あなたにはあなたの、私には私の性癖がある。自分に刺さるものを書いていれば、近い性癖を持つどこかの誰かの寿命を伸ばす! …ってことですねッ!!? 確かに「これは私にしか書けなかった」と自分で思えるお話が生まれる時がある。ごくたまにだけどね。 私はプロットをほとんど書かないし、甘めの恋愛描写もないし、なんなら大した起伏もない場合も結構ある。 自分の中の「ものすごくフワッとした感情」を形容するのにお話も書いているという感じ。何千字、何万字をかけて

          【雑記#4】 やる気スイッチ

          悪食(6) FF7二次創作小説

          FF7エバークライシスのバハムート衣装に着想を得て書いた二次創作小説です。 第一話のリンクはこちら。 第六話 ※性的表現を含みます 夢の中で、僕はあの白い服を着ていた。 目の前にはティファがいた。人間の乳房とは違う、突起物のないなだらかな双丘が、彼女が歩くたびに大きく揺れた。 「あ」 ティファの長くしなやかな尾が僕の頬を撫でる。次いで首、胸、腹を服の上からなぞりながら、尾はゆっくりと降りていく。その先に訪れるであろう感触への予感──いや、期待に僕は肌が粟立つのを感じた。

          悪食(6) FF7二次創作小説