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お馬の勉強

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じぃちゃんこと大村義人が馬を深く理解するために参考になった記事を収集しています。
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2024年9月の記事一覧

流鏑馬神事の事故について考えたこと

流鏑馬神事の事故について考えたこと

先ずは負傷された方々の1日も早いご回復をお祈りいたします。

2024年に発生した流鏑馬神事に関連する2件の事故について解説します。 大村義人

先ずは、2024年の9月16日鎌倉での流鏑馬神事の練習中に起きた事故について。
さらに、2024年10月27日に発生した、宇都宮での流鏑馬神事中の事故について。

鶴岡八幡宮の流鏑馬神事練習中の事故報道で得たニュースを総合すると

鶴岡八幡宮で開催される

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鞍上の狼 第2部

鞍上の狼 第2部

B地点 『鞍上の子犬』



6月。梅雨に入った最初の土曜日。僕は臨空乗馬クラブにいた。二週間前、僕はこの乗馬クラブで乗馬ライセンス5級試験に合格し、今は正式な会員としてここにいる。
僕より年上だろう大人の会員の姿が目立つ中、小学生やそれよりも幼い子供の姿もちらほら見える。何世代年上だろうと年下であろうと、彼らは皆『先輩会員』だ。
不思議な感じがする。趣味でやってた草野球やフットサルでも、違う世

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落馬して思う事

落馬して思う事

乗馬をしていて、落馬はつきものだと思っている。私は特段、運動神経が良いわけでもないからそう思うし、大学生の頃、ウィンドサーフィンをやっていたからかもしれない。ウィンドサーフィンをしていて沈(チンと読む。要するにうまく乗れずに海に落ちること)を経験しないなんてことはあり得なかった。まぁ海に落ちるから、そこまで痛くはない。ただ冬に沈をすると寒くてたまらないので(海水の方が温かいので、海の中はまだ良いの

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「天高く馬肥ゆる秋」は本当なの⁈

「天高く馬肥ゆる秋」は本当なの⁈

(2024.10.3  タイトルと記事の編集済み)

まだまだ暑い日が続いていて、秋は何処?と感じる毎日ですが、いかがお過ごしですか?

食欲が増す秋の季節を「天高く馬肥ゆる秋」と表現することがありますね。

人間も秋には涼しくなって減退していた食欲が回復しますし、なんといっても美味しい「秋の味覚」に囲まれるので食欲が増すのもわかります。

そんな事を思いながらお団子を食べたくなり、
ふと考えたの

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与那国馬と共に生きる島民の物語 〜風と共に駆ける絆〜

与那国馬と共に生きる島民の物語 〜風と共に駆ける絆〜

序章:与那国島と与那国馬の歴史

沖縄県の最西端に位置する与那国島は、広大な青い海と自然豊かな風景に包まれた美しい島です。この小さな島は、古くから人と自然が共生する場所であり、その中でも特に重要な存在が与那国馬です。与那国馬は、他の馬に比べて小柄でありながら、驚くべき持久力と強靭な足腰を持ち、島民にとって欠かせない存在でした。彼らは農作業や荷物の運搬、さらには人々の移動手段としても重宝され、島の生

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余生馬と歩むひとのために【牧場の作業を手伝う】~夏・北海道日高町にて~

余生馬と歩むひとのために【牧場の作業を手伝う】~夏・北海道日高町にて~

馬を生きる馬って可愛いですよね。
ポニーの乗馬は子どもたちに大人気だし、競走馬はファンの注目を浴びています。

農業用機械が発達する以前は、馬も大切な家族の一員でした。
田舎の古い家に行くと、場所によってはひとが生活する建物の中に馬の部屋の跡が残っているなど、大切にされて一緒に生活した様子を見ることが出来ます。

皆さんは馬の一生について考えたことはありますか。
生き物なので、生を受け育ち、いつか

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番外編7 習性を知れば馬は怖く無い❸ 馬のパーソナルスペースを考える

番外編7 習性を知れば馬は怖く無い❸ 馬のパーソナルスペースを考える

前回は馬が何に驚くの?という記事を書いてみました。

さて、あなたは他人との距離に悩んだことがありませんか?
人と人の間の距離感の取り方は、時に難しいことがありますよね?
離れすぎていればよそよそしい気がするし…
かと言って
近すぎると圧迫感を感じたり、緊張してしまったり。

人と馬の間の距離の取り方も、知らないと馬を緊張させてしまったり、馬から舐められてしまって、言うことを全然聞いて貰えなくなる

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乗馬ライダーの忘備録❶手前問題を考える 

乗馬ライダーの忘備録❶手前問題を考える 

ヒヒーン❣️
馬に関するエッセイを書いているじーちゃんこと大村義人(ペンネーム )です。さて、今回は手前のことを考えてみました。乗馬における「手前」とは、馬が走る際に、どちらの前脚を先に出すかという動きのことを指すことはご存知の通りです。
特に「駈歩(かけあし)」や「襲歩(しゅうほ)」といった速い歩法で使われます。

馬場などの限られたスペース内で駈歩を出すときには、どこかで曲がるコースを取らない

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乗馬ライダーの忘備録❷ 軽速歩を(馬と)考える

乗馬ライダーの忘備録❷ 軽速歩を(馬と)考える

こんにちは♪
乗馬ライター&ライダーのじーちゃんです。
9月の始めに宗像でウエスタンのレッスンを受けて来ましたが、秋の気配はいずこ?というような暑さでギブアップでした⤵️

さて、ウエスタンスタイルの乗馬では軽速歩はしないとかいわれていますが、外乗などで長時間を速歩で移動する場合には、軽速歩ができたほうが楽です。
馬にも負担がかからないですしね。



軽速歩ですが
研究すればするほどわからなく

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馬と体温調節 エンデュランスに憧れて❺ (ローズ🐴との対話つき)

馬と体温調節 エンデュランスに憧れて❺ (ローズ🐴との対話つき)

🐴とともに走るマラソン競技と呼ばれる🐴エンデュランス競技では、馬の健康管理が勝敗の鍵とされています。

この健康管理には、心拍数、体温、水分補給、怪我や故障の防止などの要素があります。レースでは馬を走らせる選手の技量が大切なのは言うまでもありません。しかし走らせるだけでなく、馬を休ませたり、水分を補給させるサポートチームの役割も大きいので、チームレースの側面があります。

以前紹介した、村山由

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番外編8 乗馬者( ライダー)が馬は「馬耳東風」なのか?を考えてみた

番外編8 乗馬者( ライダー)が馬は「馬耳東風」なのか?を考えてみた

馬耳東風とは?
「馬耳東風」は、中国の古典から由来する四字熟語で、人の忠告や意見を全く気にせず、聞き流す様子を表します。言葉の意味を分解すると、以下のようになります。

馬耳(ばじ):馬の耳

東風(とうふう):東から吹く風

つまり、「東風が馬の耳を通り抜けていくように、馬は風が吹いていることに全く気に留めない」ということから、人が何かを言っても、それを気にせず受け流してしまう態度を指す言葉です

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