進化の流れから見る緊張とリラクセーション:人間とサルの神経メカニズム
新環境に直面したり、重要な状況に立たされたとき、何かに悩むことはありますか?
その瞬間、体と心が一体となり、アドレナリンが駆け巡る感覚は何だと思いますか?
答えは「緊張」です。 では、その背後にあるメカニズムを探ってみましょう。
自律神経系は私たちの緊張感と密接に関係しています。
これは「交感神経」と「副交感神経」の二つの部分から成り立っています。
体と心が活動的な状態、つまり“パフォーマンスモード”に切り替わるとき、交感神経が支配的になります。
一方、副交感神経が支配的になると、私たちは“リラクセーションモード”に入るのです。
驚くべきことに、この自律神経のプログラムは、私たち人間がまだサルだった時代から変わっていないのです。
サルは大部分の時間をリラクセーションモードで過ごし、その間に果物を食べたり毛づくろいをしたりします。
しかし、敵に遭遇したり、獲物を追い詰めたり、パートナーを求める状況では、すばやく動けるようにパフォーマンスモードに切り替わります。
これにより、心拍数が増え、末梢血管が収縮し、体全体の血液と酸素が脳へ送られるのです。
私たち人間の自律神経のプログラムも同じく、「頑張ろう!」と決意したときや、怒りや興奮を感じたときに同じ反応を引き起こします。
例えば、緊張すると顔が赤くなるのは、血液が脳に集まるからです。
同時に、血液が手足の末端に行き渡らないため、緊張すると手足が冷たくなることもあります。
サルにとっては、交感神経が支配的になることで、敵から素早く逃げることができたり、怪我をした場合に出血しにくくなるなど、生存に有利な面があります。
しかし、現代人は日常生活で敵と戦ったり、獲物を追い詰める必要はありません。
そのため、緊張が引き起こす動悸、口の乾き、手の汗などは、不快で不便な反応ばかりです。
しかし、緊張は必ずしも悪いことではありません。
リラクセーションモード全開よりも、適度な緊張がパフォーマンスを向上させるからです。
だからといって、緊張状態が続きすぎると、ストレスが溜まり、筋肉が過度に緊張して肩こりや冷え、便秘、イライラといった問題を引き起こします。
ですから、緊張とリラクセーションを適切に切り替えるスキルを身につけることは、仕事、学習、スポーツのパフォーマンス向上や、身体と精神の健康にも有益です。
次に、一般的に「大事な日の前になかなか寝付けない」、「落ち着こうとすると逆に緊張する」などの現象について考えてみましょう。
これらは、緊張とリラクセーションの切り替え、つまり交感神経と副交感神経のバランスが適切に保たれていないことを示しています。
交感神経と副交感神経の切り替えは自己意識でコントロールできないため、落ち着こうとすると逆に緊張するという悪循環が生じます。
副交感神経系を優位にするには、「眠ろう」「リラクセーションしよう」を強く意識するのではなく、「何もしない」ことが大切です。
「何もしない」ことのポイントは、「自分がコントロールできないことを受け入れ、自分がコントロールできることだけに集中する」ということです。
その中で、自分が実際に制御できるのは、「行動」と「呼吸」です。
筋肉を緩める、呼吸を整えるなどの“自己調整”を行うことで、興奮状態をリラクセーションモードにしていくのです。
普段から、自分がどのように感じて、どのように反応するかを、日常的に観察することが大切です。自分の感じ方や反応パターンを理解することで、どのように自己調整をすればよいかを見つけることができるでしょう。
また、過剰な興奮状態から落ち着く方法として、呼吸法やリラクセーションテクニックなども有効です。
緊張とリラックスのバランスを見つけて、健康的な身体と心を保つために、自分の心と体に意識を向けてみてください。
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そして、なんととちぎスポーツ医科学センターは、あの独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)ハイパフォーマンススポーツセンター(HPSC)の連携協力機関に指定されました。
🌟メンタルトレーニングは、スポーツ界のみならず、ビジネス、芸術、教育、健康等、さまざまな分野で普及してきています。
私は、最近メンタルアレンジメントと表現しています。メンタルトレーニングというとメンタルの鍛錬という意味になってしまいます。
私のサポートは、メンタルを整理するという感じなので、メンタルアレンジメントという表現を使っています。
メンタルトレーニングとは、心理的な技術や戦略を用いて、スポーツ選手やビジネスパーソンなどが自己のパフォーマンスを向上させるために行うトレーニングです。
具体的には、イメージトレーニングやリラクセーションなどの技術を用いて、自己の心身状態を調整し、ストレスや不安などのマイナス要因を取り除くことで、より集中力を高めたり、自信をつけたりすることができます。
例えば、スポーツ選手の場合、試合前に自分がどのようにプレーするのかイメージすることで、本番と同様の状況に慣れることができます。
また、リラックスした状態でトレーニングを行うことで、ストレスや不安を減らし、より効果的なトレーニングを行うことができます。
一方で、ビジネスパーソンの場合、プレゼンテーションや会議などの場面で自信を持って発言するために、自己肯定感を高めるためのトレーニングを行うことがあります。
例えば、自分自身に対してポジティブな言葉をかけることや、過去の成功体験を思い出すことで、自信をつけることができます。総じて、メンタルトレーニングは、心身のバランスを整え、自己の能力を最大限に引き出すことができるトレーニングの一つと言えます。
メンタルトレーニングは、自己のパフォーマンス向上だけでなく、ストレスや不安の管理、心理的な強さの養成、チームビルディングなどの目的でも行われます。
たとえば、ストレスや不安を感じやすい人にとって、メンタルトレーニングはストレスを減らすために役立ちます。
リラクセーションや瞑想などを行うことで、心身のリフレッシュやストレスの軽減が期待できます。また、ストレスを軽減することで、免疫力の向上や疾患の予防にもつながります。
さらに、メンタルトレーニングはチームビルディングにも活用されます。チームメンバーが共通の目標を持ち、チームワークを高めるために、メンタルトレーニングを行うことで、お互いを理解し合うことができます。
また、ストレスや不安を共有し、お互いに支えあうことで、チームの結束力を高めることができます。
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自分のパフォーマンスを向上させたい、緊張や不安を減らしたい、怪我の予防や回復を促したいという人におすすめです。
🌟ビジネスパーソン
プレゼンテーションや会議などの場面で自信を持って発言したい、ストレスや不安を減らして仕事に集中したいという人におすすめです。
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ストレスや不安が多い、自己の心身の健康を維持したいという人におすすめです。また、自己の目標達成や人生の意味を見出したいという人にも有効です。
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