JW661 拍子川の戦い
【景行征西編】エピソード32 拍子川の戦い
第十二代天皇、景行天皇の御世。
西暦82年、皇紀742年(景行天皇12)12月。
景行天皇こと、大足彦忍代別尊(以下、シロ)の一行は、それぞれの城に籠る、熊襲の川上(以下、カワ)と弟建(以下、おとたけ)を攻めたが、失敗に終わる。
そこで、神楽を演奏し、敵をおびき出す作戦に切り替えたのであった。
ちなみに、オリジナル設定ではあるが、隼人城に籠るのが『おとたけ』で、上井城に籠るのが『カワ』である。
野見「さぁさぁ! 大いに盛り上がるべし!」
リトル「うぎゃうわ!」
真白「ワンワン!」
ルフィ「キキッ!」
やぁちゃん「子供たちも、楽しんでおりまするぞ。」
カヤ「可愛らしゅうござりますね。」
影媛「ほんに・・・。」
百足「されど、まさか、襲国(今の鹿児島県)まで来て、神楽を舞うことになろうとは・・・。」
ワオン「文句を言うでない。」
百足「むむむ・・・。」
いっくん「とか、何とか言うて、けっこう楽しんでるやないけ!」
百足「それは『いっくん』様だけでは、ありませぬか?!」
小左「そのようなことはないぞ。」
えっさん「我も楽しんでおりますぅ。」
ヤヌシ「我も楽しんでいるなり!」
百足「『ヤヌシ』様まで・・・。遊びではありませぬぞ!?」
たっちゃん「まあ、良いではないか。我らが楽しんでおらねば、敵も引っかからぬ。」
百足「それは、そうですが・・・。」
一方、熊襲たちは・・・。
熊襲(い)「頭! 敵が、河原で、歌い踊っちょりますぞ!」
おとたけ「嘘だろ?! 何で楽しんでんだよ!?」
熊襲(ろ)「頭! 『おい』たちも加わりましょうぞ!」
おとたけ「何で、そうなんだ? おかしいだろ?」
熊襲(は)「『おい』は加わりたか!」
熊襲(い)「『おい』もじゃ!」
熊襲(ろ)「頭が止めても『おい』たちは、行きもす!」
熊襲(は)「そうじゃ! 行きもんそ! 行きもんそ!」
当然、上井城でも・・・。
熊襲(に)「頭! 隼人城の味方が、城から出てきて、踊っちょります!」
熊襲(ほ)「『おい』たちも、行きもんそ!」
カワ「そうだねぇ。楽しそうだから、加わっちゃおうかな。」
熊襲(へ)「まっこて、おもしろか拍子じゃ。盛り上がってきたぁぁ!」
熊襲たちは、踊り狂いながら、道を練り歩く。
そして、ある橋にて合流した。
おとたけ「兄さん? 俺たち、何で踊ってんだ?」
カワ「楽しいからに決まってるじゃないか!」
そのとき、鬨の声が沸き起こった。
シロ「今じゃ! 攻めかかれっ。」
タケ「命、惜しむな! 名を、惜しめ!」
もち「斬って、斬って、斬りまくれ!」
おとたけ「ほら、見ろ! 言わんこっちゃない!」
カワ「わおっ。驚きだね!」
ナッカ「覚悟ぉぉ!」
熊襲(い)「ぐはぁ!」
おやた「喰らえっ。正義の剣!」
熊襲(ろ)「グフッ!」
こうして、熊襲は、ことごとく討たれたのであった。
シロ「伝承では、全て誅殺したとなっておるが『カワ』と『おとたけ』よ。如何する?」
カワ「そこなんだけど、僕たち、まだまだ活躍しないといけないんだよね。」
おとたけ「だから、ここで死ぬわけにはいかないってことだ。」
シロ「なれば、此度は降るか?」
カワ「降るしか、なさそうだね。」
おとたけ「不本意だけどな・・・。」
夏花「ちなみに、熊襲たちが討たれた橋は、拍子橋と呼ばれておりまする。」
ウナ「鹿児島県霧島市の国分中央六丁目に、拍子橋伝説の碑が立っておりまするぞ。」
モロキ「ちなみに、神楽を催した川は、拍子川と呼ばれるようになりもうした。」
舟木「されど、二千年後は、異なる呼び名となっておりまする。」
モロキ「えっ?」
舟木「その名も、水戸川にござる。」
モロキ「されど、なにゆえ、変わったのでござる?」
舟木「ん? ロ・・・ロマン?」
カワ「わからないってことだね。」
おとたけ「普通に、わかんねぇって言えないのか?」
舟木「そ・・・そのようなこと言われても・・・。」
なにはともあれ、熊襲を討つことに成功したのであった。
つづく
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