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ショートショート集

19
無料で読める他愛のないショートショート集です。使用させて頂いているお題サイトはこちら▷http://nicolo.web.fc2.com/
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#小説

一緒に空を掴む夢を見ようか

無理、絶対出来っこない。 お父さんから教えられたギターは、ぼくに向いてなかった。本来は重…

haru
3年前
40

ネオンシャワー幻想

救世主なんて、どこにもいない。 私は潰れかけたソフトケースの箱からタバコを一本取り出した…

haru
3年前
38

女の子は恋をしたら可愛くなるという、うそ

昔から、自分が大嫌いだった。 小学校も中学校も高校もクラスの中では下位カースト、ヘアアレ…

haru
3年前
62

世界が始まる音が鳴る

つまらないのは、世界の方。 大学を卒業後、ベルトコンベアに載せられるように就活をした僕は…

haru
3年前
35

さくらのあしあと

春になるたびに思い出す、私の淡き一瞬。 好きとか、恋とか、そういうの分からなかった。 剣…

haru
3年前
41

最高を演出しろ

舞台に座る彼は、輝いていた。 パリッと着こなされた艶やかなスーツ、ライトを跳ね返すような…

haru
3年前
17

錆色の心臓に水を差す

嫌い。親が嫌い。学校が嫌い。他人が嫌い。 中学校に入ってから、私の毎日は暗雲が立ち込められたものだった。親の勧めによって受けされられた私立のそこそこ頭の良い女子中に合格して、公立の中学校に進学する小学校で仲の良かった友達とは離れ離れになった。 私の身体は登校しようとするたびに頭痛や腹痛を引き起こし、自然と布団に潜んで部屋に閉じこもるようになっていった。朝早くから出勤する両親には黙ったまま、こうして休み続けていることが知られるのも時間の問題であろうと分かりながら、私は全てを

理想原子

化学とか、なくなればいいのに。 お昼ご飯が終わった午後の最初の5時限目、私はほぼ真っ白と…

haru
3年前
14

種蒔き花咲き世は美しき

僕が、君を忘れることはないだろう。 桜の花弁が落ちるスピードが秒速5センチメートルだとか…

haru
3年前
9

陽だまりにキス

あぁ、なんて君は美しいのだろう。 クリスマスのオーナメントが欲しいと言ったのは僕の不器用…

haru
3年前
8

信頼の弾丸が僕を抉る

「ああ、そう」と僕は呟いた。 僕が2歳の時に隣の家に引っ越してきた同じく2歳だった君が、仲…

haru
3年前
8

光陰の矢をつかまえろ!

何度目の、卒業式だろう。 欠伸を噛み殺しながら、僕は着古した制服に身を包み、胸元には造花…

haru
3年前
10

拒絶された瞬間気付く恋

彼女は僕に惚れている、と思っていた。 塾講師になってから2年が経った。大学の片手間でアル…

haru
3年前
9

役得ってやつですか?

飲み始めてから、4時間が経った。僕の目の前に座っている幼馴染は、すでに酔っ払っている。 残業続きの仕事から解放された本日は金曜日で、会社の最寄駅から電車に乗ろうとしたタイミングで、唐突に電話がかかってきた。聞こえてきたのは疲れた幼馴染の声で、「今夜空いてるでしょ、飲みに行こう」と僕の予定も聞かず、彼女は当たり前のように告げた。確かに、確かに、空いている。付き合っている彼女もいなければ、一緒に飲み歩く友人もいない。それはそうだが、実感をするたびに少し寂しくなる。家に帰れば、待