恥ずかしがり屋の言葉たち

モジモジ出てきてくれない

恥ずかしがり屋の言葉たち

頭の隅っこに引きこもったまま

呼んでも泣いても出てきてくれない

書きたい事があってもそれに相応しい言葉が

出てきてくれないからモヤモヤは膨らむばかり

どうにか表現したいから

いつもチグハグな言葉で

代替して打ち並べていく僕の指先

頭の中でイメージしていた風景画が

指先から言葉を滴らせていくだけで

かけ離れていってしまう辛さ

悲しい色合いを帯びていくのはなぜだろう

悩んだって分からないから

頭の隅っこを叩いてみるが

相応しい言葉が顔を出してくれる訳でも無く

頭の中と現実とのずれた違和感に挟まれた

僕の中で溜まるモヤモヤは

代替の言葉を使えば使う程に高まっていく

言葉を紡ぐのが時折嫌になってしまう時もある

だけど諦めきれないもう一人の僕は

それでも打ち込みだす言葉の羅列

いつか手に入れたい頭の中にある球体的な

イメージを表現するのに

相応しい言葉の組み合わせ

モヤモヤを薄めていく努力を重ねていけば

やがて見えてくると信じて今日も頭の中から

捻り出す言葉の羅列

あれもこれもいつか見返した日に

自画自賛できる輝きを放っていてくれるように

諦めずに今日も僕は頭の中から言葉を捻り出す

磨いていく

紡いでいく