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時と共に分からなくなっていくものは確実にあって、私はそれらを繋いでいたいし、時間の中で迷子になりたい。結び目みたいな、窓硝子みたいな、内と外の間にいる、季節の変わり目のような人でありたい。

Sakurako.
1日前

明日から戦争がはじまる

家の外では工事をしていた。 戦争の準備だ。 長い長い階段を登った所に私たちの家がある。 明日から戦争がはじまる。 けれど私たちには関係がない。 徴兵もされないし被…

Sakurako.
3日前
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傷口を癒したいのか変形させたくないのか分からない葛藤

Sakurako.
1か月前
1

2024.7.26

もう会えなくなった人や戻れない居場所のことばかり考えている、最近は 昔読んだ本と映画と現実が 混沌としておしよせてくる 微かな匂いと埃被った時計の針、本の山、 吸…

Sakurako.
2か月前
1

『傷口をお気に入りのブラウスで覆うことは治療になるのかな』

『傷口をお気に入りのブラウスで覆うことは治療になるのかな 』 装いが計り知れない可能性を秘めていることにたまに怯えてしまう。 変わらなくていいこともあって、でもそ…

Sakurako.
2か月前
2

マイ・ファッションストーリー(最近の)

2024年6月23.5日 記 改めてファッションについて考えてみた。 最近、ファッションやアートがどうたらみたいな話をする機会が高校生の時に比べて減ったし、かと言ってしな…

Sakurako.
3か月前
8

202?.spring

喫茶店で絵を描きたい気分!に急になって、急いで百均でノートとボールペンを買って喫茶店に向かった。うさぎを抱えたアフロヘアの女の子を描いた、11月の週末。その日買っ…

Sakurako.
6か月前
2

水 / 20240308

忘却、忘却について考えている。 夢を見た。懐かしいところ。 楽しいだけの記憶が手から滑り落ちて、現実に残ったのは塞がったピアスの跡。 鳩の鳴き声を聞いたのは久しぶ…

Sakurako.
6か月前
4

装いと共鳴

ファッションって愛おしいなといつも思っている。 少しがんばらなきゃいけない時、自分に寄り添ってくれるような柔らかい色の服を選ぶ。 強い人に見られたい時は、メンズ…

Sakurako.
9か月前
8

淡い春

時々、学生生活がとても恋しくなる。 高校生の時、学校に行けなくなって転校した。 大学生になって、数週間で行けなくなって辞めた。 そんなことばかりで、いつも突然で、…

Sakurako.
10か月前
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時と共に分からなくなっていくものは確実にあって、私はそれらを繋いでいたいし、時間の中で迷子になりたい。結び目みたいな、窓硝子みたいな、内と外の間にいる、季節の変わり目のような人でありたい。

明日から戦争がはじまる

家の外では工事をしていた。
戦争の準備だ。
長い長い階段を登った所に私たちの家がある。

明日から戦争がはじまる。

けれど私たちには関係がない。
徴兵もされないし被害に遭うこともない。
守られている、とはまた違った空間にいる。
知っているような知らないような家族のような人達と私は長い階段を登る。
後ろは振り返らない。
玄関を開ける、ただいま。
家の中では家族が晩御飯の支度をしている。
明日から戦

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傷口を癒したいのか変形させたくないのか分からない葛藤

2024.7.26

2024.7.26

もう会えなくなった人や戻れない居場所のことばかり考えている、最近は
昔読んだ本と映画と現実が
混沌としておしよせてくる

微かな匂いと埃被った時計の針、本の山、
吸い込まれそうだけど怖くない暗闇

ごはんが炊けた、洗濯機を回す音、お風呂で遊んだ日に使っていたタオル

夏の夕べに毛布に包まりながら観たアニメ

お気に入りだったワンピース

絨毯を踏んだ感触

よじ登った手すり

同じ夢ばかり見た記憶

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『傷口をお気に入りのブラウスで覆うことは治療になるのかな』

『傷口をお気に入りのブラウスで覆うことは治療になるのかな』

『傷口をお気に入りのブラウスで覆うことは治療になるのかな 』
装いが計り知れない可能性を秘めていることにたまに怯えてしまう。
変わらなくていいこともあって、でもそれは私の身体が必ずどこかで覚えているはずだから、簡単に忘れてしまった方がいいのかもしれない。
大切なものは写真に収めれば収めるほどに遠くなってしまう。記録することによって今の記憶として上書き保存される。だから過去に見た景色をそのまま作品と

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マイ・ファッションストーリー(最近の)

マイ・ファッションストーリー(最近の)

2024年6月23.5日 記

改めてファッションについて考えてみた。
最近、ファッションやアートがどうたらみたいな話をする機会が高校生の時に比べて減ったし、かと言ってしないと生きていけないという程でもない。今は手を動かせることが幸せで、これは仕事なのかもと言うくらい良い意味で淡々と作業できる、みたいなフェーズにいる。 ファッションストーリーの話、興味あってここ数年のインスタのストーリーズや写真フ

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202?.spring

202?.spring

喫茶店で絵を描きたい気分!に急になって、急いで百均でノートとボールペンを買って喫茶店に向かった。うさぎを抱えたアフロヘアの女の子を描いた、11月の週末。その日買ったノートは 絵を描くノート から 大事な書類 に変わった。

思い立って描いた絵とか、考えの線の記録とか文章とかって、後から冷静になって読み返してみたら解読が難しいことが多い。いちばん純度の高い目に見える記録は、何よりも大切な気がして、写

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水 / 20240308

水 / 20240308

忘却、忘却について考えている。
夢を見た。懐かしいところ。
楽しいだけの記憶が手から滑り落ちて、現実に残ったのは塞がったピアスの跡。
鳩の鳴き声を聞いたのは久しぶり。それを聞いていると幼少期の真夏の朝を思い出す。おばあちゃん家で読んだ絵本、小さいおうちが大好きだった。5時くらいに目が覚めて、森へ行こうよと誘う。朝のお散歩、だんだんセミも起きてくる。
そんなことを考えていると、もう夢の内容なんて覚え

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装いと共鳴

装いと共鳴

ファッションって愛おしいなといつも思っている。

少しがんばらなきゃいけない時、自分に寄り添ってくれるような柔らかい色の服を選ぶ。
強い人に見られたい時は、メンズのジャケットを羽織り、ゴツゴツしたヴィンテージのネックレスを付ける。
とにかく楽に、ラフに過ごしたい時、スウェットを着る。

そうやって、私はいつも自分を守っているし、ファッションに支えられている。

昨日、バイト先に最近買った帽子を被っ

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淡い春

淡い春

時々、学生生活がとても恋しくなる。

高校生の時、学校に行けなくなって転校した。
大学生になって、数週間で行けなくなって辞めた。
そんなことばかりで、いつも突然で、しかも時々思い出してしまう。

高校は美術高校だった。
ファッションアートの先生が無理すぎたのと、授業が家庭科みたいで面白くなくて、いつの間にかストレスを溜めていたらしく急に行けなくなった。
でも友達とか先輩は大好きで、卒業式に一緒に出

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