言葉と勇気と初めの一歩 1294日
あの日、僕はドキドキしながら
君に話しかけたんだ
僕が発した言葉に
君の言葉がちゃんと返ってきた瞬間
たまらなく幸せだった事を覚えている
それがたとえ社交辞令での
ただの返事だったとしても
僕のあの日の喜びは間違いなく喜びだった訳で
まごう事なき大切な思い出として
今も心の中に残っている
しどろもどろで緊張していた青い記憶
笑顔で応えてくれた君に
僕は果たしてどんな風に見えていたのかな
話しかける為には勇気が必要だったのに
何度か言葉を交わす内に緊張感は良い意味で
高まっていった
今日の天気の事なんかを
話していた日々が懐かしい
言葉に心を込めるのはとても緊張する
拒まれたらどうしようとか
話しかけても
応えてくれなかったらどうしようとか
誰かに話しかける時にいつも考えてしまう
後ろ向きな姿勢が不思議と君を前にすると
前向きに話しかけている僕がいたんだ
君の中の幸せの形が見えてきて共感できたり
憧れたり触れ合いたくなったり
一人だった頃は自らのちっぽけな
脳みその中でしか見られなかった夢も
君がいるからこそ
夢を夢で終わらせたくなくなったり
不可能を可能にするために
今の僕には何が足りないのか
そして何をしたらいいのかを
考えさせられるきっかけになったんだ
叶えるためには求めるだけの説得力が
必要なのだとも気付かされたんだ
日々を彩る刺激は
君に出会う事がなかったら味わえなかった
足りなかったものも君に教えてもらった
寂しさを埋めてくれたのも君だった
離したくなかったから話しかけて
繋がっていたかったから
拙くても君に対する気持ちにだけは
嘘はつかなかったんだ
誰かに何かを伝えるのはとても怖い事だけど
それが伝えたいと思う相手に
ちゃんと伝わるという事が
たまらなく嬉しいものなのだと
教えてもらったからこそ
僕はまた話しかける為の勇気を
持つ事ができたんだ
諦めなくて済んだ
君にあの瞬間勇気を出して
話しかけなければ今の僕は存在しない
そんな事を言ったりしたら
今僕の目の前にいる君は
どんな風に笑ってくれたりするのかな