赤字続きの中国
こちらのニュースでは中国衰退の主な理由はゼロコロナ政策ではなく不動産バブル崩壊だと言っています。
記事を読んで感想を交えつつ中国の状況を現状把握してみたいと思います。
中国の衰退
中国全体での経済が下降の一途を辿っていることはもはや世界的に周知の事実でしょう。
実は去年から不動産バブルについてはどんどん崩壊に向かって言っていたのですが、中国は「問題ない。不動産バブル崩壊なんて失礼なことを言うのは誰だ」みたいな感じでした。
ですが今では経済の崩壊は誰の目にも明らかです。
中国もそれとなく認め始めています。
実は去年から中国はもう不動産が難しいことを認めていて、オリンピックやコロナ、ウクライナ情勢を隠れ蓑に、少しずつ情報を小出しにすることで一気に崩落することよりも少しずつ落ちていく流れにシフトしていました。
これは世界のあちこちの経済学者が今年初め頃からずっと言っていたことです。
表に出始めたのが最近というだけで。
記事では自動車産業やIT企業の減収、失業率の増加などを例に出しつつ、「結局中国経済の基盤はもうガタガタだよね」な理由を示しています。
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ゼロコロナ政策が経済悪化の主な原因ではない
ここだけ聞くと、秋にある中国のトップを決める党大会により習近平首席が再度トップの座を続けるためのプロパガンダに聞こえるかもしれませんが、主な原因ではないだけで自分的には経済悪化の大きなきっかけにはなっていると思っています。
中国の上海ロックダウンは経済的に大きな打撃だったが、中国の一都市に過ぎず、不動産崩壊ほど大きな経済悪化の要因ではない。
といったような内容が書かれていますが、中国リスクを世界に知らしめたのは事実です。
実際、外資は中国のどこで事業をしようとも、場合によってはロックダウンされてしまいその間の収益は0に近くなってしまうという中国リスクをイメージさせられてしまいました。
中国は昔ほど安く製品を作れないし、少数民族を奴隷のようにして働かせているという風聞も強い。戦争リスクもある。こちらの意見関係なくロックダウンされてしまう可能性もある。
つまり中国じゃなくて良いかという風潮です。
これは大きな要因だと思います。
北京のロックダウン単体で見ると大きな要因でないかもしれませんが、中国を離れる大きなきっかけとなったのは事実でしょう。
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でも本題は不動産バブル崩壊
記事では不動産低迷の根拠となる数字が並んでいますが、要は不動産市場が急速に冷え込み、住宅を中心に不動産が売れなくなった結果、不動産投資が減り、住宅の新着工面積が激減する。このような現状は、「不動産バブルの崩壊」というよりも、不動産市場と不動産開発業の崩壊の始まりであると言って良い。
記事の筆者が言いたいのはここなのでしょう。
中国の不動産は長年一番中国を栄えさせた要因と言えます。
ローンを組みやすくして家が出来る前からどんどん支払いがスタート。
そして出来上がったら住むでもなく価値が上がったら売り払いまた別の不動産投資をする…という流れが主流でした。
典型的な不動産バブルです。
ちなみに韓国でも規模縮小で全く同じ状態でした。
なので中国の本格的な崩壊の前に韓国の方が先にガタガタになってしまったんですね。
韓国で自分の家を持つということがとんでもないステータスであるということはもう何年も前から韓国人の中で言われてきたことのようです。
日本語で日本で活動する韓国人YouTuberはよくこの話題を取り上げていましたよね
ですがこの不動産バブルの崩壊を早めるきっかけがありました。
それは不動産の極端な金額の釣り上げです。
これが崩壊を早めました。
アメリカによる対中戦略、これにより部品や物資が不足してアメリカで中国企業が作りづらくなり中国本国の経済が悪化していきお金を稼ぐ手段が少なくなっていった中国では不動産を買って売るというビジネスに傾倒する人が増えていきました。
でも上がりすぎた不動産を取引きできるお金持ちはどんどん限られています。
庶民や小金持ち程度では不動産価格が上がりすぎて買えなくなるのです。
コロナの影響で経済の悪化が加速して収益が減少したことで、一時的に吊り上がった不動産を買える人が更に減り、不動産の売買の低迷に繋がりました。
不動産開発会社もお金が回らなくなり工事が中断し、市民のローン支払いのお金を勝手に投資に回していたことも発覚、ローンの支払いをしていた一般市民の不満が爆発して大規模なローン支払い停止のストライキが起きたことは記憶に新しいでしょう。
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首の回らない中国の次の手
中央も地方も不動産で食べていっていた中国です。
お金が回らなくなった中国は次に公務員の減給にまで手を出し始めました。
時間の経過とともにどんどん公務員の給料が減っている現状のようです。
実は中国のナンバー2に李克強首相という人物がいるのですが、習近平首席の政策のダメなところを余すことなく国民に暴露するので習近平首席に嫌われています。
経済に強く、比較的まともなことを言う李克強首相を経済の重要な決定の場の予定を伝えないことで出席が出来ないまま勝手に重要な決めごとをしてしまうほどです。
それも李克強首相は国民にバラしました。
追い詰められた習近平首席は何をするか分かりません。
ミサイルを撃つかもしれないし台湾に侵攻するかもしれません。
それならば李克強首相に中国のトップになってもらった方がまだマシだと感じてしまいます。
今後も中国の動向を追っていきたいと思います。
今回はこんなところでノシ
メルカ