盛り上がっていく夏
七月だと言うのにすでに36℃越えの猛暑日
地球よ大丈夫かと聞きたくなるくらい燃える様に
暑い連日連夜な今日この頃
身体中からダラダラと音を立てて汗が流れていく
見上げればうんざりするくらい
にこやかな太陽の笑顔
晴れやかな青空
高らかに歌う蝉の声
もりもりと濃い緑の葉を茂らす植物たち
むくむくと存在感を表す入道雲
痛いくらい射し貫いてくる日差しの力強さに
外を歩くにも死の気配を感じてしまう
僕の足元から伸びていた影もアスファルトが
あまりにも熱すぎるから
泣き出して逃げ出してしまったのか
それともあまりにも暑すぎて
アイスの様に溶けてしまったのか
気付くと足元からいなくなってしまっていた
僕は一人ぼっち
人として生きていくにしても
生き物として生き抜いていくにしても
過酷で苛烈なアヅアヅな季節がやってきた
間違いなく20年前より
10年前より夏は暑くなってきている
今年はさらに極まった暑い夏の昼日中
白飛びした世界の真ん中で肌を焼きながら
歩く生き物としての僕
ダラダラと汗の玉を滴らせ歩いていく
夏の笑い声が背中からうるさいくらい
際立って聞こえてくる
見上げればマンションの屋上の向こう側から
もりもりっと膨らんだ立派な入道雲が
僕に向かって手を振っていた
夏がどんどん盛り上がっていく