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昭和であった17 〜ご馳走様!夕食編 1 〜
さて、いよいよ昭和の時代の我が家のメインディッシュの話…
夕食のシェフはもちろん母である。
母のことをもう少し詳しく説明しておこう。
商家の長女として蝶よ花よと家事一切を手伝うこともなく甘やかされて我儘放題に育ち、母親(私の祖母)は店を守るに忙しく、父親は放蕩の挙句母が子供の内に早逝。
その為父と結婚した時には米を炊く方法も知らなかった…
戦災で実家の店は消失し、肝心の後ろ盾も失ってしまう。
ま
昭和であった15 〜ご馳走様!朝食編 〜
我が家は典型的な昭和のサラリーマン家庭である。
だが、振り返ってみるとその食生活は当時としては比較的贅沢で、同じ社宅の家庭とは少し異なっていたと思う。
それは父親の生い立ちに関わっている。
父は我々と違って恐ろしく育ちが良い。
戦前の財閥、男爵家の長男だった。
それが、徴兵で南方戦線に送られ、離れ小島に取り残され、食うや食わずの餓死寸前の状況を潜り抜けてきた。
戦後復員してみると、財閥解体で資産は