辛い過去を書き換えるイメージ療法。イメージが苦手な人でも大丈夫!
「心のストレッチルーム」前田泰章です。
当ルームのカウンセリングは、話を聴くだけではない問題解決型です。
📢このnoteでは、日本ではさほど主流ではない「問題解決型カウンセリング」をより多くの方に知ってもらいたく、情報発信をしています。
辛い過去に悩まされていませんか?
当ルームでは、辛い過去の記憶をたびたび思い出してしまう相談者さんに、「辛い過去を書き換えるイメージ療法」をおこなうことがあります。
過去を書き換えるというと、えっ、記憶を消すの?と、少し怖く感じる方もいるかもしれませんがご安心ください。
記憶を消すわけではありません。
記憶に対する捉え方、考え方、印象などを変える方法です。
2つのイメージ力アップ法
この心理療法は、名称の通りイメージをおこない辛い記憶を書き換える方法ですが、「イメージが苦手」という方もおられると思います。
そのような方に、まずはちょっとしたイメージ力UP方法を2つご紹介しましょう。
★1つ目の方法は、「目の動き」を使います。
たとえば、昨日食べたカレーライスをイメージする場合。
カレーライスという文字をイメージするのではなく、お皿に盛られたスパイスの香りただようカレーライスをイメージすると思います。
そのときに人は無意識に目が上を向きます。
つまり、脳にアクセスしているわけです。
この「目を上に向ける」ということを意識的におこなうだけで、映像をイメージしやすくなります。
★2つ目は、「実物を見る」方法です。
近くにあるものを見てください。
そして目をつぶり、その映像を思い出してください。
このように、ちょっと前に見たものを思い出します。
これがイメージするということです。
それがわかると、簡単にイメージできるようになっていくものです。
イメージというのは、見たことも聞いたこともないものを創造することだけではありません。
思い出すこともイメージすることなのです。
さあ、イメージの準備は整いましたね。
次に、イメージ療法の基になっている心理療法、NLP(神経言語プログラミング)のお話です。
人は出来事に苦しんでいるわけではない
嫌な出来事に遭遇すれば、だれでも「つらい」「苦しい」「悲しい」といったネガティブな感情になります。
けれども、ふつう感情は長く続きません。
徐々に薄れていくものです。
それなのに、ネガティブな感情が長く続いたり、何度も繰り返し襲ってきたりするのであれば、その原因は、「嫌な出来事」にあるのではありません。
多くの場合、脳の中でつくり上げた「イメージ」に原因があります。
たとえば、学生時代、告白して失恋した思い出が、青春のキラキラしたイメージとして記憶されていれば、思い出しても嫌な感情は起こらないでしょう。
逆に、胸がきゅんとしたり、温かい気持ちになったり、ポジティブな感情になると思います。
けれども、同じ失恋した思い出が、暗いどんよりした映像としてイメージされていたらどうでしょう。
「つらい」「悲しい」という感情が沸き起こります。
このように、感情は、「出来事→イメージ→感情」というプロセスで生まれ、どのような感情が生まれるかは、イメージに左右されます。
そのため、感情を無理に変えようとしてもうまくいきません。
イメージを書き換える「NLP」とは?
そこで、マイナスなイメージをプラスのイメージに変換することで、感情をコントロールしようというのが「イメージ療法」です。
ここでのイメージ療法の基になっているのが「NLP」です。
NLPとは、“Neuro Linguistic Programing” の頭文字からつけられた名前で、日本語では「神経言語プログラミング」と呼ばれます。
1970年代にカリフォルニア大学に在籍していた、リチャード・バンドラーとジョン・グリンダーによって提唱された心理療法です。
NLPは、人の思考・行動パターンを変化させることで、感情のコントロールのほか、コミュニケーション力や目標達成力を高めたり、ビジョンの発見を助けたりする効果があると言われています。
実際、さまざまなスポーツ選手や世界的なビジネスマンが実践している手法です。
では、NLPを複合的に使った事例を1つご紹介しましょう。
複合的NLPを実践したBさんの事例
NLPには、たくさんの手法がありますが、いくつかの手法を複合的に利用しても効果があります。
Bさんは、自分が経験したことではないにもかかわらず、2011年3月11日に起きた東北大震災の映像を思い出すと怖くて涙が止まらなくなるので困っていました。
家や人がものすごい勢いで津波に流されているイメージがしょっちゅう頭に浮かんできて、それをあたかもその場所で自分が目撃しているように感じてしまうというのです。
そこで、私は、次のような手順でNLPを使ったイメージ療法を行ってもらいました。
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(1)頭の上にスクリーンを思い浮かべ、そのスクリーンに津波のシーンを映し出してもらいます。それを映画のワンシーンとして自分が見ているとイメージし、当事者から傍観者へとイメージを変換します。
(2)海の水がすべて流れて、更地になったところをイメージしてもらいます。そこに、花咲かじいさんがやってきて桜の種を大量にまきます。すると、たくさんの芽が出て成長し、立派な桜の木になります。
(3)桜が満開になって、スクリーンは桜のピンクでいっぱいになります。そのスクリーンをどんどん大きくしていきます。桜のほのかな香りも感じます。
(4)桜の木のまわりに小鳥や動物が集まってくる様子をイメージします。小鳥が枝に止まって、ちゅんちゅんとかわいらしい鳴き声を聞かせてくれます。桜の木の根元には猫が気持ちよさそうに日向ぼっこしています。
(5)画面からかわいい猫が飛び出してきます。その猫を抱っこしてあげて、そのふわふわのやわらかい感触を感じます。
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私が声かけ(ナビゲート)しながら、怖いイメージをどんどん明るく楽しいイメージに変換させていくことで、Bさんの気持ちは、その場で楽になっていきました。
また、このようなイメージ療法を繰り返すことで、震災の映像を思い出すこともなくなりました。
まとめ
辛い過去を書き換えるといっても、記憶を消すわけではない。記憶に対する捉え方・考え方・印象などを変える方法。
人は出来事に苦しんでいるわけではなく、脳の中でつくり上げた「イメージ」に反応しているだけ。
NLPは、人の思考・行動パターンを変化させることで、感情のコントロールする方法。
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