夏の猛り 命の輝き
日毎に激しさを増していく夏のうねり
朝からよくもまあ毎日毎日
驚きもするし、呆れもする
最近じゃ太陽が煌めきだす
明朝4時40分ぐらいから
シャーシャーと鳴き始める
クマゼミ君
そりゃ7年くらい真っ暗な
土の中で木の根っこにしがみつきながら
生きてきたんだから眩しい世界を
体全体人生をかけて味わいたくなるのも
頷けるけれどだからって朝早くから
庭の木にしがみついて嬉しさを爆発されても
困ってしまう
すやすやと寝ている僕を
目覚めさせたところで
悪びれる気配も無く
完全に自分だけの世界に入り込んでいる
クマゼミ君
生きてる事に喜びを見出し
燃やす命の輝きはそりゃ美しいだろうが
正直僕はまだ眠たい
眼球がしぱしぱする
寝返りを打ったところで紛れる事も無く
揺らされる平穏
かき混ぜられる脳みそ
まだ5時にもなってないのに
もはやおちおち寝てる余裕も無く
砕けた夢の破片を拾い集めに再び眠りに
つこうにも無理な話
あぁクマゼミくんよ
もうあと1時間程僕は
寝ていたかったんだよ
頼むから寝かせておくれよ
頼んだところで
彼は今日も命の限りを費やして
鳴きまくる夏の猛り
朝早く太陽の光とともに
クマゼミ君が僕の眠りを妨げにくる
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