新井悟史 ㈱FPプロ/相続・家族信託・不動産・介護

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最近の記事

遺言執行者の指定が重要な理由〜相続を円滑に進める鍵、その役割とメリット〜

前回の投稿で「遺言執行者」について少し触れましたが、特に自筆証書遺言の場合、遺言執行者が指定されていないケースも少なくありません。 ※前回の投稿 https://note.com/lucky_borage26/n/ne15d78f27b5d   そこで今回は、遺言執行者の大切さについて詳しくお話しします。 お伝えするポイントは、以下の2つです。 1)遺言執行者とはどのような役割を担うのか 遺言執行者とは、 「遺言書で指定された内容を実現する権限を持ち、遺言書に基づいて財産

    • 戸籍証明書等の広域交付制度 ~広域交付制度で相続手続きをスマートに!~

      相続が発生した際、「相続人全員で話し合い、財産の分割方法を決める”遺産分割協議”を行う必要がある(遺言書が無い場合)」というお話を以前いたしました。 遺産分割協議を行う前に必要となるのが、次の2つになります。 ①相続人を確定させる ②被相続人(亡くなられた方)の財産を確定させる 遺言書がある場合でも、遺言執行者(※)は相続人全員に対し、遺言執行者に就任したこと及び遺言内容の通知をすることが義務づけられており、上記の手続きが必要です。 ※「遺言執行者」とは・・ 亡くなった人

      • 配偶者居住権(後編)

        後編では、配偶者居住権の節税効果やメリットデメリット、そして「配偶者短期居住権」について掘り下げ、実際の活用を検討するために必要な情報をお伝えします。 前編:配偶者居住権の基本理解(前回)1.「配偶者居住権」って何!? 2.配偶者居住権の設定要件及び手続き ※前回の記事 https://note.com/lucky_borage26/n/n783148703bb7   後編:節税効果とメリット・デメリット、配偶者短期居住権の説明と比較 3.配偶者居住権の節税効果

        • 配偶者居住権(前編)

          今回は、2020年4月1日に施行された改正民法により新設された「配偶者居住権」について説明いたします。   「配偶者居住権」とは、亡くなった人の配偶者が、住み慣れた自宅に、原則死ぬまで無償で住み続けることができる法的な権利のことです。   これにより、残された配偶者は経済的な不安なく、安心して生活を続けることができます。 相続時に家を手放すリスクを避け、遺産分割をスムーズに進めるためにも、また、節税効果や将来的な生活設計においても役立ちますので、相続対策として知っておいてくだ

          生前贈与~知っておいてほしい!贈与税の控除・特例~

          「贈与税の負担を少しでも減らしたい」と多くの方は考えるでしょう。 「暦年贈与」「相続時精算課税制度」の2つの課税制度についても書きましたが、この2つを上手く使い分けることで、より効果的な生前贈与に繋がります。 ※参照 https://note.com/lucky_borage26/n/n5fa4bb9ab172   生前贈与は相続税対策として有効ですが、誤った方法で行うと、かえって多額の税金がかかるリスクがあります。贈与税には様々な控除や特例があり、正しい知識がないと、これら

          生前贈与~知っておいてほしい!贈与税の控除・特例~

          生前贈与 ~贈与税の暦年贈与と相続時精算課税制度~

          前回の「贈与」の基本的なことを踏まえた上で、今回は税制改正により、今年からルールが大幅に変わった「暦年贈与」と「相続時精算課税制度」について説明します。   生前贈与は、大きく分けて「暦年贈与」と「相続時精算課税制度」の2つの方法があります。 どちらも贈与に関連する税制ですが、その特徴や適用方法が異なります。相続税対策や財産の円滑な移転を考えている方にとって、どちらの制度が自分に適しているかを見極めることは重要です。 ぜひ最後までお読みいただき、ご自身の状況に合った選択肢を見

          生前贈与 ~贈与税の暦年贈与と相続時精算課税制度~

          贈与の基礎知識:今すぐ知っておきたい重要ポイント

          「生前贈与」は、比較的、馴染みのある言葉として、多くの人々が日常的に使用していますが、その具体的な内容や税務上の影響について、詳しく理解している人は少ないかもしれません。 今回はまず「贈与」の基本的なことについて、理解を深めていただきたいと思います。   そもそも、「贈与」とはどのような行為を言うのでしょうか。 「贈与」とは、「自分(贈与者)の財産を無償で相手方(受贈者)に贈るという意思表示をして、相手方がこれを承認することによって成立する民法上の契約のこと」を言います。  

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          相続税を大幅に減額できる制度

          相続税を大幅に減額できる制度があることをご存知ですか?   前回、相続財産のプラス財産から、マイナス財産を引いた金額が基礎控除内に収まれば、相続税はかからず申告も必要ないという説明をさせていただきました。 ※こちらをご参照ください https://note.com/lucky_borage26/n/n0b1950cbc2ad   万が一、基礎控除を引いてもプラス財産が多い場合には、相続税申告をすることになります。しかし、 1)【配偶者の税額軽減】 2)【小規模宅地等の特例】

          相続税対策のためのアパート建築は有効な手段か?

