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私とJAZZとの出会い その1 FM Tokyo Jazz Love House 阿部克自さん 音楽はただひたすら音を楽しむもの 当たり前過ぎて意識しなくなっていること
幼い時から家族ぐるみでお付き合いさせて頂いた有名なJAZZ写真家阿部克自さんのラジオ番組を聴いてJAZZに目覚め、音楽はただひたすら音を楽しむものと悟ったというお話です。
阿部克自さんとの出会いについては宜しければ以下をご覧になって下さい。
1970年代初めかなぁ。音楽好きでしたが、小学生ではなかなか自分用のオーディオ機器を揃えられませんでした。自分用はモノラルのラジオしかなく、専ら父の書斎と化した応接間のステレオを利用しました。父の居ない時間にレコードやFM放送を楽しんで居ました。
中学生になる直前の頃だったかなぁ、たまたま幼馴染みで家族ぐるみでお付き合いさせて頂いた有名なJAZZ写真家阿部克自さんの息子さんがソニーの可搬型カセットデッキとヘッドホンとマイクロフォンを購入するということで、私の母親が貴方も一緒に買う?と提案してくれました。
その機器はSONY TC-2850SD(カセットデンスケtypeIII)
SONY TC-2850SD(カセットデンスケtypeIII)の仕様
SONY DR-4A
当然その提案に飛びつきました。一気に自分専用の、ヘッドホンでモノラルではなくステレオを高音質で楽しめる環境を手に入れることになりました。
早速父のステレオにつないてFM放送を録音して楽しみ始めました。父の趣味であったクラシック音楽のレコードは大量に有りました。しかも毎月新しいレコードが郵送されて来るという恵まれた環境。なのでそれ以外のジャンルの音楽をエアチェック(ラジオ放送を録音して楽しむこと)し始めました。 環境が整ったので、中学生には高価だったものの、FMfanというFM放送番組の紹介雑誌を毎週買うようになりました。その雑誌にJAZZ写真家阿部克自さんのラジオ番組としてFM Tokyo Jazz Love Houseが紹介されて居たのでした。幼なじみのお父さんの番組ということで早速聴いてみると
感動
クラシックでもポップスでもない音楽に覚醒した瞬間でした。
なんて新鮮で自由な演奏方法なんだ
音楽はただひたすら音を楽しむものなんだ
自由形で良いんだ
クラシックピアノの演奏はお手のものだったので、先ずピアノの演奏方法に心を奪われたのでした。
とっても小さな円ですが、西田幾多郎さんの“円”ですかね。ピアノを習う前は自由に鍵盤を叩いて遊んだものです。
そしてクラシックからポップスを経てジャズでピアノを習う前の自由に鍵盤を叩いて音を楽しむことに戻ってきた感じ。
話を戻すと、そのJazz Love Houseという番組で詳細に取り上げられたアル・ヘイグさんという演奏家。そのクラシックに近い演奏は取っ付き易く気に入って居ました。阿部さんは番組の中で、アル・ヘイグさんを
小学校の先生の様な方
と紹介して居ました。ジャズに通じた方の深い洞察力から出た言葉なのでしょうね。私には未だにそう表現された真意を理解できて居ない気がしています。
番組では1974年録音盤、インヴィテーションというアルバムの中からホリーランドという曲が冒頭に紹介され、しかもエンディングにも流れたのです。
痺れました。
エアチェックした番組は何度も聴きました。しかしレコードは高価で当時は買えず、購入できたのはなんと大学生になって家庭教師や塾の講師をしてキャシュフローに余裕ができてからでした。
つづく
蛇足
この阿部さんが紹介したアル・ヘイグのインビテーションというアルバム。気に入って居て、結局LPレコードは3枚、CD1枚を所有しています。(笑)