2023年の香港で食べてきた! ミシュラン2つ星から396円のお粥まで10軒をご紹介します
13回目の香港の旅。数年ぶりに訪れた香港で、大好きで再訪したお店、新規開拓したお店、全て実際に食べてきた様子をお届けします。アフターコロナの香港旅の「どこいく?」に役立てたら嬉しいです。旅をしたのは8月、マカオ2泊→香港2泊の香港編です。食の合間に訪れたスポットも(見)でご紹介します。前半のマカオ編もこちらから是非ご覧ください。
(食)伝統のワゴンスタイルの飲茶を体験する昼【Metropol Restaurant / 名都酒樓】
お店に着いたのは土曜日のお昼12時の少し前でした。席数1,000を超える大型店ですが、待たずに入れて良かったねレベルのほぼ満席でした(驚)
オーダー式の飲茶が増える中、ワゴンで運ばれる昔ながらの飲茶スタイルを見たくてこのお店に来てみました。
私が行った時は、ワゴンよりもフロア中央にあるテーブルに蒸したてをセルフで取りに行く方が圧倒的多数でした(一挙に見比べて選べるのでこれも良いです)。
お会計に使う伝表を持って行き、取ったお料理と引き換えにハンコを押してもらいます。あれもこれも、おいしそうで1ラウンド目からこんなに取ってきてしまいました。
手前の湯葉巻きがおいしかったー。
愛してやまない腸粉。中に挽肉が入っていました。つるんとした食感にハマります。広東料理文化圏では是非試したい味です。奥の揚げ餃子は外がカリカリ中もっちり。
驚いたのが、見渡す限り(席数1,000以上ですぞ)、ビールを飲んでいる人が一人もいなかったことでした。飲茶で昼からビールの気分でしたが、郷に入れば郷に従えということでお茶をいただきつつ過ごしました。
(見)歴史的建造物【大館】で、見て学んでお茶する
かつての中央警察署・中央裁判所、ビクトリア監獄だった歴史的建造物を使ったスポットです。中庭を挟んで向かい合う歴史的建造物は一見の価値ありです。
特にかつての刑務所の暮らしの展示や、収容された人が壁に残した落書きが印象に残りました。監獄の壁がどれだけ高かったかが分かります。
さまざまなアートイベントの場でもあり、この時は香港らしいネオンの展示の準備中でした。
大館の中にはレストランやカフェもあり、暑さから逃れてこんなステキ空間の【Pazta】に入ってスイカジュース一気飲み。
大館から徒歩6分、【PMQ】も併せて巡ると楽しいと思います。
(食)茶碗で飲むビールの店で豪快に海鮮を食らう夜【東宝小館】[再訪]*北角→湾仔に移転
グラスではなく茶碗でビールを飲むという何とも豪快でディープな体験ができるお店です。
以前、お店が北角エリアあった時に行ったのですが人気ですぐに満席になりました。それで今回は開店の17:30に合わせてお店に到着しました(予約無し)。やはり18:30には満席で並ぶ人が出る人気ぶりでした。
お約束の茶碗でビールは、片手で飲むと戦国武将気分、両手で飲むと和装の花嫁さんの三三九度気分が味わえます。飲み終わると底に「勝」の文字が現れます。なんだかいいことありそう。
使う食器や箸は最初にポットの熱湯で洗います。向こうのテーブルの人を真似しておっかなびっくりやってみました。火傷注意!
平皿とお椀がセットで出されますが、食べ物を取り分ける時はお椀を使い、平皿は使わないそうです。平皿は骨や皮といった食べられない部分を置くために使うんですって。だから平皿は熱湯で洗わなくて良いらしい(←洗っちゃいましたよ)。
お待ちかねの料理が運ばれてきました。鰻の豆鼓(とうち)炒めです。肉厚の鰻と豆鼓の濃厚な味が絡んでビールが進みました。
お椀でビール、テーブルにトイレットペーパーのお店ですが(そこがいいのよ)、なんと(!)ボトルワインもありました。
白ワインを1本頼み、揚げたてのイカとの絶妙な組み合わせを楽しみました。
達筆で何て書いてあるか分からなかった伝票。勢いに溢れていてカッコいい。
もっと色々食べたかったのですが、満腹に。大勢で行って色々なものを食べてみたいお店です。活気あるお店でパワーチャージされました。
(食)ハッピーアワーに滑り込み【Schnitzel & Schnaps】でちょい飲み
夕食のスタートが早かったので(なにせ17:30~)帰る前にもう1軒行こう! となりました。午後に行った【大館】の前のハリウッドロードに沿って、気軽に入ってワインやビールが飲めるような気になるお店が連なっていたのを思い出し向かうことにしました。
観光スポットのひとつ、ポッティンジャーストリートの石段を通って行きました。
【Schnitzel & Schnaps】に入ると、8時までのハッピーアワー終了まであと4分。急いでオーダーしないと!