          今回から、【相続税】をテーマにお話をさせていただきます。   財産を相続されると、相続税がかかるのではないかと多くの方は心配されます。 ですが、全ての方に相続税がかかるわけではありません。 相続税には「基礎控除」があり、プラス財産から、マイナス財産を引いた金額が基礎控除内に収まれば、相続税はかからず申告も必要ありません。   ・プラス財産 … 現預金、土地建物、有価証券、貸付金、生命保険(非課税枠あり)等 ・マイナス財産 … 借入金、葬式費用等   では、基礎控除額はどのよう

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          家族信託の組成には時間がかかる!?

          家族信託については、過去何度かの投稿で、あらゆる視点からお伝えし、その中でも、家族信託を活用するのであれば、早い段階で進めたほうが良いとお話をしています。   その主な理由として、   委託者の健康面:委託者(親や配偶者等)が元気なうちに手続きを進めることで、急に認知症が悪化して手続きができなくなるリスクを回避できる。   将来の不安やトラブルを解消:家族信託は認知症対策のみならず、相続対策や財産管理の手段として有効です。早めに手続きを進めることで、将来的な不安やトラブルを回

          家族信託と遺言書は、どちらが先か?

          前回は、家族信託と遺言書の併用についてお伝えしました。 https://note.com/lucky_borage26/n/n9ba237709b3f   両方を併用することで、大切な財産を承継させたい人に確実に渡すことができるのです。 仮に、家族信託の組成のみだと、信託口口座に入っていない金銭は、委託者自身の預金のままで、相続が発生した際には、通常の相続財産として遺産分割協議の対象となります。 もし、信託されていない財産を特定の人に相続(又は遺贈)させたいとのお考えであれば

          家族信託で財産承継をする際の注意点 ~遺言を併用して、相続対策を万全にしよう~

          過去、3回にわたって家族信託について書かせていただき、その中で、家族信託は、財産管理や処分、承継などに対する自由度が高く、様々な活用ができることをお伝えしました。 ただ、活用の仕方によっては、家族信託と遺言を併用したほうが良いケースもあります。 その際のメリットは何でしょうか? 今回は、そのお話をさせていただきます。   家族信託を組成する際に、不動産は土地建物の名義を受託者に移転登記(登記原因は「信託」)すれば済みます。ですが、金銭については信託口口座を開設しただけでは機能

          家族信託で財産承継をする際の注意点 ~遺言を併用して、相続対策を万全にしよう~

          家族信託のメリット・デメリット

          前回は、「家族信託の活用法」をお伝えいたしました。 https://note.com/lucky_borage26/n/nca3e446279c9   『家族信託』は、資産の管理や承継を円滑に行うための仕組みです。 信託契約を通じて、個々の家族のニーズや要望に合わせた資産管理・運用ができ、裁判所の関与も必要ないため、成年後見や任意後見と比べると使い勝手が良いのが特徴です。   まずは以下に、メリットをまとめましたので、ご参考ください。   《主なメリット》   ・病気や不測の

          家族信託の活用法〜家族信託の便利さを知ろう!自分にも活用できるかも?〜

          前回は、“家族信託のしくみ”についてお伝えいたしました。 https://note.com/lucky_borage26/n/n2be88961437b   『家族信託』とは、財産の管理・運用・処分を「家族」に託すことです。   最大のメリットは、財産管理や処分、承継などに対する自由度が高いこと。 ですが、家族信託をどのように活用したらよいのでしょうか?   実際に、私がこれまでに手がけた事例をもとに、ご説明いたしますので、ぜひご参考ください。   1.認知症対策として活用し

          家族信託の活用法〜家族信託の便利さを知ろう!自分にも活用できるかも?〜

          家族信託のしくみ~認知症になる前に財産の管理・運用を託したい~

          認知症になる前に、信頼できる子供達に財産の管理・運用を託したい・・という両親の願い。 両親の財産を私たちで守りたい・・という子供達の願い。   親の認知症が進むと、財産の管理・運用に支障をきたすことが多々あります。 そうなる前に、どのように対応したら良いでしょうか?   過去2回の投稿では、認知症になった場合におこる問題や成年後見制度についてお話をしました。 今回は、家族に財産管理・運用を託す方法として、最近注目されている『家族信託』についてお話をさせていただきます。   1

          家族信託のしくみ~認知症になる前に財産の管理・運用を託したい~

          家族の認知症問題

          前回、相続人の中に認知症の人がいる場合について触れました。 https://note.com/lucky_borage26/n/na85d26bca554 家族が認知症になってしまうと、遺産分割協議に限らず、様々な不具合が生じてしまい、それにより、思いがけない問題が発生することがあります。   今回は、相続コンサルタントから見て、家族が認知症になるとどういう問題が生じるのか、それに対し、どう対処したら良いかなどについて、お話をさせていただきます。   先ずは、認知症になり、判