一見無縁な経営管理システムのマーケティングが、死ぬほど面白いワケ
はじめまして。ログラスの刈谷です。現在入社3ヶ月目、マーケティングを担当しています。
この記事は【株式会社ログラス Businessチーム Advent Calendar 2022】の17日目として、私が大好きなセールスの高橋優斗からバトンを受け取って執筆しています。
この記事はこんな人におすすめです。
まず私が何者かわからないと説得力も何もないので、簡単に自己紹介しておきます。数えて驚いたのですが、今年で社会人になって14年目でした。
好きな小説は何周かした末に結局村上春樹。「風の歌を聴け」が一番です。ラオスの古都・ルアンパバーンのメコン川沿いの安ホテルでもう一度「風の歌を聴け」を読むのが直近叶えたい夢です。
キャリア面では、デジタルマーケを軸に、事業運営・事業戦略の領域に徐々に染み出してきました。
マーケティングから事業全体へと役割を拡張した上で、再度一企業のマーケティング担当に戻っているので、「なんで?」と言われることが正直多いです。
そんな方々がこの記事を読み終わる頃にはきっと腹落ちしてくれていることを期待して、この記事のタイトルである「一見無縁な経営管理システムのマーケティングが、死ぬほど面白いワケ」に触れていこうと思います。
マーケティングにおけるやりがい
「おもしろいワケ」という問いに向き合うために、まずは「マーケティングにおけるやりがい」について、私の経験から整理してみます。
3つのやりがい軸
完全に経験に基づいて分類しているので非階層構造・抜け漏れ上等の精神で書いていますが、マーケティングにおけるやりがいの軸は大きく以下の3つに分かれると思っています。
「だいたいの職種に当てはまるやつやん」とセルフツッコミを入れたい気持ちも湧いてきましたが、多くの方がいずれかに分類される「やりがい」を感じながらマーケティング業務にあたっているのではないかと思います。
そして、多くの方は「興味軸」や「生存軸」をきっかけに、マーケティング領域に入られてきたのではないでしょうか。
たとえば私の場合、大学時代社会学系の学部にいたので「世の中を俯瞰して動かすような仕事がかっこいい」と考えていたことや、当時華やかだった広告業界への漠然とした憧れがあったこともあり最初の仕事として広告代理店を選びました(あとはシンプルに他に内定が出なかった)。
若かりし頃のこの領域へのエントリー理由はまさに「興味軸」でした。
やりがい軸の比率の変化
そして、あまり断定的に書くのはよくないと思いつつもあえて断定的に整理すると、マーケティング担当はキャリアを重ねるにつれて考え方が二極化されていくのではないかと感じています。
マーケティングそのものを愛して知識や技術の幅を広げたい、マーケティングが目的の人
マーケティングの先にある自分の存在意義や社会的な役割を求め始める、マーケティングが手段になっていく人
前者については「興味軸」や「生存軸」にフォーカスして、マーケティングスキルを尖らせていく人、後者については「貢献軸」の比重が高まっていく人と読み替えてもらっても良いと思います。
誤解がないようにすると、これはどちらが良い・悪いという話ではないです。単純に人のタイプだと思っていて、芸術の世界で自身の陶器作品の美しさを追求する匠もいれば、自分の陶芸技術を標準化して世の中をもっと便利にしたいと考える商人もいる。そういう違いだと思っています。どちらも尊いマインドです。
この整理って結構単純なのですが、私は割と最近まで綺麗に整理できていませんでした。漠然と頭にはあるけれど、自分の中でそれらの軸の比率が定まっておらず、うまく言語化もされていない。恥ずかしながらそんな状態でした。
3社を経験してやっと、自分自身がマーケティングを社会貢献のための「手段」として考える比重が極めて高い人間だと整理ができました。
マーケティングスキルの獲得にも一定のおもしろみを感じつつも、究極は世の中であったり自分の周囲をハッピーにするための手段としか捉えていない。
比率であらわすと「興味軸:生存軸:貢献軸=2:1:7」くらいだと明確に意識するようになりました。
