怒りはぶつけたり、我慢したり、自分を責めるんじゃなくて、自分をわかってあげることができたらいいなと思う。
怒りの感情はとても大きいし、暴発すると相手を傷つけ、大切な関係を壊してしまう気がして、何とかしなければ危険だと感じることが多い。
でもNVCを学んで、実践していく中で、怒りをぶつけたり、我慢したり、自分を責めていたら、自分が
何を大切にしたいのか
何を願っているのか
何を必要としているのか
何を体験したいのか
何を満たしたいのか
どんな欲求が在るのか
わかんらないままじゃん!と思うようになった。
私たちはたくさんの感情を邪魔なもの、厄介なもの、生産性や効率を阻害するものとして、感じるより、行動することを求められてきた。
そのせいで自分の価値観や自分の考えを信頼して、選択、行動することがとても難しい。
誰かや社会、所属している場の
都合が良い
期待
求め
不快にさせない
迷惑をかけない
喜ばれる
そんなことを優先的に考えるように訓練されてきた。
だから自分が本当はどうしたいかがわからなかったり、
感じていても外に合わせたり、応えるしかないと思い込んでいる
一方で
生きづらさ
苦しさ
虚しさ
悲しさ
怒り
などを感じていることにも気づいているなと思う。
自分の感情を感じきらないと自分のことがわからない。
一人一人感じ方、受け止め方、認知などが違うので、誰かに自分の気持ちを察してもらうことはできない。
自分しか自分の気持ち、内側で感じたり、考えていることをわかってあげられない。
NVCを学んだり、実践しているとそこがとても残念だし、悲しいし、悔しい。
私たちの内側には自分を満たすための力や知恵、感性、特性、気づき、情熱、好奇心などたくさんのリソースが在るのにそこにつながれない。
特に大きな感情の怒りには本当にたくさんの情報が在る。
人生を変えるほどの情報が在ると思う。
それをわからないまま、暴発させて、人にぶつけたり、我慢したり、怒りの感情を感じる自分を責めているのは本当にもったいない。
怒りをじっくり感じて、そのメッセージを受け取ろう!
解釈ではなく、子どもと自分(親)の中に在るものを受け取る
NVCの本を何度も読み、息子たちとの対話に取り入れ、上手くいかない時にそれはなぜ起きたのかを自分の思考と感情を書き出してきた。
息子たちとの対話の中で、上手くいかないと感じたこととは
息子たちや私が心を閉ざした瞬間
息子たちや私が感情的になった瞬間
お互いの意見が対立した時
この時自分の中で何が起きているのかを紙に書き出していくと、私が彼らの言葉や態度を勝手に解釈していると感じたり、どうあるべきなどの自分の信念が在るとわかってきた。
それを息子たちの共有し、対話をするようになった。
私の解釈が在っているのか?
その時の私の言葉や態度で何を感じたのか?
ここを対話するようになって、私が随分誤解していることがわかった。
その誤解から感情的になり、それが息子たちを傷つけたり、わかってもらえないと感じさせたり、改善や強制を求められていると感じさせていた。
そこから自分が感情的になる時に自分はそのできごとや息子たちの言動で何を受け取り(解釈)、どんな思考(妄想ストーリー)や気持ち(妄想ストーリーから感じたエセ感情)になっているのかを理解してから話しをしたいと思うようになった。
小さなことではそれが出来るようになっていた。
自分が感情的になったり、反応する手前で気づき、自分にスペースを確保する。
そこで安心して、自分の中に在るものを感じ取っていく。
それが出来てから話しができると、まず息子たちの言葉や態度の中に在るものをわかろうとしてじっくり耳を傾けられるようになってきた。
そこで語られることは私には驚きの連続だった。
そこで自分と息子たちはそれぞれまったく違う内的世界を持っていることを痛感した。
できごとから感じること、注目していること、受け取っていることが全く違う。
またそれをどうしたいのかも一人一人全く違う。
NVCの感情とニーズを自分で感じたり、人の感情とニーズに耳を傾け、感じ取るとそれを痛感する。
それなのに本当に勝手に解釈して、どうしたらいいかをアドバイスしてきたなと思う。
息子たちと途中から良く話していたのは
それはお母さんの感じ方で、お母さんにとって良い解決法でしょ!ということ。
最近は話している途中で自分で気づいて、
アッ!また私の話しだったわ!と伝えることが多い。
それは私が不快や怖いと反応することで、私がどうあって欲しいかや私ができる解決策だったわ!と気づく…
それくらい自分のことしかわからないんだなと思う。
だから人のことは深く話しを聞いてみないとまったく何もわかっていないんだなと今は思っている。
わかった気になっているだけなんだなと思う。
実際に怒りが爆発した時に、私が受け取ったもの
ある日私は三男に激怒した。
NVCや由佐美加子さんの『ザ・メンタルモデル 痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジー』の世界に触れるようになって、自分の感情的になること、反応することに気づくようになって、まず大きな感情が湧いてきたらストップして、自分を感じにいこうと決めていたのに、その日はどんなに宥めても、自分を抑えることができなかった。
