2024年4月の記事一覧
【ペンギン・ハイウェイ】 - 少年は、おとなへ -
夏休みまえのある日、登校中に不思議な光景を目にする。住宅街にペンギンが現れたのだ。
小学4年生のアオヤマ君は、ペンギンを研究することに決める。
歯磨きを忘れて虫歯になるほど勉強熱心なアオヤマ君。
ある日、歯科医院に勤めるお姉さんの投げた缶コーラがペンギンに変わる瞬間を目撃する。
「この謎をといてごらん。どうだ。君にはできるか」
ペンギンの謎を解明することは、お姉さんの謎を解明するのとイコールに
【問うとはどういうことか】 - 正しさに殺されないために -
2021年の元首相でありオリンピック委員会会長であった森喜朗氏の発言からはじまります。
「女性差別」だと騒がれて、叩かれていました。梶谷さんはもっと厳しく捉えていて、「反民主主義」と主張。森氏だけではなく、マスコミや疑問をもたなかった大人たちへ「問う力がない」と言及しています。
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問うことをしなくなる要因は5つ、考えられるそうです。
基本歓迎されない
「わからない=質問」教育の基本
【休むヒント。】 - 仕事と休みの関係性 -
群像 2024年 01 月号
特集「休むヒント。32人の休みにまつわるエトセトラ」の単行本化。
益田ミリ「休み時間」描き下ろし。
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休むことが苦手な日本人。
いまだに「休むのは悪いこと」と認識している人が一定数います。
仕事をしていると安心できる。むしろ、仕事をしていないと不安になるようです。
仕事に夢中になる時期はあっていい。私にもそんな時期はありました。
ムリをしているわけではな
【誰が勇者を殺したか】 - 勇者をつむぐ物語 -
魔王を倒した勇者一行。
王都に帰還したのは仲間の3人だけだった。
高潔の剣聖
性悪の聖女
偉才の賢者
なぜ勇者は死んだのか。その質問に答えるときの3人は歯切れがわるい。
様々な疑惑はあるけれど、誰もウソをいってないようだ。それなのに真実がみえてこない。
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才能に恵まれた剣聖、聖女、賢者をまとめる勇者は、なんの才能もなく、ただ努力をするだけの普通の人でした。
その努力が異常だったので
【水中の哲学者たち】 - 息をするように考える -
㊗️受賞
第17回「わたくし、つまりNobody賞」
哲学研究者であり、哲学対話ファシリテーターでもある永井玲衣さんの哲学エッセイとなります。
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水の中をたゆたうように、言葉に揺られるような文章を読んでいると癒されます。
ユーモアがあり、静かで柔らかくありながらも感情が揺れ動き、コミカルで面白く、とても好きな文章です。
哲学対話をしたことはないけれど、疑問を投じるという点では