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33.寝起きが悪いあなたへ

こんばんは!がっきーです!

夏も終わり寝苦しい日々から

解放されつつありますが

季節の変わり目は気が変になりやすかったり

体調を崩しやすかったりするのは

皆さんもご存知だと思います。

そこで今日は睡眠不足が体に与える影響について

お話ししていきます。


前回のおさらい

・脳は睡眠中に疲れをとりリカバリーする

・睡眠は心身ともに

 最大のパフォーマンスを発揮するための

 最重要アプローチである

・ちゃんと寝ないと脳がゴミ屋敷・居眠り・馬鹿になる

ことについてお話ししました。

まだ読んでいない方は

ぜひこちらをチェックしてみてください。

ちゃんと寝ないと細胞が再生しない

睡眠には細胞のメンテナンスという

とても重大な役割も担っています。

眠っている間に

疲労、破損した細胞の修復・再生をするんです。

その際カギになるのが

成長ホルモンというタンパク質です

成長ホルモンには皮膚や筋肉、骨の形成、

傷ついた筋肉や内臓などの体組織の修復

さらに細胞の新陳代謝の促進といった

働きがあります。

つまり寝不足はこれらが行われにくくなり

肌荒れなど様々な身体の不調につながります。

成長ホルモンは夜間の睡眠に集中している

また成長ホルモンの分泌を促進するホルモンがあります。

メラトニンと言って皆さんも聞いたことがあると思います。

睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンは

睡眠を促進し

健康的な体を維持するために

非常に重要な働きを担っています。

つまり、メラトニンの分泌が減ると

睡眠の質も落ちてしまいます

ちゃんと寝ないと血管が詰まる

睡眠不足や悪眠の弊害として

次に挙げられるのが疾患リスクです。

中でも注意すべきは心血管疾患のリスク

そしてその鍵を担っているのもメラトニンです。

脳内の松果体という器官から分泌されるメラトニンは

体内時計に働きかけて自然な眠りを促進する作用があり、

その分泌は21時頃から始まり3時頃ピークに

以降は徐々に減っていきます

つまりメラトニンの分泌量が増えると

眠くなり抑制されて少なくなると目が覚めるといった

メカニズムで人は眠っているんです。

そして、このメラトニンには血管を保護してきれいに保ち

血管の詰まりの原因となる血栓ができるのを防ぎ

血圧を下げる働きがあります。

なので悪眠というメラトニンの分泌が少ない状況下では

血管が汚れて血流が滞り血栓ができやすくなってしまいます。

6時間以下の不十分な睡眠だとちゃんと寝ている人よりも、

高血圧になるリスクが3倍高いという報告もあります。

免疫力まで低下する

そして、メラトニンには免疫力を高める働きもあります。

少し風邪っぽかったけど一晩ぐっすり寝たら治った。

多くの人が経験しているこの現象も

睡眠中に高まった免疫力のおかげなのです。

さらに、メラトニンにはがん細胞を撃退する

免疫力を高めると同時に

抗がん剤などの使用による免疫力の低下を

軽減する効果があることも確認されています。

睡眠不足が続くとメラトニンが十分に分泌されずに

免疫力が低下し、ちょっとしたことで風邪をひきやすくなり

感染症にかかりやすくなる。

傷も治りにくくなり、

さらにがんのリスクも高くなるのです。

睡眠不足が続くと健康被害から災害まで発展してしまいます。

ちゃんと寝ないと老化する

睡眠中に細胞の修復や再生が行われると同時に

老廃物などの有害物質も発生しています。

これが体内に溜まると、身体機能に悪影響を及ぼし

健康を損なう恐れがあります。

なかでも、注意すべき老廃物は

フリーラジカルと呼ばれる

細胞を酸化させる作用がある物質です。

活性酸素もその一つです。

活性酸素や酸化については

こちらを参考にしてください。

さらに厄介なのが

フリーラジカルが蓄積すると

遺伝子まで傷つけられる点です

細胞内の遺伝子にダメージを与えて

変異させることで正常な細胞が

がん化してしまう恐れまであるのです。

健康な体を維持するには

フリーラジカルに代表される

人体に有害な老廃物を

きちんと除去する必要があるのですが

幸いにも私たちの体には

そのためのシステムが備わっています。

そのひとつが抗酸化作用という働きです。

その働きに欠かせない非常に強力な

抗酸化力を持っている物質も

メラトニンなのです

メラトニンは自然な睡眠に誘導するだけでなく

眠りに落ちたあとの体内では免疫力を高め、

さらにフリーラジカルを無害化するなど

大奮闘しています。

睡眠不足→メラトニンの分泌量減少

という負のスパイラルに陥ると

私たちの体は内側から弱まり、傷つき

健康を損なうことになるのです。

ちゃんと寝ないと太る

睡眠不足が肥満につながることも

判明しています。

睡眠時間が3.5-5.5時間の人と

7-12時間の人を比べると

1日の摂取カロリーが

睡眠時間が短い人の平均で385kcal

多いことがわかりました。

385kcalといえばおにぎり2個分程度ですが

睡眠不足になると翌日これだけ食べ過ぎ

しかもカロリーを消費しないのですから

太るのも無理はありません。

また、この研究では睡眠不足になると

ジャンクフードや唐揚げといった

高カロリーの食品をより好むようになり

タンパク質の摂取量は減る傾向も見られたそうです。

これもまた寝ないと太る原因のひとつでしょう。

カロリーについてはこちらを参考にしてください。

なぜ、睡眠不足で食欲が増すのでしょうか?

その原因は胃で分泌されて食欲を増進されるグレリン

脂肪細胞で分泌されて食欲を抑制するレプチンという

正反対の働きをする2つのホルモンにあります。

ある研究では睡眠不足になると

両者のバランスが崩れ

グレリン28%↑, レプチン18%↓ , 高糖質食欲32%↑

になることが確認されています。

不要不急の空腹を感じて食欲が爆上がりして

ブレーキが効きにくい状態になっているということです

また、コルチゾールというホルモンも関わっています。

コルチゾールは抗ストレスホルモンと呼ばれ

強いストレスから心身を守ってくれますが、

一方で寝ている深夜から朝にかけて

体内に蓄積されたブドウ糖を分解したり

脂肪分を燃焼させてエネルギーを作り出す働きをします。

しっかり睡眠をとっていればコルチゾールの働きで

寝ながらダイエットの効果も期待できますが、

しっかり寝ないと太りやすくなるだけでなく

痩せにくくもなるのです。

最後に…

ちゃんと寝ないと細胞、血管、免疫力に悪影響を及ぼし

体の老化を早めたり太りやすくなることが

わかったと思います。

睡眠不足の状態では

そんなことも気づけないほど

機能が低下しているので

ある意味仕方ないのですが

私たちヒトがそこまで優れた存在ではないと

知ることも睡眠時間を削って

無理に頑張る必要性がないことを

教えてくれる一つの手段だと僕は思います。

そんなことを教えてくれる1冊が

”酔っ払いの歴史”という本です。

要は私たちヒトが愚かで馬鹿だということです

僕が自分が優れているとか思うことなく

また周りにも寛容になり肩の力が抜けた

1冊でもあります。

違う視点から人間の歴史を振り返ってみるのも

楽しいと思います。

また、お酒や薬物を悪に感じていた人も

向精神作用があるものが人を堕落させた反面

いかに現代まで文明を作り発展させていったのか

知ることのできる一冊です。

興味があれば読んでみてください。

次回はメラトニンが増える眠り方について

お話しします。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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がっきー
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