拝啓、車椅子の俺へ 第一章 その弐
当時は、女子のバレーボール部が強かった。全校集会でいつも表彰されるから相当強かったのだろう。夜遅くまで練習していて、父兄が迎えに来るのが日常だから、その頑張りは相当なものだったと思う。ある日の夜、寮のレクリエーションで体育館に入ったら、バレー部の練習を目の当たりにすることができた。まず、空気が違うのだ。ピリピリとした緊張感が張りつめた空気。その雰囲気の中、「出ろ!コートの外に出ろ!」と顧問の先生が目を吊り上げて怒鳴っている。怒鳴られているのは、クラスの女子だ。「お前みたいな下