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創造目線

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ドクショ と セイカツ

ドクショ と セイカツ

4434億円

この数字は1996年と2022年の刊行書籍の差分を表している。1996年はゲームボーイが一世風靡していた頃の話だが、ここをピークに紙書の市場は低迷を始める。

宗教指導者のダライ・ラマは「たゆまぬ知識の吸収と訓練を通して容易にならないものはない。訓練により私たちは変わる。自らを変容させることができる。」といっているらしい。

僕ら読書家からすると他人が読書を推薦することなんてどうで

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Coffee Days

Coffee Days

耳には常にノイズが蔓延る

毎朝、ちょっといいコーヒーメーカーと昨日の反省会をしながら目を合わせる。ちょっと前までインスタントで済ませていた僕にとってコーヒーメーカとの出会いは大きかった。

少し自慢げにコーヒーを淹れながらスマホの画面にカタカナだらけのニュースを映す。

「円の快進撃 今後のドルレートいかに」「激化するロシアのウクライナ侵攻の現在」

あたりは静寂に包まれ、セミが外でノイズを奏で

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痩せたいのは人の世

痩せたいのは人の世

最近ダイエット始めたんだよねー

絶対に痩せる気のない人のテンプレートか既に骨と皮のようなグレーハウンドのような奴の発言だが、なぜ人は痩せたく思うのだろうか.

今の書店には「生活実用/美容/ダイエット」というコーナーが作られ幾多のダイエット本で埋め尽くされているが、どれもパッとしない自己流のダイエット方法である.「食べて痩せる」「運動せずに痩せられる」の類の本が軒を連ねるが一般人(健康体)からす

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目の中のうさぎ

目の中のうさぎ

人と会話する

人間が生きていく上で会話は自分の財産である.財産を解釈するとまどろっこしいが、自分の身の回りから会話が消えた時を想像すれば価値は自然と見出せてくる.

世間では人と会話することへ抵抗を感じてしまう若者が増えているらしい.しかし、その声は会話から生まれている.他人がその人の特徴を見極めてわざわざ「あの人は会話に抵抗を感じているな」なんて言ってくれるわけがない.それはSNSかインターネ

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指標は正しいのか

指標は正しいのか

エビデンスはあるんですか?
それってあなたの感想ですよね

一時期猛烈に流行り,今では小学生が煽る時の定番コメントになっている言葉になってしまった.

エビデンスは日本語で「根拠」と訳されることが多いが要は「データを出せ」ということだ.

よくそれって本当なの?という時にデータを引っ張り出すが意外にもデータは感想を伝えてしまうのだ.

データといっても大量の採取方法があって実験データに関しては有力

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なんでもAI人間の人

なんでもAI人間の人

「取り敢えずAIに聞いてみる」

これは僕の知り合いが口癖のように言うフレーズ.

この人は英語の翻訳だったり,プロジェクトのテーマ決めだったり何でもAIに聞いている.

流行語を借りると「タイパ」な人間なんだと思う.ここまで見ると僕がこの人を別種の存在として見ているようなんだけど僕もニュースは倍速で見るし、服を買いに行くのが面倒でECにはお世話になっている.(いつも正確に届けてくださる配達員の方

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高校生をするのが下手くそな人へ

高校生をするのが下手くそな人へ

僕もようやく高校3年生になり,着実に進路が決まってきたところ.そんな時にふと思うのが3年間の歴史の濃密さ.

世の中学生,高校生の3年間は大人の18年間と言われるほど濃密なもので一生の宝物になると言われている.

だけど本当に高校生だったのかと.....

正直僕は内気な人間で外とのコミュニティが狭い.じゃあ何かを共にする親友がいるのかと聞かれれば答えはノー.

さらには父親譲りの老け顔のおかげで

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二次元世界は現実世界と境界を作れるのか

二次元世界は現実世界と境界を作れるのか

「二次元キャラとの結婚」

この話題を聞いたことがある人は少なくない.今では、法的な拘束力は持たないものの一定の金額を払えばアニメキャラとの結婚ができるサービスも存在する.

この二次元キャラとの結婚の話題には賛否両論があるが、実際にアニメキャラとの結婚を望んでいる人がいる以上、社会認知は必要になってくる.

例えば、複数の二次元キャラとの結婚は社会的に認められるのか?や現実世界にリアル妻がいる状

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多様性に気づけた日

多様性に気づけた日

塩谷舞さんの『ここじゃない世界に行きたかった』を読んでから多様性について考えることができた.

少し前に『ポピュリズムとは何か』を書いたときに触れたアメリカのRustBeltに関する話題を塩谷さんも触れていた.

僕はトランプ氏を支持する共和党陣営とバイデン氏を支持する民主党陣営で二項対立のように書いたのだが、実際の事情はもっとカオスで記事を書いた僕はなんだか自分の考えの甘さを反省した.  

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美意識が自分を作ってくれるんだけど学校は違うみたい

美意識が自分を作ってくれるんだけど学校は違うみたい

日本の電車に乗ると女性は必ず化粧をしている.化粧をしていない人を探すのはウォーリーを探すことよりも難しい.最近は男性、女性も関係なく化粧をするし化粧が自分のアイデンティティの表現と解釈されることも多い.

でも男性にとっての化粧は嗜好品で女性の化粧とは違う.スッピンで会社に行けば女性は白い目で見られる.化粧をするのが当たり前だし化粧をしないのは良くないという考え方がある.

だから、女性にとっての

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人は感動と共に成長する

人は感動と共に成長する

人生に於いて人は幾度も感動を覚える.しかし機会の感動は数少なく,理由の説明できない感動の共有は人生で数回しかない.

感動の最終回を迎えたドラマ,大好きなアーティストのコンサート,今まで超えることのできなかった壁を超えた瞬間や一致団結し何かを成し遂げた時.

これらの感動は人間のセレンディピティに関係し0の状態からは生まれない人間の成長によって発生する感度である.

今日,僕は感動のあまり涙を流し

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赤信号で渡らない日本人は素晴らしいのか

赤信号で渡らない日本人は素晴らしいのか

「日本人は赤信号でも渡らない」

これは日本人に普遍的な価値観として認知されている考え方だと思う.外国人が日本に来て驚くことの一つが赤信号で誰一人渡らない事と言うほど異質な考え方なのだ.

この考え方に異を唱えた人物がいる.それがサッカー日本代表監督を務めたフィリップ・トルシエだ.

彼ら「誰も赤信号を渡らないことにショックを受けた」と述べている.

日本人からすればイカれた奴程度の話なのだろうが

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消費される音楽

消費される音楽

評論家の多木浩二さんの「消費されるスポーツ」をもじって使わせてもらったのが今回のテーマ.21世紀における音楽をテーマにして音楽の自己内での地位を少し考えてみたいと思ってテーマを設定した次第である.

今や我々にとっての音楽は無意識的に消費される行動の一部であり、常に身近に存在している.1979年にsonyがウォークマンを発売してから40年以上が経った.その時まではレコードを介したり外に行けばジュー

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人間の欲望に見る技術

人間の欲望に見る技術

技術とは誰のために存在するのか.technologyは人間が生きていく上で分離することのできない概念だ.その語源はラテン語のtekhnologiaのtekhne(技術)とlogia(知識)の合成による単語と言われている.

現代社会に存在する技術は果たして誰のために存在するのか、そこに雲がかかってしまっているように感じる.本当に技術は人間のために存在していると断言できるのか?技術は何のために存在す

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