チェコのビール(ピルスナー・ウルケルでした)とイタリアの泡プロセッコ。
ワインはオーストリアの赤白でした。このお店の食事メニューはオーストリアのものがメイン。世界の味が集まる香港を感じた2次会でした。
(食)香港にクレソン畑!? 山の中のワイルド飲茶への遠足【端記茶楼】[再訪]
翌朝、私達は地下鉄荃灣線(赤いのって呼んでいました)の終点 Tsuen Wan / 荃灣 の駅にやってきました。駅前から川龍村行きの80番のミニバスに乗り換え、ここが香港!? な感覚になる山の中の飲茶のお店に向かいます。
初めて香港に来た時、空港からまず向かったのがこのお店でした。今考えるとなかなかディープ。
川龍村は香港の人のハイキングの拠点になる場所で、休日のミニバスを待つ列にもトレッキングシューズにリュック姿の人が何人もいました。飲茶だけの私達は気楽にビーサン姿でした。
大混雑で2階のテラス席(壁なし屋根のみ)に案内され、角のテーブルをなんとか確保。ですが、雨が降り始めて。雨がひどくならないと良いのですが。
このお店ではすべてセルフで運びます。まずはお茶を用意します。何種類かある茶葉から飲みたいものをレンゲでポットへ(ワイルドだわ)。香港はプーアール茶(普洱茶)が定番なので一番手前の茶葉をポットに入れ、給湯機から熱湯を注ぎました。
食器も必要な分だけ自分で席に運びます(で、皆さん器用に熱湯で洗ってから持って行きます)。火傷に気をつけながら真似しました。
点心も1階の各地から(まとまってない)好きなものを自分で取って席に運びます。
このセイロを開けると、
こんな具合です(どれにしよっかなー)
選んできたのはまずはこんな感じ。具沢山のちまきがおいしい。このお店ではビールを飲みました。
ふるふるのお豆腐スイーツの豆花はバケツから(!)セルフでお椀に盛るのですが、半分位しか入れていなかった私を見たお店の人が「もっと入れなさい」と溢れそうな位増量してくれました。シンプルに糖蜜や砂糖をかけて食べます。
降り始めた雨が豪雨になってきました。雨を避けて内側の丸テーブルに3グループが相席となり、にわか大家族物語でした。屋根があるのに傘をさす、すごい状況です。
香港でどうしても食べたかった点心がありました。コロナ禍で海外に行けなかった期間、ずっと懐かしく思い出していた香港の味、海老蒸し餃子です。広東語でハーガウ / 蝦餃 と呼びます。私の募る思いと裏腹に、蒸し物コーナーではしばらくハーガウは品切れでした。
同じテーブルで相席になった香港女子3人に、ハーガウをずーっと食べたいと思ってた、と熱い思いを語ったりして、そろそろ蒸し物コーナーにパトロールに行くかなんて考えていました。
やがて香港女子3人は帰りました。と思ったらそのうちの1人が蒸籠を手にして戻って来ました。蒸籠の中には私が食べたくて食べたくて仕方がなかった海老蒸し餃子がありました。彼女はにっこり笑って「ハーガウ!」と言うと私の前にこれを置いて帰って行きました。親切にしてもらって、おいしさが何倍にもなった気がします。
存分に食べた後、お会計は席で。回転寿司のように、店員さんが席に残されたセイロの数やお皿の枚数で合計を出してくれます。やっぱそうよね、のクレジットカード不可。
雨も止んだので、お店を出てクレソン畑を見に行きます。駐車場にある下に下りる段が目印です。どんどん下りていくと、高層ビルが立ち並ぶ香港のイメージとは遠くかけ離れた清流が現れました。香港の自然豊かな意外な一面を見ることができました。
ぱっと視界が開けると、一面のクレソン畑が広がります。
【端記茶楼】では、この村のクレソンの炒め物も食べられます(前頼んだらすごい量でした)。
(買)郊外のスーパーは品揃え豊富なので寄らずにはいられない
