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電車や航空機などで、座席のリクライニングをめぐって、前の乗客と後ろの乗客がトラブルになる…。 他国ではよくあるようです。 「前の座席の人が背もたれを倒してきて困る」と後ろの客が言い張る。 「リクライニングできるのだから倒す権利はある」と前の客が主張する。 他国ではこれが裁判に発展することもあるみたいです。 日本では、ケンカや裁判になることはあまりないかもしれません。 でも、モヤモヤした経験のある人は多いのでは? 興味深いのは、鉄道会社や航空会社の対応です。 彼らは、「
はじめに前回にひきつづき「ナッジ」について。 「ナッジ」とは、おおざっぱにいうと、 「人間の心理を利用して行動を促す、さりげない仕掛け・優しいテクニック」 を指す。 「自由を奪われた人間は、誰かを憎む。調理師は給仕を憎み、ともに客を憎む」 という有名な言葉がある。 同じ行動や結論に至ったとしても、そのプロセスに「自由」があるか否かは、人間にとって重要な要素だ。 他人に命令されて動きたくはない。 だからコックはウェイターを憎み、ともに客を憎む。 だが、自由意思を尊重され
~「単なる情報提供ページ」から「会員獲得ツール」へ~ コールセンター ウェブサイトのFAQページ この両者には共通点が多い。 情報提供:コールセンターは電話で、FAQページはウェブ上で、疑問や質問に対応する。 サポート:コールセンターは直接対話を通じ、FAQページは書かれた内容を通じ、サポートを行う。 アクセシビリティ:コールセンターは電話一本で、FAQページはインターネット接続さえあれば誰でもアクセスできる。 コスト削減:両者とも効率的なサービスを提供する手段で
今回はちょっと微妙な話を誤解を恐れずに書く。 勧誘されました昔、地下鉄内で危険なガスをばらまいた宗教団体があった。 その団体が全国的に有名になる少し前、筆者自身がその団体の勧誘を受けたことがある。 古い知り合いから10年ぶりくらいに突然電話がかかってきた。 「ユーに見せたいメチャクチャ素晴らしいものがある、近いうち山梨に遊びに来ないか」 と言われた。 (なんだよユーって…) あとで考えてみれば、その山梨とは、後にその宗教団体の本部があったとされる山梨県のK村のことだったん
これまであれやこれや努力をしたのにぜんぜん売れなかったのが、ある日突然、なぜだか売れはじめる。 これまで眠っていた何かが目覚めたかのように売れはじめる。 そういう分岐点のことを「クリティカルマス」と呼ぶ。 「クリティカルマス」はビジネス以外でも起こる。 たとえば、これまで懸命に勉強したのに成績が上がらなかったのが、あるときから急に成績が伸びる。 これまで毎日練習してきたのに試合にぜんぜん勝てなかったのが、あるときから急に勝ちはじめる。 なぜそうなるのか、正確な理由は分かっ
「カオス」という、数学の分野がある。 x の値がほんの少し違うだけなのに、y の値がものすごく極端に違ってしまう。 原因はほんの少し違うだけなのに、結果がおそろしく違う。 そんな関数のことをカオスという。 カオスはもともと数学用語だが、自然界にもカオスは存在する。 例えば湯を沸かすとき。 なかなか沸騰しないなと思いながら水面をながめていたら、突然ブクブクと沸騰した。 沸騰直前と沸騰直後の温度の違いは、実はほんの少ししかない。 沸騰直前の水にわずかな熱が加わるだけで、穏やか
協会設立で頭を悩ます「誰に何を頼む」問題協会を作ろうとしたとき、協力を申し出てくれる人が何人も現れてうれしい反面、 「誰に何を頼むか」 「どう関わってもらうか」 を決めるのに悩むことがある。 たとえば、 以前から一緒に教室をしていた先生仲間 その教室に古くから来ている生徒 自分より目上の大先生 日ごろ世話になっている知り合いの社長 そのような方々が 「協会を作るなら、協力するよ」 と言ってくれている。 その申し出はとてもありがたいけれども、さて具体的に何を頼んだ
