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芸を磨き続けること|美恵雛さん②

こんばんは♪
レコールドムジークの講師です(*^^)🍵

前回に引き続き、美恵雛さんをフォーカスしてまいります。
それから、以下の動画を見て感じたこと、芸を磨き続けることについて、私の考えを書いておきます。


海外の方が作成してくださったドキュメンタリーです。
宮川町の方たちのインタビューを通して、歴史的な背景を学びつつ、現在の舞妓さんのお仕事などを垣間見ることが出来ます。

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インタビューの中から

美恵雛さんのお母様のお話を伺うと、非常にユニークで個性豊かな方であることが分かります。お声が美しく、今は歌手としても活躍されています🎤♪

それから、美恵雛さんを引いてくださった美恵子姐さんのお話も大変貴重です。どのような言い方をしたらよいのかわかりかねますが、ご本人の言葉そのままお借りすると、売られてこの世界に入ったとのことです。時代も時代ですからね…大変な境遇をご経験になったのだと思われます。

こちらの美恵子姐さんは、美恵雛さんのことをとても褒めていらっしゃいます。舞妓さんにもよりますが、あまりお稽古を気張らず、ちょっと遊んでしまう子もいる中で、美恵雛さんはよくお稽古をされているとのこと。
遊んでしまう時期や、心に迷いが生じてしまう時期は誰にでもあることです。美恵雛さんにも迷われた時期があったようなのですが、それを乗り越えて、音楽をイヤホンで聴きながらイメージトレーニングを行う美恵雛さんの姿からは、芸に対する真摯な姿勢が伝わってきます。また、彼女が舞う姿も非常に美しく、その技術の高さが際立っています。

芸妓さんになった美恵雛さん、素敵(^^)/


ところで、舞がお得意な舞妓さんと言えば、上七軒の勝奈さんを思い出す方もいらっしゃるかもしれません。勝奈さんはすでに引退されていますが、彼女の真面目さは周知の事実です。寝る前や起床後の隙間時間にも必ず舞いの復習を欠かさず、素晴らしいセンスと技術で舞を披露していた方です。目配せにもうっとり(*^^*)

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今回の動画について


今回の動画のように、海外の方が日本の文化、とりわけ花柳界の世界のリアルを、インタビューを通して淡々とご紹介してくださる動画は、偏りがなく、とても良いと思います。

舞妓さんや芸妓さんの世界には、長い歴史の中で培われてきた風習やしきたりがあり、それが芸事の魅力や伝統を形作る一方で、現代の視点から見ると「厳しさ」や「古い習慣」として捉えられる部分もあります。このような風習は、たとえば宝塚歌劇団など、他の芸術の世界にも共通して見られるものです。ある意味で、それらはその世界を特別なものとして際立たせる役割を果たしているとも言えるでしょう。

しかし、その中でも古い習慣に屈することなく努力を続ける方々や、改善を求めて声を上げる姿には、非常に大きな価値があると感じます。これらの行動は単なる批判ではなく、「日本の素晴らしい伝統文化を守り続けたい」という強い意志の表れでもあると感じます。
そして、きちんとした環境で芸事を学びたい、より良い形で次世代に伝えたいという願いが込められているからこそ、変化を求める声が上がるのだと思います。

伝統文化を未来に繋ぐためには、守るべき美しい部分と改善すべき課題をしっかり見極めることが重要です。その中で、現代の価値観と融合しながらも、芸事を通じて表現される日本の美しさを失わない努力が求められていると感じます。

芸を磨き続けること

それからもう一つ、私の理解や認識が及ばない苦労もたくさんある世界であっても、「芸を磨き続けること」は尊いことであると、それだけは私もわかります。芸事は、一度始めたら終わりがないもの。日々の練習の積み重ねが、技術を磨き、自己表現の幅を広げていきます。

芸事を磨き続ける舞妓さんや芸妓さんの姿には、計り知れない努力と忍耐が隠されています。また、師匠に教えを受け続けるためには、謙虚さや素直な心が欠かせません。舞妓さんや芸妓さんがその精神を保ちながら大人になっても師事し続ける姿は、謙虚な心で学び続けることの重要さを改めて教えてくれます。
そして、芸事を次世代に引き継ぎ、時には後続の方々を指導する役割を果たすというのは、非常に大切な使命だと感じます。

私にとっての芸事は、まさに自分自身の練習そのものです。続けることが最大の目標であり、その努力の先に自分なりの成長や達成感が待っていると信じています。舞妓さんのように、たとえどんなに忙しい日々の中でも、練習を怠らない姿勢を見習いたいと思います。

練習をやり続けるということは、単なる技術の向上や、作品の手入れだけでなく、自分自身を磨き続ける心意気でもあります。それがどんな分野でも、ひとりの人間としての成長を支える基盤となるのではないでしょうか。

ただ憧れてこの世界に入ったというだけでなく、日本の伝統文化を絶やさない、守りたいという思いから、責任感を持って毎日稽古に励まれている皆様を、これからも応援し続けたいと思います。


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