参考:比率が明確になるまでのエピソード
原体験は電通ワンダーマン時代にあります。とある化粧品会社のクライアント先でのことでした。アンケートの集計作業中に目に飛び込んできた「ずっと悩みだったシミが薄くなって夢のように嬉しい」というコメントになぜかめちゃくちゃ心打たれ、思わず泣きそうなくらい嬉しく感じたんです。
きっとその女性にとってはシミがなくなることはすごくすごく重要なことで、自分が少なからず人の人生の特別な瞬間に影響したことに心が動くとともに、プロダクトの力が顧客にもたらす変化の尊さを学びました。
エムスリーキャリア時代は、その一瞬の原体験が定着していく期間でした。
「イキイキと働く医療従事者を一人でも増やし医療に貢献する」というミッションを掲げ、それを本当に社員が体現しようとしている。入社後すぐ、そのことに驚かされました。
それまでは、会社が掲げているミッションなんて校長室に貼ってあるよくわからない書道作品みたいなもので、それを本当に追求している会社なんてないと思っていました。
そんな私の感覚の何段も上を行き、転職が成立しないと売上が発生しない人材紹介事業のモデルの中で、「それって本当に医師のため・医療機関のためになっているの?」という言葉が当たり前に飛び交っていました。その誠実さから「競合他社ではなく、彼らに集客することが社会にとってもベストだ」と確信しながら仕事ができ、それは本当にかけがえがなく、そんな環境に身を置くことで私自身に「マーケティングを通じて社会に貢献する」ことが定着していったと思います。
アクセンチュアは、1年で離れています。ログラスに声をかけていただいたことも理由として大きいのですが、自分とのミスマッチを感じていました。
国内でも最大手の総合コンサルティングファームなので、信じた領域に長く身を置ける事業会社の働き方と比べ、プロジェクト形式で短期間で最先端で大規模なあれこれを経験できる環境でした。
一方で、様々な大企業で大型プロジェクトに携われる「興味軸」を満たすには最高の環境である反面、腰をすえて信じたものに集中する「貢献軸」の自分にとっての重要さを認識する1年でした。
「貢献軸」のやりがいを満たすために必要なこと
顧客と直接触れ合う機会の少ないマーケティング担当にとって「マーケティングを手段にして社会貢献したい」という欲求は、自分たちだけではまず叶えられません。
一生懸命認知を広げても、リードを集めても提供できるプロダクトの品質が悪かったりそれを提案するセールスに倫理観が欠けていたらむしろ社会にマイナス効果しかありません。
「マーケティングを社会貢献の手段にする」ためには、優れたプロダクトや、それを扱う誠実なセールスが必須なんです。
そこで「ログラスのプロダクトやセールスってどうなの?」という話をしながら、「ログラスが死ぬほど面白いと言えるワケ」にアプローチしていきます。
ログラスが死ぬほど面白いと言えるワケ
プロダクトと解決するペインがすごい
正直、いきなり「経営管理システムのマーケティングやってよ」と言われても、多くのマーケティングに携わる人は「なんでそんなつまんなそうなことやらなきゃいけないの?」となると思います。それも当然で、先にも書いたように、多くのマーケティングを志した人は華やかな仕事を夢見てきていますし、小さなレバーで大きなものを動かすことにやりがいを感じています。華やかでもなく、多くのCに働きかけられるわけでもないBtoBで、更にニッチな領域やるって、かなり魅力なく感じるのではないかと思います。
以下のLINEのやりとりから明らかなように、当初の私も完全に興味なしという感じでした。
しかしこの考えは、この領域の解像度が上がる中で文字通り180度変わりました。
経営管理領域(経営企画)の方々は「企業の心臓」として、企業の経営にまつわる多様な業務の遂行を担っています。各事業からデータを集め、分析し、経営陣に適切な意思決定を促し、企業が最速で成長できるよう、黒子のように存在しています。
企業の経営ですからビジネスにおける最上流であり、全社的な影響が大きい重要な役割です。
