メイクアップと自己受容の話
以前にもどこかで書いたが、私は生物的には女だし外見も普通の女性だけれど、普段特に仕事関連で自分がジェンダー的に(社会的な意味において)あまり女性だと思うことはなく、ただの人(生き物)として、暮らしている。
そんな私が先日参加した、プロにメイクアップを習い、写真を撮っていただく会に参加し、人の優しさに包まれて自己受容が進んだた経験の話。
before
もともとメイクは毎日の趣味と言えるほど好きであるが、最近は惰性で義務感からバタバタとメイクをする日々。
また、メンタルの波(主にPMS)に負けてしまうことがあり、もともと持っていた自己肯定感の低さが自分の存在否定にも繋がり、生きるのを辛く感じてしまうことがあったが、
他人にそのような心情を悟られるのも嫌で、自信を持つため外出時は防御のため鎧としてのメイクを身に付けていた。
時代遅れの人として扱われないように、一応トレンドのメイクを知る努力はしつつ、積極的に若い人たちのトレンドに乗ることはないが、昭和や平成メイクにならないよう気をつけているという微妙なところ。
process
プロの方と一緒に自分の顔を分析し、コンプレックスや加齢による変化に向き合いながら、内なる光を引き出していくようなメイクの方法を教えていただいた。
特に、眉毛の描き方が長年垢抜けず改善したかったことと、頬の肉が多く丸顔に見えるのが嫌だったのをシェーディングで隠す方法を習えたのがよかった。
また、ずっと自己流で行っていた少し海外セレブを真似したアイメイクはNG認定されるかと思っていたが、案外悪くなくそのままで大丈夫だと分かり、少し自信を持てた。
そこから写真撮影。スタッフの方々が上手くおだててくださり、緊張がほどけていった。カメラマンの方は年齢の近い女性で、とても気さくな方でやはり私の内なる光を引き出してくださり、楽しく撮影できた。
当初は恥ずかしいのでこのようなプロセスにも抵抗があったが、なんとなく参加したら楽しそうという予感から、勇気を出して申し込んでみてよかったなと思った。
after
プロセスの中で、純粋にメイクが楽しくて好きだということを思い出した上、普段は封印していた内なる女性性の存在にも気付いた。
スタッフの皆さま(全員素敵な女性たち)の優しいサポートに甘えることが出来て、押さえ込んでいた自分の一面を引き出してもらえた。
隠れていた側面も含めて、トータルで自分を認めることへと繋がる感覚がある。また少し自己受容が進んだ気がする。
その後、メイク道具を買い足し、更に毎日のメイク時間が楽しくなった(遅刻しそうになるが)。防御のためでなく、自分の内なる光を世の中のために活かし、輝かせるためにメイクをしたい。
また、仕事をする上でプロでいることと女性性の存在は矛盾するもののように思えて折り合いが難しいが、無理に押し込めず、自然に出てきてしまうものは止めずに気楽に捉えられたらと思う。
いろんな方々に、撮影した写真は何に使うの?と聞かれるが、特に誰にも見せる予定はないし、何にも使うつもりがない。
もちろんカメラマンの方をはじめ、コーディネーターの方やメイクの方、スタッフ全員の協力の末に出来上がった作品として大きな価値のあるものであるが、
写真という結果を意識しないプロセスだったからこそ、予想外の気付きがたくさんあり、内的な充実や成長を感じた経験になった。
なので、こっそり自分のスマホにデータを保存し、また自己肯定感が下がった時に、このプロセスで人の優しさに包まれて自己受容が進んだことを思い出すために使おうと思う。