大学一年生の時に読みたかった本20
はじめに
今回は私が大学一年生の時に読みたかった~と後悔している本を紹介したいと思います。この手の記事はネット上にも多いですが『科学革命の構造』など古典的名著を読むようにしむけるものが大部分です。ですがこの手の本は読むべきときが来てしまったら結局読まされる(あるいは読みたくなる)ことになるので今回は完全にスルーします。
そこで、この記事では大学生にとって実用性のある本に絞って紹介していきたいと思います。基本的に読みやすい本しか選んでないです。
※一応文系男子大学生を想定してます
1.イシューからはじめよ
まずはビジネス書の金字塔『イシューからはじめよ』です。この本はビジネス書ではありますが、レポート作成やサークル活動、アルバイト、就活で大変役に立ちます。ありとあらゆる問題に対しどのように向き合えば解決することができるかが書かれている本です。
特にサークル活動で酷い運営をしている連中(たくさんいますよ)と戦う武器にもなりますし、この本に従って何か問題解決に取り組むと就活で話せるガクチカになります。単純に仕事ができる人はサークルでも重宝されますし……。この本読んでおけばサークル活動や就活がどんなに楽だったか……悔やんでも悔やみきれません。
ほかにもビジネス書だと『会議の教科書』や『計画するスキル』『いつも「時間がない」あなたに』『未来は予測するものではなく創造するものである』なんかは大学生にも役に立つことが多いかもしれません。
2.論文の教室
押しも押されぬ論文指南書の金字塔、『論文の教室』です。この本は卒論をいざ書こうと思った時に読んでもいいのですが、普段のレポートを書く時にも非常に役立ちます。
というのも就活では論文の評価や授業のGPAが結構見られます。もちろん良いGPAを叩き出すためには良いレポートを書くことが必須です。私がこの部分決して得意ではなかったので、この本を早く読んでいればもっと良いレポート書けたのにな……と私は大学四年生のときすごく後悔したのでした。
3.脱マウス最速仕事術
仕事術とありますが、大学生にとってもパソコンは必須スキルです。早く操作できて損することなんてありません。一発読むだけでキーワードへの理解が深まり時短効果がすぐ出るヤバイ本なのでもっと早く読んでおけばと思いました。
4.勉強の哲学
大学っていうのは結構勉強をすることになる場所なのですが、勉強って結局なんなん?ということが書かれたのがこの本になります。「勉強の有限化」のために先生が必要であること。勉強し続けると「ノリが悪くなること」など本質が書かれた数少ない読みやすい本です。
5.教養の書
こちらはなぜ教養が必要なのか?という堅苦しい話について書かれた本ではありますが、軽く認知バイアスや相対化など重要な考え方にふれることができます。語り口もすんごく軽くて読みやすい一品です。一般教養の授業しんどいなと思った時、この本を読んでいればもっと意欲的に参加できたのに……と後悔してます。教養関係だと『聖書と名画』は読んでもいいかもしれません。
6.疑似科学と科学の哲学
政治にしても宗教にしても何にしても案外つきまとってしまう科学の問題のなかでも特に興味をそそられる「疑似科学」と「科学」ってどうやったら見分けられるの?という疑問について哲学的に書かれた本です。哲学とは言っても問いはすんごく日常的なのでぐんぐん読めてしまいます。この「疑似科学」と「科学」をどう見分けていくかの発想はそのまま「社会科学・人文科学って結局どのへんが科学なん?」ってありがちな疑問につながっていくので早いうちに読んでおけばよかったなと思います。類書としては『科学哲学への招待』が面白いです。
7.フェイクニュースを科学する
デマや陰謀論に騙されたくはないですよね。この本ではフェイクニュースの特徴やなぜフェイクニュースが広がってしまうのかが科学的に解説されてます。この本を読んでから大学生になればSNSなどで変な議論にいちいち反応してしまったり惑わされたりすることはなかったのに……と後悔です。
8.論理的思考のコアスキル
論理的思考はなんやかんやで重要です。レポートを書くにしても人と議論するにしてもどうしてもつきまとってきます。この本は学者ではなくコンサル出身の方が書いた本ですがすごく明瞭でわかりやすいです。また文系の学問で非常に重要となる統計、この統計がなぜ必要なのかがすごくわかります。論理的思考には統計が必須なのです。このことをもっと早くわかっていれば……と後悔してます。
9.統計学は最強の学問である
さて、さっきの本で統計学が必要とわかれば統計って結局何なの?という部分が知りたくなってきます。ここで読みたかったと後悔しているのがこの本。数学的な内容は最小限に一番知りたい統計って結局何がわかるの?ということが非常によくわかる本です。この本を読んでおけば論文に出てきがちな統計の数字が理解できたのに……とめっちゃ後悔してます。類書では反社会学講座がおすすめです。
