梅干しも醤油も砂糖も使わないイワシの梅煮が美味しすぎた
子どもの頃は苦手だったのに、大人になってから好きになったものと言えば青魚、特に丸ごと調理される系のヤツらだ。
お魚は嫌いじゃなかったけど、好んで食べるのはお刺身や焼き鮭あたり。あ、サバとブリは好きだったな。
今思えば「なに贅沢言ってんだこのガキ」である。
サンマやアジ、イワシ、それから海じゃないけどアユやイワナのように、丸ごと塩焼きにしたり煮たりして食べる系の魚料理が苦手だった。
切り身より、魚の味や香りが濃厚すぎて、幼い私にはあまりにも大人な味に感じられた。
なのに、いざ食べるとなると家族の誰よりも綺麗に魚を食べられた。
褒められるのが嬉しくて、味は好きじゃなくても食べていた節はある。可愛いね。
ま、たぶん大きな理由をあげるとすれば、単純に骨が多いのが面倒だったからだ。
半年前くらいに、10年以上ぶりくらいに小骨が喉にささってしまったけれど、あの不快感と言ったら、もう二度と食べるもんかと決意するほどひどいものなのだが、やはり美味しいものの前に私はとても弱い。無力である。
.
だけど、まさか、いよいよ、ついに、私がイワシの梅煮を作るなんて。
魚料理は意識的にしようと思っているけど、それでも魚を丸ごと煮るような、上級の魚好きしかしないような食べ方はしてこなかった。
ま、でも丸々と太ったイワシが6匹で130円だったから買うしかない。
イワシの下処理は比較的簡単だけど、それでも私は面倒臭がりのエリートなので、頭と内臓の処理はお店にお願いした。
あまり知られていないみたいだけど、お願いすると希望の形に下処理してくれるお店って結構あるよ!
魚料理のハードルが超絶下がるからおすすめ!
聞いてみるのはちょっと緊張するけどね!でも、匂う生ゴミも大幅に減らせるし超ラクだよ!ぜひ!!
ちなみに、手数料が20円で150円になったけど、それでも安い!
だってこれならすぐ、このままお鍋に入れるだけでいいんだもの!いっそお肉よりラク!
.
というわけで、ラクを極めたい私は、さらに文明の利器・圧力鍋を活用する。ありがたや~!!
イワシの梅煮というと、梅干しと調味料で味付けするのがスタンダードだけど、私ともなるとこれすらカットしたい。
というわけで、味付けは梅酢と梅シロップの2つのみ!
梅煮のレシピは、梅感・塩味・甘み・まろみ(?)が揃えばイケそうだったので、私の頭の中ではこの2つでまかなえると推測した。
梅酢ってのは、梅干しを漬けた時に出るしょっぱくてすっぱい汁!(説明雑すぎ)
梅干し作ると発生するものだけど、梅酢だけでも売っているので、私はそれを買って使っている。
味はほぼ梅干しと同じなので、梅味つけたいけど梅刻むの面倒な時とかこれ垂らすだけでいいから超お気に入り調味料の1つ。
あと、これでお肉揉んで下味付けたのも最強。
梅シロップは、いつだか炊飯器で手をかけずに作ったもの。飲むだけじゃなく、香りのよい甘みとして料理に使うこともある。
お鍋にイワシと、今回は家にあった長ネギとしめじも一緒に放り込んだら、上から梅酢と梅シロップを適当にまわしかけただけ。
目分量だけど、加圧後にもちょっと汁気を飛ばすために煮るから、最悪そこで調整できる。
不安なら気持ち薄味かな?くらいにすればよいと思う。
.
さて、加圧が終わったところで、一旦味見。
ううっ、うますぎないか?天才か?え?最高に美味しいけど?
まあ単なる偶然なんだけど。だって目分量だから。
また食べたいと思ってもカンに頼るしかない。
大丈夫、なんか違うなと思ったら、このタイミングで調整すればいいんだから。
というわけで、初の試みのクセに最初から基本レシピを無視するという暴挙に出たイワシの梅尽くし煮は大成功に終わる。
これならまた作りたい!
お店のサービスを頼り、文明の利器を頼り、調味料を削り、散々ラクして作れるならいいわ~。
ちなみに、梅酢×梅シロップの味付けも結構気に入ったので、野菜や肉料理の煮込みでも試してみよっと。
梅の時期に作ったはいいものの持て余している人がいたら、ぜひ試してみてほしい!捨てるには惜しいもんね。
せっかくいろんなお魚が好きになったんだから、ハードルが下がるやり方を探しながら、お家でもどんどん積極的にお魚を食べていきたいと思ったのでした。
おしまい。