このように経営企画は重要な役割を担っている一方で、その生産性には大きな課題が横たわっています。
各事業からデータを集めることに莫大な労力がかかり、本当に重要な経営への示唆出しに時間がかけられない。
営業やマーケティングの領域は様々なCRMやMAなどのDX化が進み改善されていますが、日本においては経営管理の領域はこういった生産性の改善が進んでおらず、残念ながら「会社の心臓」としての機能が適切に働きづらい構造になっています。
まだまだExcelやSpreadSheetの関数を駆使している会社が多く、Hackett Groupの調査では、年間の計画・経営分析業務にかける時間が世界の75日に対し日本は174日と2倍もかかっているという結果が出ています。
経営企画が分析に時間をかけすぎる・あるいは正常な判断ができないことで、会社全体への然るべき意思決定の伝達が遅れ、混乱をきたす・・・社会人経験のある方なら、「上からの方針が的を射ていない」ことや「戦略が急遽変わった」ことによる痛みを、一度は感じたことがあるのではないかと思います。そしてそれは、労働条件や社員のQOLまで、幅広い悪影響を生みうるものです。
逆に言えば、これらのペインが綺麗に解消されることでポジティブな作用が社会に生まれることになります。
経営企画部署の人々はどの会社も少数精鋭であり、BtoBビジネスにおいてもニッチ領域ですが、彼らが社会に与える影響力は大きく、日本の生活を豊かにするための極めて有効なレバーであると思います。
そうです。「経営管理クラウド Loglass」は、このめちゃくちゃめちゃくちゃ大事な領域を解消するプロダクトです。
経営企画がスムーズにデータを収集・統合することで「頭を使って」経営分析をする時間を創出し、様々な機能でその品質を高めます。
会社の「心臓」が圧倒的に強く機能する構造を作ることを目的に開発されているんです。
プロダクトの思想や機能については、CEOの布川が優勝したICC・カタパルトグランプリの動画で完結にまとめられているのでぜひ見てみてください。
「経営企画の働き方とログラスについてもっと詳しく!」という方は私のことが大好きなトップセールス、高橋のnoteがおすすめです。
SaaSに「不誠実」は存在できない
ログラスの内定をいただいた後に、ログラスに支援いただいているALL STAR SAAS FUNDの前田ヒロさんとお話する機会をいただきました。
その中で伺った「SaaSの美しさの虜になった」という言葉がとても印象的で、「SaaSは売って終わりではなく売ってから継続利用してもらうことが前提のプロダクトだから、企業としても使い続けていくための努力をし続けなければならないし、嘘をつくことができない。そのモデルの美しさに魅せられた」というようなことを仰っていました。
当時もなるほどと思ったのですが、入社してみるとまさにその通りに動いていて、美しく誠実なサイクルが回りやすいモデルだということを実感しています。
組織の魅力がえぐい
そうはいってもモデルが良ければそれで全て解決するというわけでもありません。
「マーケティング担当にとっての働きがい」という文脈で考えた時には「事業ドメイン・プロダクト・ビジネスモデルがイケているだけではなく「その上でどんな気持ちのよい仲間が集まっているか」が大事です。
自信を持って言います。
「このセールス達の成績のためにリードの数も質も絶対上げたい!!」
「うちのエンジニア達が作るプロダクト、CSが提供する顧客体験の素晴らしさを世に広めたい!!」
ソフト面でもハード面でも、そう思わせるだけの人員がログラスには揃っています。
そしてそれは偶然ではなく組織のカルチャー形成に妥協しない経営方針に起因する必然です。
カルチャー周りの話は他のログラス社員が火中天津甘栗拳のようにnoteに書きまくっているので是非他の社員のnoteも読んでみて欲しいですが、ログラスのカルチャーにかける想いがにじみ出てくる記事があるので紹介しておきます。
ログラスの具体的なマーケティング業務
