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詩 ただいま、旧き感慨 眠りとともに揺蕩う 嵐が 詞も 未練も 情緒も 焼…
詩 墜ちてくる焦熱 仮初の姿が 降り立つ 花爛漫の平野 仮託した姿で 預言する…
詩 泥華 明けない冬の しぶとく居残り続けた 心身の奥から痛むほどの 凍てつきが それが与…
詩 亡失と忘却 蜃気楼、 目覚めたときから靄ばかり 知っている、確かにあるはず感情は た…
詩 不死人の供物 凄惨な、欠損した、壊滅した、屍体らしきものが 永い時間によって燻り尽…
詩 境界暴きの瞳 投光器が照らしだす 満ち足りた表情よりも 太陽の焦熱が明るみにする 燦…
詩 地底の恒星 人を傷つけることに対する拒絶は 生きていくことへの拒絶に 限りなく近くて 灯火をまたひとつ消していく想いで 心を朽ちゆかせるだけの出来事が あまりにも当たり前に流れていく その、吹き荒ぶ業風の中を たとえ何一つ変えられないのだとしても 各々の面持ちで進もうとするしか 意識にできる奉仕はない 地獄の熱気は 罪を 永劫ほどに焦がし尽くした 灼熱は 凍ったように淀んだ大気を 誰にも触れたくないという感慨を ぬるく、焼き払う
詩 曠野へ成りゆく 社会契約という檻の外は フロンティア といえば聴こえはいいが …
詩 非人神 機械の半身が 放電しながら筆を執る その様相を 見たことがある そ…
詩 願いの報復 背後から貫くのは かつて 何の気無しに または 十分に気を遣った…
詩 凍り漬けの少女性 少女の殻を 稚い薄羽の 封じ込められた 花華の香を 取り…
詩 透明なこの手 その先に行くのなら もう戻れないよ 最後通告に意味はない 彼…
詩 理解の病理 寂しいなんて云わないで その言葉を発するから 渇望は顕わになる …
詩 禊 萎びて ささくれて 厭な臭いのついた肉体と精神を 禊ぐ気も失くしてしまって 起き上がることもできないで そんな躰を いとしいきみのちかくには置いておけないから 何より大切なきみのそばにはいれないから 距離を取って伏す 背を向けて伏す 穢れに包まれて 伏す 日が昇って目覚めて 水浴びに行く気にならなくて くたびれたものばかりを 視界に入れる 下卑た嗤いが繰り返される 誰も笑ってないのに ひらいた部屋で 大袈裟な声を漏らして 目はモ