10.史学概論
文系の学問をしているとどうしてもつきまとうのが歴史です。政治にしろ経済にしろ経営にしろ結構歴史的な視点を持たなくてはいけない場面が出てきます。その際に読んでおけばよかったなと思ったのがこの史学概論。すごく難しそうな本に思えますがこれが案外読みやすくて、歴史ってほんとに必要なの?歴史って本当に意味あるの?といった疑問に明快に答えてくれます。歴史関係だと「歴史学ってなんだ?」「歴史を哲学する」もおすすめです。
11.お金の向こうに人がいる
大学生になってはじめて自分でお金を稼ぐ人も多いはず。あるいは自分で扱ったこともない金額を一気に手にして困ってしまうひともいるかもしれません。そんなときお金って結局なんなん?ということを教えてくれる本があれば……と思っていました。それがこの本です。この本一冊読んでるだけで甘い話には簡単に騙されなくなるはず。世界観の変わる最高の一冊です。
※一部無料公開しているそうです。
11.ニューカルマ
選書唯一の小説。アルバイトやボランティア活動など、誰かのために働きはじめた大学一年生の頃に読んでおけばよかったなと思う小説です。働くということは何なのか。スーパースターになりたかった主人公に涙なしではいられない感動の一作です。
12.身体はトラウマを記憶する
現代社会結構ストレスがたまります。それは大学生も全く一緒。そのストレスが身体に与える影響と、そこから逃れる方法について書かれた一冊です。この本に関しては現代社会で生きていくのに必須必携の書と言えると思います。
13.痴漢外来
痴漢という性犯罪にいかに対処していくかについて書かれた一冊です。性犯罪の依存性、依存の怖さが語られています。アルコール依存とは違い厳然たる被害者が存在する痴漢の事例を通してさまざまな依存症とどう向き合うべきか考えるきっかけとなる良書です。闇落ち大学生にならないためにも必携と言えるでしょう。
14.功利主義入門
人文学の生んださまざまな思想のなかでもっとも人類に華々しい功績を残した功利主義という考え方。この功利主義を学ぶことで倫理学に入門していこうという内容の趣旨の本です。昔マイケル・サンデルが流行った時トロッコ問題以外よくわかんなかった私もこの本はすごく理解できました。AI時代のトロッコ問題について考えるときや、広くあらゆる政策について考えるときに絶対に役に立ちます。読んでおけばよかったなと思います。政策について考えるときにはあとは『多数決を疑う』や『きめ方の論理』が抜群に面白いです。
15.はじめての哲学的思考
哲学のイメージを変えてくれる一冊です。くだらない思考実験や極端な二項対立。そんなものに騙されず、考えてもしょうがないことに延々と悩むような不毛な哲学もどきを止めてくれるとてもいい本です。無駄なことを随分と考えてたなと読んだときすごく反省しました。大学一年生にぴったりの内容だと思います。類書としては『哲学思考トレーニング』という本がもっと突っ込んでておもしろいです。
また、この本に限らずちくまプリマー新書は高校生でもわかりやすく面白く大事なことが書いてある本が多いです。もし、大学生に戻ったらちくまプリマー新書を全部通読したいと思ってます。
16.反哲学史
次に『反哲学史』を紹介します。この本は、いわゆるカントとかデカルトとかアリストテレスとか普通にパッと思い浮かぶザ哲学者についてわかりやすく解説した本です。大学の講義では「カント的に~」とか「デカルトの二元論が~」とか知ってる前提でばんばん哲学偉人の名前が出てきます。この人たちのざっとしたイメージをこの本で掴んでおくと講義でどんだけ名前が出てきても困りません。読んでおけばよかったなと思いました。
17.非モテの男性学
モテない人限定ではありますがこじらせないためにも絶対にこの世界に必要な本です。
18.読みたいことを、書けばいい。
大学生はありあまった時間を使ってくだらない文章をネットに書いてしまいがちな人種です。そんなくだらない時間の使いかたをしないためにも大学一年生の時にこの本を読んでおけばととっても後悔してます。
19.業界地図
就活前に一度はちゃんと業界を一望しておきましょう。ちゃんとどの業界に行きたいのか検討しましょう。ってめっちゃ大学一年の時の自分に対して思ってます。ある程度行きたい業界が決まったら「図解入門業界研究 最新 総合商社の動向とカラクリがよ~くわかる本」的な本とか「図解即戦力 商社のしくみとビジネスがこれ1 冊でしっかりわかる教科書」とか読んでまじで本当にやりたい仕事なのか考えられればよかったなと後悔です。
20.人生の目的論
本は何でも構いませんが、就活は本当に大事です。この本を大学一年のときに読んで、それからずっと虎視眈々と準備をしてきた人と、いきなり3年生になって闘うというのは本当にしんどいと思います。