できごとは
長男の誕生日で、家にひきこもっている息子たちと一緒に長男の大好きなインドカレーを食べに二子玉川まで行って、誕生日のお祝いをしに行くことになっていた。
長男が一番好きなインドカレーのお店で、次男も三男も大好き。
また三男がサーティワンアイスクリームが大好きで、いつも食べたいと言っていたので、それも食べにいく予定にしていた。
それを当日朝になって、「俺行かない」と。
そこで私が感情が抑えらえなかった。
「約束したじゃん」
「○○(長男の名前)の誕生日なんだよ!」
と声を荒げた。
三男は不満顔で「行きたくない」といいながらゲームを続けていた。
そこで「ゲームばっかりやっていて、大切なことができなくていいの?」と三男の決断を否定した。
三男は複雑な表情を浮かべ、「行くよ。行けばいいんでしょ!」と。
そこで「こんな風にしたくない!三男を否定したり、罪悪感から動かしたいんじゃない。!」という気持ちが湧き上がり、
「そんなこと望んでない!」と言い放ち、布団のある部屋に行き、号泣した。
頭の中はぐちゃぐちゃ
涙は止まらない。
私は泣いちゃいけない。
泣くと人を傷つけると思っていて、泣いてしまうと自分を罰してきた。
泣くことを避けてきたのに、涙が止まらない。
何が起きているのかわからなかったけど、たぶんここに何か在る気もしていた。
泣き続ける中で湧き上がってきたのは
みんなに楽しい体験をして欲しかった
ずっと座りっぱなしの息子たちが外で楽しく歩けることが大事だと思っていた。
月に3.4回の外出をとても大切にしていた。
共におしゃべりできることが嬉しかった。
長男の誕生日をみんなでお祝いしたかった。
息子たちの好きなランチやスイーツを食べて、喜んでいる姿を見ることが私にとって喜びだった
自分が願っていること、大切にしたいこと、体験したいこと、みたしたいことを感じ取ったら、自然と落ち着いた。
頭も心もすっきりして、今まで感じたことのない安心感と満たされる気持ち。
私が自分のニーズを受け取れたこと、わかってあげられたことでこんなに満たされるんだ。
落ち着いたので、三男に話しに行った。
私が大切にしたいことを分かち合った。
そして感情的になったことや自分の発言は酷かったと謝った。
三男にも今日満たしたいニーズが在るだよね。それを大切にしたいと思っているよと伝えた。
そこで三男は今日は家でやりたいことが在ると。
結果長男と次男と出かけて、楽しんでこれた。
三男に感情的になった時、もう今日は出かけたり、お祝いする気にならないと思っていた。
また三男も来ないなんて、お祝いにならないと思い込んでいた。
落ち着いたら、残念ではあるけれど、それでお祝いができないわけでも。楽しめないわけでもないなと思えた。
危険を感じたり、感情的になっている時はだれでもサバイバルモードで視野や思考が狭くなってしまう。
一つの方法しかニーズを満たせないと執着してしまう。
みーちゃん(由佐美加子さん)のNVCの講座やその他の講座でもよく教えてもらう。
また脳科学やトラウマ、無意識などの本でもよく説明されている。
私が感情とニーズのカードを使って、共感サークルやその人の感情とニーズを感じるお手伝いをする時に、説明のために見せている資料。
サバイバルモードになると闘争か逃走反応、または思考停止、フリーズが起きやすい。
脳は危険だと判断し、危険(不快)を即座に回避することにこだわってしまう。
それが子どもに強く言い募ったり、暴言や暴力で従わせようとしたり、罪悪感を感じさせようとしてしまう。
そんな時まず自分を助けることが最優先。
そして落ち着いて、自分とつながり、自分をわかってあげる。
それには自分の感情とその感情が訴えているメッセージであるニーズを感じ取ることがとても力になる。
そして私の感情とニーズは私のもの。私が叶える責任が在るもので、誰かに押しつけるものではない。
子どもにもいつも感情とニーズが在る。
ここから切り離されてしまうと誰かの良いことや正しいこと、求めていることに応える事しかできなくなってしまう。
また自分の感情とニーズを受け取ってあげないとそれを誰かに押しつけてしまうんだなと実感してる。
正しさとして相手にぶつけて、相手が自分が間違っていると感じたり、自分が間違っていると思っているんだと感じることにつながってしまう。
それは関係性を難しくしたり、その人の自己信頼や力を奪ってしまう可能性が在る。
またその人が自分の感情とニーズにつながることができなくなってしまう。
子どもたちが自分と切り離され、自分の心身の声を蔑ろにして、誰かや社会の正しさや期待に応え続けるような生き方をして欲しくはない。
だからまず自分から自分の感情とニーズにつながり、自分の責任としてホールドすることが本当に大事だと思う。
この体験から私はそれを強く感じるようになった。
自分が反応するパターン、受け取る癖が在る。怒りを感じた時がそれを知るチャンス
怒りだけではなくて、感情が大きく動く時、自分が普段どんなことで感情的になるのか、反応するのかを理解するチャンスになる。
自分の受け取り方の癖があって、感情が大きく動く時にじっくり自分の感情とニーズを感じていくと、それがわかっていく。
