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JW464 国造いろいろ
【崇神経綸編】エピソード39 国造いろいろ
第十代天皇、崇神天皇(すじんてんのう)の御世。
ここは、磯城瑞籬宮(しきのみずかき・のみや)。
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崇神天皇こと、御間城入彦五十瓊殖尊(みまきいりひこいにえ・のみこと)(以下、ミマキ)は、天韓襲(あめのからそ)(以下、カラソン)を呼び出していた。
カラソン「読者のみなさん、お初にお目にかかります。我(われ)が『カラソン』じゃ。」
ミマキ「して『カラソン』は、どういった一族なのじゃ? 誰かの子孫なのか?」
カラソン「それが、よう分からんがです。事代主神(ことしろぬしのかみ)の子孫という説も有るみたいなんですが、それも、眉唾(まゆつば)と言いますか、決定打に欠けると言いますか・・・。」
ミマキ「そ・・・そうか。とにかく、汝(いまし)を波多国造(はた・のくにのみやつこ)に任じる。波多国とは、二千年後の高知県西部を指す地じゃ。よく治めるのじゃぞ!」
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カラソン「分かりました! ということで、我(われ)の御先祖様を祀(まつ)ることにしましたき。その名も、高知坐神社(たかちにますじんじゃ)です。祭神は、事代主神。そして、大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)と素戔嗚命(すさのお・のみこと)も合祀(ごうし)します。」
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ミマキ「左様か・・・。して、鎮座地(ちんざち)は何処(いずこ)になるのじゃ?」
カラソン「高知県宿毛市(すくもし)の平田町戸内(ひらたちょう・へない)になります。」
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ミマキ「そうか・・・。して、高知坐神社が、高知県の名の由来なのか?」
カラソン「それが、関係無いがですよ。『高知』というのは『高市(たかち)』から来(き)ちゅうとも言われちゅうし、そもそも、高知県の『高知』は、江戸時代に作られた地名ですき。」
ミマキ「そうか・・・。そうなるのか・・・。」
とにもかくにも、高知坐神社が創建されたのであった。
それから、しばらくして・・・。
彦坐王(ひこいます・のきみ)(以下、イマス)と、その息子たちが参内(さんだい)していた。
すなわち、神大根王(かむのおおね・のきみ)(以下、ノーネ)。
そして、袁邪本王(おざほ・のきみ)(以下、ザホー)である。
ついでに、狭穂彦王(さほひこ・のきみ)の姿もある。
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ミマキ「今日、汝(いまし)らに来てもらったのには、理由(わけ)がある。」
ノーネ「理由(わけ)無く参内、有り得ない。紙面を使うの、有り得ない。」
ミマキ「その通りじゃ。まず『ノーネ』には、三野国(みの・のくに:今の岐阜県南部)にて、領地を与える。三野後国造(みのの・みちのしりの・くにのみやつこ)として、励むべし!」
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ノーネ「心から了解! 心から爽快!」
イマス「大王(おおきみ)? これは、一体、如何(いか)なることにござりまするか?」
ミマキ「呆(ほう)けたことを申すな。伝承が有る上は、申し伝えねばならぬであろう?」
狭穂彦「して、我(われ)は、ついでに出演したわけですが、弟の『ザホー』にも何か有ると?」
ミマキ「その通りじゃ。『ザホー』は淡海国(おうみ・のくに:今の滋賀県)の解説をせよ。」
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ザホー「みなさん、お久しぶりです。『ザホー』って知ってますか? 私のことなんですよ。」
するとそこに、日嗣皇子(ひつぎのみこ)の妃、狭穂姫(さほひめ)(以下、さっちん)がやって来た。
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さっちん「父上! 狭穂彦兄上! 『ザホー』兄上! 『ノーネ』義兄上! お久しゅうござりまする。」
久しぶりの家族の再会。
会話は続くのであった。