「具体的にログラスのマーケティングって何やってるの?」にも触れておいた方が良い気がするので、簡単に紹介しておきます。
マーケティングの実行領域
結論から書くと、マーケティングファネルの始まりから終わりまで幅広く取り組んでいます(厳密には取り組もうとしています)。
シリーズAの会社ではありますが、既にPMF(プロダクトがマーケットに受け入れられること。ちゃんと売れる手応えがあること)しており、エンプラ企業への導入も進んでいることから、今年の10月にはタクシー広告を放映するなど既に認知施策にも取り組んでいます。
獲得施策では、BtoB商材らしい展示会やイベントといったチャネルから、Web広告・メルマガなどの一般的なチャネルを抑えており、育成の観点では、お隣のインサイドセールスの組織もあり、フットワーク軽く連携しながら仕事をしています。
なお、ログラスは2022年春にシリーズAで17億円を調達しているのでシリーズAの中では広告予算を使いながら施策を設計できる珍しい環境だと感じています。
ビジネスとの関わり方と今後の意気込み
上記はあくまで狭義のマーケティング(プロモーション)の話ですが、今後はいわゆる4Pなどのフレームワークを使うような広義のマーケティング戦略にも携わっていきたいと考えています。今はディスカッションベースでBizDevと連携する程度の関与度合いですが、組織が成長していく中で、どれだけ事業の上流に染み出していけるかは、まさに今会社にいる少数のマーケメンバーと、これから仲間になっていただける方次第だと感じています。
正直、スタートアップらしく少ない人数でそこそこ忙しく働いているので、とにもかくにも今後の職務範疇は自分たち次第で決まる!と片隅で思いながら毎日がむしゃらに働いています。
最後に
日本の未来のために何ができるか
私がログラスの選考を受けていたのは2022年6月頃、歴史的な円安の進行を背景に「日本ももう終わりやね」という雰囲気がそこら中に蔓延していました(たぶんそうだったと思いますし少なくとも私の中ではそうでした)。
学生の頃の留学経験から漠然と憧れていたこともあり、当時の私は「アメリカに移住したい」「英語が話せればな」「そもそも日本の英語教育は云々・・・」みたいな軽口を冗談半分で叩きまくっていました。
どのような経緯だったかは忘れてしまいましたが、おそらく日本の未来を憂うような内容をCEOの布川との面接の中で話していたのでしょう。内定受諾の回答を待たせている間に、布川からこんなメッセージが届きました。
ピュアに、自分が恥ずかしくなりました。
この時、私が36歳で布川が29歳なのですが、弟ほど歳が離れた若者に思いっきり諭されました。
失われた何年だのデジタル化への致命的な遅れだの過去のことを取り上げて今や未来を嘆いても、誰かがその状況を終わらせる挑戦をしなければその流れが止まらないことは自明なのに、どこかの誰かが止めてくれればと思いながら現状を嘆いていました。
いつか自分のことを棚に上げまくってふと思った「前の世代の大人達はなんでもっとマシな日本を渡してくれなかったんだろう?」の、その「大人達」に自分自身もどっぷり浸かっていたんです。
布川にもらった言葉から、ログラスのプロダクトに対する圧倒的な自信を感じるとともに、「自分もその一員として次の世代の子どもたちに少しでも明るい日本を残せるように動きたい」と考えるようになりました。
このメッセージは職場を選ぶという意味だけでなく、毎日の労働に意味を見出すという意味でも大きな言葉でした。
・・・さてさて、長くなってしまいましたが、ログラスはマーケティング担当や各ポジションを鋭意採用中です。
あなたも誇れる仲間たちと、誇れるプロダクトで、日本を誇れる日本にアップデートしていきませんか?
もし少しでも興味を持っていただけたら、エントリーやメッセージなど、お気軽にいただければ嬉しいです。
Twitterアカウントも今日開設したので、是非フォローいただけると嬉しいです。
それでは、お会いできる日を楽しみにしています!
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