クレソン畑からの帰り、地下鉄の終点 Tsuen Wan / 荃灣 の駅のモールにスーパーを見つけました。ど都心から離れたスーパーは広くて品揃え豊富なことが多いので入ってみます。
気になっていた、インスタントラーメンの出前一丁のコーナーへ。日清食品のおなじみの麺ですが、香港では独自に進化を遂げて色々な味のバリエーションがあります。中でもXO醤(えっくすおーじゃん)味はとても香港らしいテイストなのでマストバイです。
食品、特にお菓子は日本のものが多く、人気ぶりが嬉しかったです。
日本食のお店もあちこちで見つけました。スシロー近日開店! スシローは漢字で書くんですね。
(カフェ)古き良き香港の空気にどっぷり【Mido Cafe / 美都餐室】[再訪]
レトロ好きにはたまらないお店です。オープンは70年以上前。角がカーブを描く建築も、香港の古いビルによくある愛でポイントです。
店内の壁や柱を飾る古びたタイルがどこに目をやってもかわいくてすてきなんです。
これぞ香港、と思うのがこのカップ&ソーサーです(ちょっと欠けたりしていると、これぞ香港度がさらにUP)。このカップ、香港に無数にある「茶餐廳(チャーチャンテーンと読むそう)」と呼ばれるお店(カフェ+レストラン)でよく使われています。旅の間にきっと目にする「ザ・香港」なアイテムです。
香港で是非飲みたい香港式ミルクティー(濃い紅茶を使った濃厚なミルクティー)とアーモンドミルクを頼みました。
このお店はコロナ期に閉店したと聞いて残念に思っていましたが復活、地下鉄の油麻地駅が最寄りです。このお店の食事メニューも気になります。
香港式(「港式」って書かれます)のミルクティーは香港やマカオのセブンイレブンでも売られていて、1日1本ペースでホテルの部屋で飲んでました。
私達は旺角駅で地下鉄を下り、【女人街】の露店を冷やかしながら歩いてきました。女人街、Tシャツ1枚20HKDでした(安! 300円台)
(食)かつての九龍城の近くの店は美味しい、は本当だった【地茂館焼味粥面餐庁】の夜
かつて、悪の巣窟と呼ばれた九龍城エリア(今は公園に)。その周辺は、中心部からはちょっと離れているのですがおいしいお店が多いという噂。
鶏や豚のロースト(焼味と呼ばれる料理)を食べたいと出かけました。つややかに焼かれた鶏肉とかがレストランの店頭にぶらさげられている、あれです。香港はローストの本場なので、必ず食べて帰りたい味です。
念願の3種盛り。柔らかで味わい深く、豚はパリパリの皮がたまらなくビールに合いました。
メニューの種類もとても多くて、何を頼むか迷います(みんなおいしそう)。で、干しエビとじゃことナスの炒め物。ナスがエビとじゃこの旨味を吸収しておいしかったです。
最後はこれも香港に来たら必食の海老ワンタン麺。ワンタン、麺、ネギだけとスーパーシンプルなのに奥が深い味です。ワンタンからぶりっと出て来るエビに感激でした。
(見)ビクトリア・ハーバーの夜景はここから見る
香港に来るたびに港の夜景はどこから見るのが良いのか研究してきました。今回のポジションは大ヒット。半島側から香港島のビル群を眺める向きです。
スターフェリーの乗り場にも近い【尖沙咀香港文化中心海旁観光天橋】、おすすめします。混み合うシンフォニー・オブ・ライツの時間が終わってから行ったので、混み合わずゆったりと夜景を楽しめました。
スターフェリーに乗って香港島のホテルに戻ります。
(食)軽く食べたい朝はテイクアウトでお粥を【Arctic Ocean / 北冰洋】
ホテルの近くで見つけたテイクアウトのお店です。近くで働く人が次々に買いに来ていました。
中華粥+選べるドリンクのセットで22HKD(日本円にして396円!!)と、とってもお手頃なプライスでした。部屋に持ち帰って熱々を食べました。肉肉しいボリューミーなお料理も色々あって目移りします。町のあちこちに日本のお弁当屋さんのような感覚でこういうお店がありました。便利です。
