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悪食(6) FF7二次創作小説

FF7エバークライシスのバハムート衣装に着想を得て書いた二次創作小説です。
第一話のリンクはこちら。


第六話 ※性的表現を含みます


夢の中で、僕はあの白い服を着ていた。

目の前にはティファがいた。人間の乳房とは違う、突起物のないなだらかな双丘が、彼女が歩くたびに大きく揺れた。
「あ」
ティファの長くしなやかな尾が僕の頬を撫でる。次いで首、胸、腹を服の上からなぞりながら、尾はゆっくりと降りていく。その先に訪れるであろう感触への予感──いや、期待に僕は肌が粟立つのを感じた。

尾がついにそこ﹅﹅に至った。

硬い生地ごしにもはっきりわかるくらい、僕の陰茎は大きく怒張し、その存在を主張していた。膨らみの輪郭をティファの尾の先端がなぞる。上に、下に。もう一度上に、下に。

じわ、と滲み出た粘液がズボンに染みを作った。腰を引くと陰茎の先端がズボンの縫い目に擦れ、背中が微かに震えた。

するりと服の中に侵入した尾が、僕の体の上を這い回る。尾は僕の尻の割れ目をなぞったかと思うと、陰茎の先、尿道口を広げるようにぐねぐねと動いた。快感と拒否感が同時に起こって、頭の中に白い火花が散った。僕は呻き声をあげた。

ティファの鋭利な爪で喉元を撫で上げられ、僕は顔を上げた。薄く笑みを浮かべる彼女の顔は、涙で滲んで見えた。縦長の瞳孔をさらに細めて、ティファは笑みを深くする。

空いた手で僕の頬を優しく包むと、ティファは僕の乾いた唇に自分のそれを押し当てた。柔らかく、湿った彼女の唇がくちゅくちゅと音を立てて僕の唇を喰む。僕の心臓はいっそう拍動し、すでに限界まで怒張した陰茎にさらに血液を送り込んだ。

ティファの長い舌が僕の舌を絡め取り、緩く、強く扱き出す。
下腹部の方では、尾が僕の陰茎に巻きつき、緩い律動を開始していた。
「あ、あ…」
尾の動きに合わせて、いつの間にか僕は腰を振っていた。夢中で彼女の口を貪りながら。温かくも冷たくもないその粘膜に僕の熱が移っていく。まるで侵略している気分だ──蹂躙されているのは僕の方なのに。

ティファに触れたい──半開きになった翼の被膜が淡い紫の光を纏っていた。吸い寄せられるようにその翼に手を伸ばした瞬間、彼女の尖った犬歯が僕の舌に食い込んだ。それと同時に陰茎を締め上げる尾にきゅっと力を加えられ、僕はあっという間に達してしまう。ビクビクと痙攣する僕の口から涎が一筋垂れた。
「あ……!」
だくだくと僕の陰茎が波打つ。激しく収縮するたびに、大量の精液が吐き出された。

ズボンの中にベタベタとした冷たい感触が広がっていく。

火照った僕の耳に冷たい唇をつけ、彼女が囁く──


ピピピピピ……

どこかで目覚ましのアラームが鳴っている。


くそ、このまま眠らせてくれればいいのに──

目覚めは最悪だった。


ぬるいシャワーを浴びながら、ぼんやりとした頭で昨日のことを思い出す。

第七天と呼ばれる施設に幽閉された、成体のバハムート。ティファと名付けられた彼女は、見事な体躯に堂々たる風格を纏う美しい獣だった。

先輩によれば、普段は訪問者の前に姿を現すことは滅多になく、運が良ければ遠目に後ろ姿を拝めるかもしれないといったところらしい。

人間に接近してきたことがまず異例中の異例なのだとか。

ティファが僕に話しかけてきたなんて言ったら先輩は信じるだろうか?それとも嗤うだろうか。

異形の生物に惑わされた愚かな男の妄言だと。

──でも、あの時確かに彼女は僕に向かってメッセージを送っていた。僕にだけ。

バハムート研究の世界で、若手ながらめきめきと頭角を表し華々しい成果を上げる先輩ではなく、選ばれたのが僕だ思うと、ほんの少し気分が良かった。

キュ、と音を立てて蛇口を閉める。締まりの悪い蛇口からぽたりと雫が落ちた。2滴、3滴と落ちる雫が微妙にずれた同心円の波紋を床の水たまりに広げていく。
だらりと力無く垂れた陰茎に僕は目をやった。夢の中で僕を襲った、とてつもない疼きの名残を感じて。

先輩はティファのことを”本物のバハムート”と呼んでいた。

実験室で生まれた遺伝子工学の産物ではなく、野生由来の個体という意味では確かにそうだろう。だが、彼女はまだ完璧じゃない﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅


──バハムートは、一対の翼を分け合って生まれてくるという。

片翼で生まれる彼らだが、両翼を備えた形態が真の姿なのだ。観測例はごく少ない。しかし、実際に両翼を備えたバハムートは実在する。

実際に、遠い昔に故郷の山の中で僕は見た。黒々とした竜が力強く翼をはためかせ、山の向こうへ飛び去るのを。

ティファのもう片方の翼は一体どこだ?真の姿になるのに必要なものは?
これこそが僕の本当に知りたいことだ。

鏡の中の僕は、ギラギラとした目をしていた。


どうかしてると自分でも思う。

だけど、僕のことをティファが呼んでいる気がしてならなかった。僕だけを、今この瞬間も。


そうだ──夢の中で彼女はこう言ったのだった。「こっちにおいで」と。




この癖の強い話をここまで読んでくれてありがとうございます!
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