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Photo by
agehachou50
思い出の中の住人として1349日
いつかは僕も思い出の住人になって誰かの
頭の片隅にお邪魔する事になるかもしれない
思い出の中の僕だから
名前は忘れられてるかもしれないし
もしかしたらまだうっすらと覚えていて
もらえてるかもしれない
顔だって曖昧かもしれないし
塗り潰されてるかもしれない
どんな姿にせよ
そこには僕のありし日の姿があって
それがいつ頃の記憶を元に作り出された僕なのか
僕自身も分からないから
それは死んだ後のお楽しみだ
振り返る者の心が揺れた瞬間に
僕はその場所にいた事は間違いないのだ
自分との思い出の形
生前の良し悪しがそのまま思い出のストーリに
落とし込まれるからどんな風に展開されるのか
その時その瞬間になるまで分からない
繰り返し映し出されていく
思い出としての記憶も果たして
どこまで完璧に再現されるのだろうか
もしかしたら作り直されてるかもしれない
誇張だってされてるかもしれないし
誰かの記憶とごっちゃになってるかもしれない
どうであるにせよ頭の片隅に染みついた
なにかしらの違和感だとしても
僕は君の思い出の中で再び生きていける
色もカラフルだったりモノクロだったり
明るかったり暗かったり
悲惨だったり最高にハッピーだったり
笑ったり怒ったり
それは全てにおいて
自分との関わりがもたらした影響だから
文句は言わないよ
思い出してくれただけでも嬉しいのだから
生前に切り分けた魂の一部がいつ誰の頭の中で
発芽するのかは分からないが
もしも僕をチラッとでも思い出す事があったら
その時はまた仲良くしよう
どんな物語であるにせよ
僕は君が振り返る思い出の中の
住人として生きていける喜びを噛み締めよう