(カフェ)午前中のザ・ペニンシュラ香港でお茶したら色々いただいた【The Lobby / 半島酒店 大堂茶座】[再訪]
香港を代表するホテル、ザ・ペニンシュラ香港へ。
以前アフタヌーンティーで来た時は満席でした。午前中はお客様もまばらでのんびりお茶することができました。
紅茶とカフェオレを頼んだのですが、一緒にペストリー4種類も運ばれてきました。たたた頼んでないんですけど、と焦っていると、こちらは無料です(にこ)と笑顔で言われて安心しました。
この後のランチで沢山食べる予定だったので1つだけその場で食べ、あとは持ち帰りたいとお願いするとこんなステキなボックスで持たせてくれました。
今度香港に来たら、またここで優雅な午前中を過ごしたいと思いました。
(食)ミシュラン2つ星の広東料理で旅を締めくくる【Ying Jee Club / 営致会館】
この旅で一番楽しみにしていたランチです。同行者のお誕生日祝いのランチにしたいと、ミシュラン2つ星の広東料理のお店を予約しました。エントランスに誇らしげに輝く星達。楽しみです。
ビジネスランチのコースにしました(周りのお客さんもほとんどこれを頼んでいました)。528HKD/人+サービス料。朝食のテイクアウトのお粥が22HKDだったのでギャップが激しいです。
冷えたビールで乾杯。平日のお昼だったせいかランチで飲んでる人は他におらず、ちょっと良い気分でした。
始まりました! 柔らかくジューシーなバーベキューポーク。
4種の点心。蒸籠の中の白いのがもっちもちで美味でした。このあたりでボトルの白ワインを頼んじゃう(NZのソーヴィニヨンブランにしました)。
数種のキノコとお豆腐のスープ
クリスピーなポークリブ。骨まわりがおいしかった。
絶品だった炊き込みご飯。エビや鶏、ローストダックがごろごろ。上にはアワビが鎮座。たまらん。
デザート。奥の甘いスープが素朴な甘さでほっとする味でした。
最後にお誕生日祝いの桃のおまんじゅうとキャンドル、カードが。
別料金ですが予約の時にオーダーしました。中華風バースデーってこんな感じなのね、と知ることができて良い思い出になりました。
(おやつ)ひんやりスイーツ楊枝甘露を食べずに帰国する訳にはいかない【Sweet Home / 甜家】
やり残したことがありました。大好きな楊枝甘露をまだ食べていません。
楊枝甘露は、マンゴー、ポメロ(夏みかんみたいな果物)をタピオカ入りココナッツミルクやマンゴーソースと一緒に食べる香港の定番ひんやりデザートです。
ランチした中環からトラムで西にトコトコ移動し、西營盤のスイーツ店【甜家】までやってきました。
乾物屋さんが並ぶ界隈で、道には干し貝柱の匂いが漂います。
マンゴーの甘さとポメロの酸味が溶け合う楊枝甘露に懐かしの再会。会いたかったー!
(見)長~いエスカレーターの出発点、生まれ変わった【中環街市】
香港島で有名な、長い長いエスカレーター。
この起点になる場所にあった古い建物(中環街市)が、かつての趣を活かしながら2021年にリニューアルオープンしました。コロナ期にオープンしたニュースポットです。飲食店と物販のさまざまなお店がぎゅぎゅっと詰め込まれた施設です。
階段の昔のままのこうした表示も残されていてノスタルジックな気分になります。
香港は、変わらず迎えてくれました。
最後に香港に行ったのは2019年でした。コロナ禍を経て数年ぶりに訪れる香港はすっかり変わってしまっているかもしれない、そんな心配は見事に打ち砕かれました。香港のエネルギーをチャージできた旅になりました。
そろそろ香港、いかがですか。
旅の前半、マカオ編はこちらからどうぞ。
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