協会のFAQ革命
~「単なる情報提供ページ」から「会員獲得ツール」へ~
コールセンター
ウェブサイトのFAQページ
この両者には共通点が多い。
情報提供:コールセンターは電話で、FAQページはウェブ上で、疑問や質問に対応する。
サポート:コールセンターは直接対話を通じ、FAQページは書かれた内容を通じ、サポートを行う。アクセシビリティ:コールセンターは電話一本で、FAQページはインターネット接続さえあれば誰でもアクセスできる。
コスト削減:両者とも効率的なサービスを提供する手段であり、対話を効率化しコストを削減する役割も果たす。
世の中の企業では、ネット販売の売上が伸びるにしたがい、これまでのコールセンターの役割が変わってきているという。
従来のコールセンターは「顧客からの質問に答える場」「クレームを受け付ける場」といった、ある意味、売上に直結しない位置づけだったが、現在では「新たな売上を直接つくる受注センター」となっている。
実店舗への来客が減り、コールセンターへの電話を通して新たな商品を買うケースが多発している。
たとえば、家具量販店では、ネットで机を購入たい顧客からの問い合わせに対し、顧客のイメージに合う机や卓上ライトなどをコールセンターが提案することも増えている。
新たなカスタマージャーニーを、コールセンターが提供している。
コールセンターが売上を作っている。
昔のブラック企業は、営業部のオフィスに「売上グラフ」や「ノルマ達成グラフ」を掲げていた。
成績の良い営業マンはほめられ、ノルマ未達の営業マンばつの悪い思いをした。
今のブラック企業では、「売上グラフ」や「ノルマ達成グラフ」が、コールセンターに掲げられている。
さて、コールセンターとウェブサイトのFAQページこの両者に共通点が多いとすれば、コールセンターのこの変化を、FAQページにも応用できるのではないだろうか。
つまり、FAQページが売上を作るようにできるかもしれない。
いろんな協会のウェブサイトを見ると、FAQページが手薄になっているのが多い。
「FAQページなんて大して役に立たない」
「FAQなんて、ありそうな質問と答えをいくつか書いておけば大丈夫だろう」
などと、適当に思っているのだろう。
だがこれからは、その認識は間違いになる可能性が高い。
実際のところ、「FAQページの良し悪しで集客する力も変わる」という説は何年も前からあった。
とくに協会の場合、人は意外とそのFAQページを読む。
もともと、協会のFAQページはパソコンメーカーのFAQページとは性質が違う。
パソコンメーカーの場合、すでに商品を買った人がトラブルを解決するための情報を求めてFAQを読む。
用が済めばそれでおしまい。
FAQをすみずみまで読みたい人はいない。
だからパソコンメーカーのFAQページはすぐに答にたどりつけるように作る。
いっぽう協会の場合、まだ会員になっていない人が協会の考え方や活動内容を知りたくてFAQを読む。
なにか特定の情報を知りたいのではなく協会の全体を知りたくてFAQを読む。
小説を読むようなものだ。
だから協会のFAQページは協会の考え方や活動内容が熱く伝わる「読みもの」のように作るとよい。
すみずみまで読んでもらえるように面白く作る。
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「FAQはくそ真面目に作るもの」という思い込みは外そう!
読んで面白いFAQも、あっていい。