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JW723 神櫛皇子出陣
【景行経綸編】エピソード7 神櫛皇子出陣
第十二代天皇、景行天皇の御世。
西暦93年、皇紀753年(景行天皇23)。
ここは、纏向日代宮の近く。
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若日子建吉備津日子(以下、タケ)の指導のもと、景行天皇こと、大足彦忍代別尊(以下、シロ)の皇子たちが、剣術修行に励んでいた。
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メジャー(12)「聞いてないよ。こんなこと・・・。」
五百彦「良いではないか! 名のみの登場では空しかろう?」
リトル(12)「俺は漲っておるぞ! えい!」
イッサ「えいやぁ!」
ひこにゃん「とぉう!」
ムック「それ!」
わかお「も・・・もう動けぬ。」
リトル(12)「そんなことで、どうする! 大和童男の剣捌き、とくと御覧じよ!」
タケ「よし! 今日は、ここまで!」
メジャー(12)「やっと終わった・・・。」
リトル(12)「兄者は、まだまだだな。」
メジャー(12)「汝とは違うのじゃ。」
タケ「して『ムック』よ。大王より呼び出しが参った。汗を拭うたら、宮に参内せよ。」
ムック「は? 我が?」
イッサ「先生? 『ムック』が、何か、やらかしたのですか?」
タケ「いや、よくわからぬ。」
ムック「我は、やらかすような男ではない。『リトル』と同じにしてくれるな!」
リトル(12)「同じとは、どういうことだ?! それに、俺は『リトル』ではない! 大和童男だ!」
タケ「とにかく、参内すべし!」
ムック「ははっ!」
こうして、神櫛皇子こと『ムック』は参内し、『シロ』と面会したのであった。
シロ「おお! よう来た。汝に与えたき命が有る。」
ムック「我に?」
シロ「うむ。近頃、瀬戸の海にて、悪しき魚が暴れておるそうなのじゃ。」
ムック「瀬戸の海と申せば、瀬戸内海のことにござりまするな?」
シロ「うむ。詳らかに申せば、伊予二名島の海に現れるそうじゃ。」
ムック「伊予二名島と申せば、四国にござりまするな?」
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シロ「うむ。更に詳しく申せば、讃岐国の海に出るらしい。」
ムック「讃岐国とは、二千年後の香川県にござりまするな?」
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シロ「その通りじゃ。」
ムック「して、その悪しき魚を討てと?」
シロ「そうじゃ。誰を遣わすべきか悩んだが、汝を措いて他にはないと思うてな。」
ムック「かたじけのうござりまする。兄弟の中で、我が初めて、丈夫として取り立てていただけたこと、心底より謝し奉りまする。」
シロ「危なくなったら、すぐに報せよ。」
ムック「ははっ。」
使命を帯びた「ムック」は、早速、讃岐国に向かった。
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ムック「ここが、讃岐・・・。」
タケ「私が、鬼を退治た地じゃ。」
ムック「先生!? 来ておられたのですか!」
タケ「合いの手じゃ。」
ムック「心強うござる。」
そこに、讃岐の民がやって来た。
民(い)「『タケ』様。お初にお目にかかりまする。『サントス』と『アマンダ』の子、『カルロス』にございます。」
民(ろ)「我は『ナビル』の子、『ホセ』じゃ。」
ムック「ん? サントス? アマンダ? ナビル?」
タケ「三人とも、私と共に、鬼を退治た者たちじゃ。そうか・・・。皆、常世に旅立ってしもうたか・・・。」
カルロス「もう、ええ歳だったけん・・・。」
ホセ「ほんでも、我らが居るんで、御心配なく!」
タケ「うむ。頼りにしておるぞ。」
ムック「して、悪しき魚とは?」
カルロス「とてつもなく大きな魚じゃ。」
ムック「どれくらい大きいのじゃ?」
ホセ「人を呑み込むことも出来るくらいじゃ。」
ムック「そんなに大きいのか!?」
悪しき魚を退治することは出来るのか?
次回につづく