ここは由佐美加子さんの『ザ・メンタルモデル 痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジー』の自分のメンタルモデルを知る手掛かりにもなる。
自分ができごとや相手の言動をどう認知しているのか。
これは一人一人違う。
でもそれは元々持っているものではなく、小さな頃の体験から
自分や人や世界はこうなんだ
自分はこう扱われるんだ
こうあるべき
こうしないと危険だ
などと感じて、自分の中にできた内的憲法だとみーちゃんは今日斬りの中や講座でよく話されている。
今日斬りとは由佐美加子さんが経営者の方を紐解きするYouTubeチャンネル『社長!今日も斬らせていただきます」です。
自分のメンタルモデルやそこから創り出された内的憲法や回避行動を理解することは人に強く圧をかけたり、無自覚に押しつけたり、正しさとして相手を否定したりすることから遠ざかる力になると私は感じている。
自分のやっていることは人にもやってしまう。
自分にできないことは人にもできないし、人にもそれを強制してしまう。
みーちゃんがよく言っていること。
私は日常の自分の言動で、ハッとそれに気づくことが多い。
そして自分がどれだけ自分にたくさんのルールを課し、それができないと責めてきたのかを理解しているところ。
それが自分の制限になったり、人との関係を難しくする原因になっているなと思う。
また感情やニーズを感じる時にメンタルモデルの内的憲法や回避行動に執着してしまうことが起きやすい。
安心、安全、つながり、愛される、所属などのニーズが優先され、自分が体験したいこと、満たしたいことが蔑ろになったり、気づけなくなってしまう。
例えば先ほどの私の例でいくと
子どもの安全のためには健康でいることが優先されるべきだと感じて、何が何でも外出することが大切だと強制してしまう可能性が在る。
メンタルモデルや自分の反応のパターン、受け取り方の癖などに気づいていく度に自分の中に在るもっとたくさんの感情やニーズを感じ取れる。
そこから何を優先したいのかをじっくり考えることができる。
私はあの時、三男が自分のニーズを尊重する体験をして欲しいと思った。
そして三男のニーズを私が尊重することを私が体験したいと思った。
その選択から体験し、感じたこと、気づいたことがたくさん在る。
正しさでは気づけなかったことだと思う。
やってみるから、体験し、感じることができて、人はそこから気づきや学びが在り、本当はどうしたいのかが明確になっていくと感じている。
だから正しさに囚われず、自分が今体験したいこと、満たしたいことを尊重し、選択してみることをぜひやってみて欲しい。
そうすると自分はどうしたいのかが明確になり、社会や誰かの価値観ではなくて、自分の価値観が明確になる。
そして一人一人違う価値観が在り、お互いを尊重しながら、いろいろな体験をして、生きていく豊かさを感じられると思う。
ぜひ怒りが湧いた時、大きく感情が動いた時、まず自分をわかってあげるスペースを許してあげて欲しい。
じっくり感じて、受け取らないとそれはわからないから。
あなたは怒りを感じた時に、何を感じていますか?
それはどうしてそう感じるのでしょうか?
そしてそれは
何を大切にしたいと思っているのでしょう?
何を満たしたいのでしょう?
どんな願いが在るのでしょう?
感情とニーズのリストとニーズカード
感情とニーズはNVC Japanのウェブページにリストが在ります。
またニーズが言葉で書いてあるニーズカードも無料でダウンロードできます。
またニーズの言葉とそのニーズを連想する絵が描いている子どもニーズカードやニーズカードが販売されています。
私が使っている子どもニーズカード(有料版)を作成した能美たか子さんも無料の子どもニーズカードをダウンロードできるようにしてくださっている。
ぜひ使って体感してみてください。
ポスターもとってもおススメです。
忙しい時に、自分を感じて受け取れたり、子どもが自分で眺めて、感じ取っているようです(眺めている時は、教えてはくれないけど…)
私が使用しているニーズカードはこちら。
由佐美加子さんのザ・メンタルモデルの世界に触れるには
由佐美加子さんのザ・メンタルモデルの世界
由佐美加子さんのザ・メンタルモデルの世界に触れるには本や講座、YouTubeチャンネルが在ります。
参考に掲載しておきます。
今後ワークブックを一緒に取り組んで、分かち合う会を開催したいなと思っています。
『無意識がわかれば人生が変わる - 「現実」は4つのメンタルモデルからつくり出される』
『ザ・メンタルモデル 痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジー』
『ザ・メンタルモデル ワークブック: 自分を「観る」から始まる生きやすさへのパラダイムシフト』
『お金の不安と恐れから自由になる! - 人生が100%変わるパラダイムシフト』
メンタルモデルのワークブックをやっていく講座もあります。
先ほど挙げた由佐美加子さんが経営者の方を紐解きするYouTubeチャンネル『社長!今日も斬らせていただきます」。
紐解きの中で、みーちゃんが問いかけることから自分の痛みや怖れを感じたり、自分が普段選択している行動と似ていて、なぜその選択になるのかを理解できたり、共感できることが在るかもしれません。