はじめに「情けは人のためならず」 本来の意味は、 「人に対して情けを掛けておけば,めぐりめぐって自分によい報いが返ってくる」 が正しいそうだ。 さて、1990年代のアメリカで、ある協会が、「情けは人のためならず」的な方法を使い知名度を上げた。 今回はその話をしたい。 情けは人のためならずの協会知名度を上げたといっても、一般の人々のあいだで有名になったわけではない。 だいいち、その必要もなかった。 芸能人が成功するには広く一般に知られることが大事かもしれないが、協会の場合
「フォーマット」が解決する会員の活動のジレンマ協会は会員に対して 「活発に動いてもらいたい」 と望んでいるが、会員のほうは残念ながら 「何をしていいかわからない」 「どうやっていいかわからない」 という理由で手が止まっていることが多い。 そんなときに「フォーマット」が役に立つ。 読書感想文の苦痛と「フォーマット」の救済読書感想文は、みんながいやがる宿題のひとつではないかと思う。 大人になったいまでも、読書感想文を書けともしも言われたら、ほとんどの人は手が止まるのではない
あいかわらず”DX”の勉強をしています。 ”DX”といっても知らない人は多いし、知ってても 「大企業のすることでしょ」 「理系のすることでしょ」 「ITエンジニアにやってもらうんだろ」 「自分には関係ないし、無理無理」 おおかた、そんなふうに感じているのでは。 だけど”DX”を調べたり触ったりしているうちに 「どうやらその認識は違うぞ」 と思うようになってきました。 ▽ たとえ話をします。 これが”DX”を知らずに自分で果てしなくパソコンをカチャカチャやってる人の
先日も書きましたが、”DX”の勉強をしています。 コロナ禍を通して自己洞察が深まりまして、僕みたいな人間は表舞台でにぎやかに活動するよりも、裏面というか屋内で湿っぽくジトッと仕事するのが向いてるようです。 以前からそうなんじゃないかなあと思っていましたが、巣ごもりを経験してついに覚醒しました。 (いばることではないけど) それはともかく、”DX”についてこれまで理解したことを、書いておこうと思います。 ▽ 世の中には、定年が見えてきて第二の人生を考えるにあたり、 「や
これから協会を作ろうとしている人にぜひ聞いてもらいたい話がある。 まず、たとえ話をしよう。 山の手にある「私立セントジョーンズ中学」は、徹底した「おもてなし」が有名だ。 毎朝、教員たちが校門の前に整列し、生徒が登校すると 「今日もようこそいらっしゃいました」 といって頭を下げる。 下校時にも教員たちが校門の前に整列し、 「本日もありがとうございました」 といって頭を下げる。 授業のときも教員は「ですます調」を超え「ございます調」で話す。 居酒屋の店員さんが注文を受けるとき
前回「アンダーマイニングを念頭に協会を回せ」の復習です。 会員がせっかく「手伝いたい」と言ってくれているのだから、さっさと頼んでしまえばいいのに、 何を頼めばいいか思い浮かばない 思い浮かんだとしても説明したり教えたりするのが面倒だ(自分でするほうが早い) 報酬を払うべきなのかそうでないのかわからない といった理由で、結局、頼まずに終わる。 そのうち会員のほうも「手伝いたい」とは言わなくなり、心が離れていく。 代表者が1人で孤軍奮闘している協会の、あるあるです。
会員のほとんどはジャパニーズだ顧客を理解することが会社経営において役立つのと同様、会員を理解することは協会を動かすうえで役に立ちます。 協会は「人の集まり」なので、会員をよく理解するということは「人」や「集団」について理解する、ということになります。 会員を理解するための第1歩は、日本人というものを理解することです。 あなたの協会の会員になる人はほぼ全員、日本人でしょう。 ですから日本人をよく理解すればするほど、協会を動かしやすくなります。 では現代の日本人の共通の特徴と