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読後寸評

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読んだ本で感じたことを綴っています。 好きな作家はラディゲですが、最近よく読むのはジェンダー論。A4用紙1枚程度で、800〜1000字程の感想文です。
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#ポスト構造主義

1980年代一大ブームとなった哲学書の文庫本「構造と力」

1980年代一大ブームとなった哲学書の文庫本「構造と力」

本(構造と力)(長文失礼します)

1983年に出版されて一大ブームとなった浅田彰著作の文庫本です。当時あまりのブームになったので、個人的にアレルギー反応を示してしまい、単行本は結局読みませんでした。関連の解説本も多く出版されましたが、最も親しんで読んだのは雑誌「宝島」に当時連載され、愛読していた山崎浩一氏の「なぜなにキーワード図鑑」での「ポスト構造主義」であり、スキゾ・パラノの対比、スキゾ・キッ

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価値観の多様性を指南する哲学入門書「現代思想入門」

価値観の多様性を指南する哲学入門書「現代思想入門」

本(現代思想入門)

昨年話題になった本です。書評にもたびたび登場したので、私も買って読んでみましたが、現代思想=哲学がテーマであり、具体的には「ポスト構造主義」の哲学を指しています。
読み終えながらも寸評を書くのにどのようにアプローチしたら良いのか、つい考え込んでしまいました。

本書は第一章のデリダ「概念の脱構築」から始まり、第二章のドゥルーズ「存在の脱構築」、第三章のフーコー「社会の脱構築」

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