秋の気配 夜に浸る
気づけばいつの間にか夜の色合いが変わっていた
夜になろうとも鳴き交わしていた
蝉たちはいつのまにかその声は聞こえなくなり
代わりにコロコロ転がる鈴の音
秋の囁き
スズムシたちのオーケストラ
部屋の電気を消してカーテンを開けて
窓を開けてお招きする季節の変わり目
柔らかな香り
金木犀の甘い匂い
見上げて浸って望むまんまるの球体
月がきれいな夜は目が冴えて眠れない
いつまでも見ていたい
可愛らしいうさぎたちの姿形
眠れない僕の頬をなでていく秋の風
明るい闇の中で
夢の中にでもいるかの様な心地よさ
まだまだ眠気は訪れそうもない
しばらくはこの景色を見ている事にしよう