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カルトと協会
今回はちょっと微妙な話を誤解を恐れずに書く。
勧誘されました
昔、地下鉄内で危険なガスをばらまいた宗教団体があった。
その団体が全国的に有名になる少し前、筆者自身がその団体の勧誘を受けたことがある。
古い知り合いから10年ぶりくらいに突然電話がかかってきた。
「ユーに見せたいメチャクチャ素晴らしいものがある、近いうち山梨に遊びに来ないか」
と言われた。
(なんだよユーって…)
あとで考えてみれば、その山梨とは、後にその宗教団体の本部があったとされる山梨県のK村のことだったんだろう。
当時、筆者はサラリーマンをしていて、東京の中野という地区に住んでいた。
JR中野駅の北口で、頻繁に象のお面をかぶった人たちが集団でダンスをしているのを、通勤電車に乗るたびに横目で見ていた。
しかし、その頃はまだ、山梨県のK村と中野駅の象のダンスが何かしらつながっているとは全然知らなかった。
その団体がそのあとどうなったかは、皆さんご存じのとおり。
それはともかく、良くも悪くも、協会運営は宗教から学べることが多々ある。
このブログでもごくたまに宗教の話を書くことがあるが、今回も久しぶりにそっち系の話をしようと思う。
実は、カルトを深掘りして研究している人の話を聞く機会があったので、その内容をメモ魔になって記録し、ここに箇条書きで披露する。
協会の参考にされたし。
以下はメモ
カルトに特にハマりやすい年代は2つ
一つは20歳前後の若者。大学に受かった後、目的がなくなる。
新たな目的が欲しくて入信する。
もう一つは男性の場合60代、女性の場合50代。
男性は定年退職。
女性は子育てが一段落したとき。
何もなくなった時の空虚さからハマる。
協会に入りやすいのもそういう年代なのかもしれない。
カルトにハマる理由
同じ主張の規範の人たちの集団で居心地が良い。
職場の飲み会などと同様、共通の話題で居心地が良い。
孤独だからではなく、社交的な人も入る。
カルトのイメージと実態の違い
一度ハマると抜け出せないイメージがあるが、実際は違う。
カルトは大量の人が入り大量の人がやめる。
流入も流出も多い。
つまりガンガン入信しガンガンやめる。
マインドコントロールとは
案外、ありふれた手法が多い。
単純に、入信検討中の人をみんなで親切に扱うだけで、けっこう入信する。
会社で新入社員に丁寧に教えると離職しないのと似ている。
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そうやって、思想や考え方の規範にだんだんと慣れてもらい、緩やかに、自然に人間を変えていく。
されている方は気付かない。
急なマインドコントロールは早く冷めるが、ゆっくりと時間をかけて変化させれば、その変化は冷めにくくなる。
(そういう意味では、世の中のいかなる集団も何らかのマインドコントロールをしていると言えるのかもしれない)
協会への応用
これらのポイントは、カルトという極端な例から取り上げたものだが、協会運営、コミュニティ運営においても、人々が集まる理由や離れる原因について考えさせられる。
特に、
どのような形で人々が組織に対して忠誠心を持ち、活動に熱心になるか
または逆に離れていくか
その心理的メカニズムを理解することは有用。
最終的には、どのような集団であれ、
核となる価値観や信念、目的を共有すること
一人ひとりが居心地の良さや充実感を感じること
が、集団の持続可能性と発展に大きく寄与する。
このような視点から協会やコミュニティを設計し、運営することで、より強固で活動的な組織を築くことができるだろう。
その過程での学びや気づきは、社会生活においても有益な洞察を提供してくれるはずだ。
興味がある方は、「宗教に学ぶ協会設計」という教材を通じて、これらの概念やアイデアをもっと深く掘り下げてみることをお勧めする。