#98 成長マインドセット理論:心の奥底に秘めた成長の可能性を探る
前回は、原田先生の「心のコップ理論」の紹介をしました。
その心のコップ理論とは、
人は大きく分けると、心のコップが上を向いている人と、下を向いている人の2つのタイプに分けられます。
心のコップが上に向いている人は、置かれた状況を自分事として捉え努力できる人。
心のコップが下を向いている人は、置かれた状況を他人事として捉え、問題と向き合わおうとはせず不平不満を口にするだけの人。
のことを表します。
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心のコップ理論を参考に、小学生の特性や実態にあわせて、自分なりの経験をもとに理論を構築しました。
これは、1年生から6年生までどの学年でも活用できる理論です。
低学年のうちから指導すると、自己肯定感も高まりやすく、有効です。
心のマトリョーシコップ理論
マトリョーシカって知ってますか?
こんな人形です。
これは人形ですが、このコップバージョンがマトリョーシコップです。
心のマトリョーシカコップ理論というわけですが、ちょっと言いにくいので、マトリョーシコップと融合してみました。
心のコップが最初に上を向いたときのコップは、初めだれでも小さなコップなのです。
水が注がれると、小さなコップに入っていきます。
やがて一杯になります。
これ以上水が入りません。
さらに水を入れるためには、これよりも大きなコップが必要になります。
どうしたらコップを大きくできるのか?
努力をするのです。
自分で目標を見付け、続けることで、心のコップが一回り大きくなります。
そうすると小さいときにこぼれてしまった水も入ることになります。
また、いつかそのコップも水でいっぱいになります。
そのときは、また新しい目標をみつけて努力するのです。
その努力を続けていくことができる限り、心のコップは大きくなり続けます。
一度大きくなったコップは小さくなることはありません。
ですが、努力をやめたり、自分事で物事を考えなくなると、そのコップに穴があきます。
当然穴が開いたら水が流れでていきます。
せっかく努力してためた水が少しずつ流れていくのです。
そしていつかその中の水はなくなります。
再度努力をすることで、修復は可能です。
人生やり直すことができるのです。
人はいつからでも成長ができます。
その成長理論が、心のマトリョーシコップ理論です。
人が成長するには、「心」が大きくかかわっているのです。
それは昔からかわっていません。
次のような言葉からもそれがよくわかります。
この言葉は、アメリカ合衆国の哲学者・心理学者であるウィリアム・ジェームズのものとされていますが、同様の考え方はヒンズー教の教えにもあります。
ヒンズー教の教えでは
例えば、廊下で人とすれ違う際、あいさつをしなくてもいいと思っている人は、当然ですが自分から挨拶することはまずありません。
一方、挨拶したほうがいいとおもっている人は、自分から挨拶をしようと行動をおこします。
最初は挨拶するのに、ものすごいエネルギーを使うかもしれませんが、その行動を積み重ねれば、やがて迷いなく挨拶できるようになり、これが習慣となります。
不思議なことにあいさつできるようになると、自信がつき他のこともできるようになっていきます。
挨拶とは声の大きさを問うものではありません、挨拶が苦手であったとしても、目を見て会釈することだって立派な挨拶の1つです。
自分にあった挨拶をみつければだれでも取り組めると思います。
できることが増えると自信につながり、新たな目標をもって努力するようになります。
こうしたサイクルで人は成長していくのです。
その原点がわたしたちの「心」の持ち方なのです。
それではまた!